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前回、『ダイエット』というテーマでコラムの連載を開始するにあたり、最初に『ダイエット(diet)』という言葉の意味を整理しておきました。英単語の『diet』には、「日常の(飲)食物」という意味がある(むしろそちらがメイン)というお話をしましたね。そこで、こちらのコラムでは減量に限らず、普段の食事内容に関する話題も取り上げていくということをお伝えしました。
さて今回のテーマは、予告通り「栄養8割 運動2割」です。
「栄養8割 運動2割!」と言うと、あちらこちらから異論の声が聞こえてきそうです。「何を言ってるんだ?運動8割 栄養2割でしょ?」「とにかく運動が一番大事!」「せめて栄養5割 運動5割でしょ!」などなど。
皆さま、おっしゃることはごもっとも!このコーナーで、「『ダイエット』とは日常の飲食物のこと。普段の食事内容に関する話題も・・・」と言いつつ、『運動』の話を持ち出しているのは、私も『運動』が大変重要だと考えているからです。
実際には「栄養8割」だろうが「栄養5割」だろうが「栄養2割」だろうが、その割合にはあまり大きな意味はないと私は思っています。最も言いたい事は、「健康的なライフスタイルのためには『栄養だけ』でも『運動だけ』でもよろしくない!」という事なのです。
それでも、ちょっとだけ『栄養』の方をひいき目(多目に)しているのには、一応、理由があります。
1つ目は、例えば『運動』が自発的にできない状況の時でも(病気やケガの時、あるいは赤ちゃんや高齢で寝たきりの場合なども含め)、『栄養』だけはきちんと摂らなくては生きていけないので、『運動』より前に『栄養』と書いておきたいなということです。
2つ目は、特に『減量』を目的として考えている場合には、『運動負荷を増やすことだけ』によってエネルギー消費量を増加させるには、かなりの時間と労力を必要とします。その上、一時的には良いのですが、長期的に見ると結局は摂取エネルギーの増加をもたらし、あまり効果的ではないと考えられるからです。
こちらは私のクリニックに置いてある「体脂肪2kg」の模型です。見た目も触ってブヨブヨした感じもかなりリアルです。中におもりが仕込んであり、ちょうど2kgの重さに調整してあるので、両手で抱えてみると意外に重いと感じますし、お腹の上や肩の上に乗せてみると、ズシっとのしかかりゾッとします。
脂肪1gを燃焼させるために約7kcalのエネルギー消費が必要とされていますので、この模型と同じ2kgの脂肪を燃焼させるためには、(軽い)自転車こぎなら約70時間、(軽い)ジョギングなら約44時間かかる計算になるそうです。これなら、食事からの摂取カロリーの低減も組み合わせる方が、もう少し早く効率よく減量することができそうですね。
もう一つ、これは私自身の経験です。実は今より10kg以上太っていた時に、プロのスポーツトレーナーから運動指導を受けました。私に合ったエクササイズメニューをいくつか組み合わせてくださったのですが、その中に「スタージャンプ」というのがありました。腕を体の横に下ろしてまっすぐ立った姿勢からジャンプし、頭上で左右の手をパチンと叩き、と同時に両脚を横に大きく開いて着地する。次にもう一度ジャンプして腕は身体の横に下ろして両脚はそろえ、気をつけの姿勢に戻る。という動作を繰り返すエクササイズです。これがきつくて、きつくて・・・小学生の頃、全く得意ではないものの縄跳びの前跳びくらいはできていたはずなのに、この度はジャンプしても足がほとんど地面から上に浮き上がりません。それでも無理やり跳んでみましたが、1動作ごとにどてっ、どてっと体が落ち、とてもリズミカルに跳ぶというような代物ではありませんでした。
しかし、10kg以上体重が減った後に同じく「スタージャンプ」をやってみると、何と軽やかに跳べるではありませんか(実際には床から3cmかも知れませんが)。筋肉がついた?コツをつかんだ?いやいや、何より体が文字通り軽くなったのです。そりゃあ10kg以上も減ったら軽くなりますよ。逆に以前は10kgの米袋をかついて跳んでいたようなものなのですから、道理できつかったはずです(納得)。
この経験から、かつての私のようにもともと運動習慣のない方の場合、『運動』でやせようと思ってもなかなか難しい話です。できればある程度、先に体重を落としたいですね。
『運動』と一口に言っても、いろいろありますね。日々の生活の中で特に意識せずに行っている『運動』は『身体活動』と呼んでも良いでしょう。
歩く、階段や坂道を上り下りする、物を持ち上げたり運んだりする、掃除、洗濯、料理など家事をすることなどが含まれますね。
一方、いわゆる『運動』と言えば、筋トレ、ジョギング、体操、サイクリング、ダンスや各種スポーツなどでしょうか。
『運動』には、
などの効果があります。
結局、健康的なライフスタイルのためには『運動』は欠かせないという事ですね。『運動』が苦手な方は、まずは日常生活の中の『身体活動』を増やしていくことから始めてみましょうか。さて、私も今日はエレベーターを途中で降りて半分くらいは階段を使ってみようかしら(やっぱり一旦は乗るのね)。
次回はかつて私自身も悩んでいた「産後太り」をテーマにお話しする予定です。
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