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保育園の連絡帳、良い書き方が分からない時のための例文を紹介します

2024/01/22

4月から保育園に通うお子さんを育てているママ・パパは、入園に向けて少しずつ準備を進めているところかと思います。

着替えやおむつ・お昼寝布団など、保育園に持って行くものはたくさんありますが、身につけるもの以外にも毎日必ず持参しなくてはいけないのが「連絡帳」です。

連絡帳は、保育士さんから園での様子を教えてもらったり、家庭での出来事やちょっとした連絡事項を記入したり、子供の様子を共有するための大切なアイテムですが、「こういう時ってどう書けばいいの?」「今日は特に変わったこともないし、書くことがなくて……」という声もよく聞きます。

そこで、すでにお子さんが保育園に通っているママ・パパたちから、「こんな書き方をしています」「これだけは必ず伝えてます」といったポイントを聞かせてもらいました。春からの保育園生活にぜひ役立てて下さいね。

保育園の連絡帳、園と保護者が書くことは

保育園の朝は、出勤前のママ・パパが入れ替わり立ち替わり子供を送ってくるためバタバタと忙しく、ゆっくり保育士さんと話しているヒマもありません。

しかし、赤ちゃんや幼児はちょっとしたことで体調が変わりやすいため、昨日から今日の朝までの生活リズムや気になることは毎日きちんと共有しておく必要があります。

多くの場合、決まったフォーマットの手帳型のノートを園で用意しますが、まれに自由という園もあるようです。

また最近ではスマホアプリに情報を記入して園と共有する「スマホ連絡帳」を導入する園も出てきています。

登園前の保護者の記入事項は次のようなもの。

  • 体温(体調はいいか)
  • 就寝時間と起床時間(よく眠れているか)
  • 排便(生活リズムができているか)
  • 夕食と朝食の内容(体調不良時の参考に)
  • お迎えの予定時刻とお迎えにくる人

これに加えて自由記入欄があります。

園側からは以下のような連絡事項が書かれた連絡帳がお迎えの時間に渡されます。

  • 食事時間と食べた量
  • お昼寝の時間
  • 排便の回数と状態
  • 園での様子

子供たちがお昼寝をしているあいだに担任の保育士さんが記入することが多いですが、開いてみると今日の出来事や何をして遊んだのか、成長ぶりなどがびっしりと書き込まれていて「1人で何人もお世話していて忙しいのに、すごい!」とおどろいた経験のある人もいるのではないでしょうか。

こんなときはこう書く!シチュエーション別例文

連絡帳は園と保護者で子供の状況を共有する大切な手段ですが、出勤前の忙しい時間に、じっくり丁寧に書いていられないというのも事実。

実際、過去に行ったアンケートでは「保育園の連絡帳を書くのに何分かかりますか?」という問いに対し、2/3が3分以内、残り1/3が5分以内と、ほとんど全員が5分以内でささっと記入していることが分かっています。

(インターネットにて保育園児の親30名に匿名でアンケート実施:2021年)

皆さんが工夫している点も教えてもらいましたので、例文とともに紹介します。

体調が今一つなとき

あるママはお子さんが1歳の頃、朝に鼻水が出ていたので「風邪」とだけ連絡帳に記入したところ、日中元気だったにもかかわらず、走り回って体温が上がったタイミングで検温があり、37度を超えていたため大事を取ってお迎えの連絡が来たそうです。

その日は大きな会議があったため調整に大変苦労したとのことで、その後は以下のように具体的に書くことにしたといいます。

「昨夜から鼻水が出ていますが元気です。検温の際に体温が高めであれば少し安静にして様子を見ていただき、それでも熱がある場合はご連絡下さい」

書くことがないとき

子供は赤ちゃん時代には「立った」「歩いた」とどんどん新しいことができるようになりますが、3歳を過ぎると「元気だし、時に変わったこともない…自由記入欄に何を書けばいいの?」とネタ切れを嘆くママ・パパの声もよく耳にします。

そんな時は、すでにやっている方もいるとは思いますが、日常の笑えるできごとや最近気に入っていることを書き、園でのコミュニケーションの材料にしている人が多いようです。

「最近は指の名前を覚えるのにはまってます。昨日は親指と小指が混じってしまい”こやゆび”と言っていました!よかったら先生からも指のなまえクイズを出してやって下さい」

のように、最近気に入っていることや面白エピソードなどをスマホにメモしておくとネタ切れのときに役立つかもしれません。

気になることがあるとき

子供にいつもと違った様子が見られると「園でなにかあったのでは?」と考えてしまいますよね。トラブルは直接保育士さんと話をするのが望ましいですが、緊急でなければひとまず連絡帳に書き、お迎え時などに話ができるよう準備しておくとスムーズです。

「数日前から何度か”あしたほいくえんいかないの”と言います。泣いて嫌がるわけではないのですが、念のため様子を見ておいていただけますでしょうか。またお迎えのときにお話もできるとうれしいです」

おわりに

あわただしい毎日の中、時には自由記入欄が空白に近い状態だったり、食事のメニューや就寝時間がうろ覚えだったり……という状態でなんとか連絡帳を書いていた、というアンケート回答もちらほら。

しかし子供が成長してから読み返してみると、当時のようすが浮かんできて本当に懐かしかったという声もたくさん聞きました。

貴重な育児日記としてぜひ捨てずにとっておき、大きくなった時には親子で見返して見て下さいね。

コラムニスト

認定子育てアドバイザー/育児教育ライター  高谷みえこ 

私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。

娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。

親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。

しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。

まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。

より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。

現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。

かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。

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