陰部がかゆい男性の救世主!かゆみの原因や市販薬の選び方を解説


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2021/09/29

「陰部のかゆみが酷くて我慢できない」「かゆみが気になるけど病院に行くのはちょっと…」

かゆいと思っても、陰部を見られると思うと医療機関へ行く勇気がなかなか出ない方もいるでしょう。陰部のかゆみは症状によって市販薬でも対応ができます。しかし、なかには医療機関でなければ治療できないものもあるので注意が必要です。

今回はどういう症状なら市販薬で対応できるのか線引きのポイントや症状に合わせた市販薬の選び方をご紹介します。

男性の陰部にかゆみが生じる原因

陰部がかゆくなる原因は1つではありません。ここでは主に考えられる5つの原因を見ていきましょう。

陰部掻痒症(いんぶそうようしょう)

かゆみを生じる原因の多くは陰部掻痒症です。汗や下着の蒸れなどが原因で起こります。また陰部の洗いすぎによる乾燥も原因です。

いんきんたむし(股部白癬)

水虫の原因にもなる白癬菌が感染することで発症します。輪っか状に赤みのある湿疹が広がり、強いかゆみや痛みを生じる疾患です。いんきんたむしの場合、陰のうに症状が出ることはほぼないので、見分けるポイントとして覚えておくとよいでしょう。

疥癬(かいせん)

ヒゼンダニが皮膚の角質層に寄生することで起こります。とくに夜間に増強する激しいかゆみが特徴です。陰部のほかに手足や腹部などで症状が現われることがあります。赤いブツブツやトンネル状の湿疹、小さなしこりなどが代表的な症状です。

あせも

汗を出す管(汗管)が詰まることで小さな水ぶくれや赤みが出ます。汗が蒸発しにくく蒸れやすい場所でできるものです。必ずしもかゆみを伴うわけではありませんが、汗をかきやすい季節にかゆみが出る方はあせもの可能性を疑ってみてもよいでしょう。

性感染症

性感染症のなかには、性行為をしなくても発症するものがあります。代表的なのが性器カンジダ症です。体調を崩していたりステロイド剤を使用していたりすると免疫の機能が低下して発症することがあります。性感染症によってかゆみが起きている場合は、市販薬では治療できないため医療機関を受診する必要があります。

男性の陰部にかゆみを生じる性感染症の種類

かゆみが出やすい性感染症は、主に次の4つです。性感染症が疑われる場合は、市販薬で治療することはできません。早めに医療機関を受診しましょう。

性器カンジダ症

カンジダ菌が異常に増殖することで発症します。患者の多くは女性ですが、まれに男性で発症することもある感染症です。亀頭を中心に発赤や湿疹、苔のようなカスが出るなどの症状が見られ、かゆみや違和感を伴います。

性器クラミジア

日本でもっとも患者数の多い性感染症が性器クラミジアです。クラミジア・トラコマチスという細菌が増殖することで発症します。感染しても無症状の方も多いのですが、人によっては陰部にかゆみを伴うこともあるものです。男性の場合はかゆみのほかに排尿痛が出ることもあります。

性器ヘルペス

ヘルペスウイルスが原因で、性器が赤くただれたり、水ぶくれができたりなどの症状が代表的です。性行為が感染経路となることがほとんどですが、感染者が使用した物を介して感染することもあります。

小さな水ぶくれから始まり、痛みを伴うことが少なくありません。ヘルペスウイルスは一度感染すると症状が治ることはあっても、完治することはない感染症です。

毛ジラミ

ケジラミが陰毛に寄生することで激しいかゆみが生じます。人によってはそこまでかゆみを感じない方もいるようです。湿疹のように、肉眼で確認できる皮膚の変化はほぼ見られません。ケジラミの排泄物が下着に茶色くついているのを見て感染に気づくケースもあります。

男性の陰部のかゆみに使える市販薬の選び方や注意点

陰部のかゆみは、蒸れや乾燥で起こったり性感染症で起こったりと原因はさまざまです。かゆみが起こる原因はいくつも考えられますが、どのように市販薬を選べばよいのでしょうか。

市販薬で対処できるかゆみの種類

「できれば病院に行かず市販薬で治したい」と思われる方も多いでしょう。しかし、市販薬で対応できる陰部のかゆみは次の4つのみです。

・陰部掻痒症
・あせも
・いんきんたむし
・毛ジラミ

そのほかのものが原因の場合は、医療機関を受診する必要があります。市販薬を1週間以上使っても症状が改善しない場合、また治ったり悪化したりを繰り返している場合も市販薬で対応できない可能性が高いでしょう。

症状に合わせた成分が入っているものを選ぶ

かゆいからといって、デリケートゾーン用のかゆみ止めをなんとなく選んでいませんか?かゆみ止めを使えば症状は一時的に治るかもしれませんが、かゆみの原因によってはただの一時しのぎにしかなりません。自分の症状に合っている市販薬を選ぶことが大切です。

陰部掻痒症・あせもに使える市販薬

蒸れや乾燥が原因の場合は、デリケートゾーン用のかゆみ止めを選ぶとよいでしょう。
デリケアエムズ

かゆみを抑えるジフェンヒドラミン塩酸塩、炎症を抑えるグリチルレチン酸、殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールなどの成分が配合されています。ベタつきがなくサラっとした使い心地です。

ムズメン

局所麻酔作用のあるリドカインがかゆみを素早く鎮めてくれます。そのほか、ジフェンヒドラミン塩酸塩やイソプロピルメチルフェノールなども配合されている塗り薬です。

いんきんたむしに使える市販薬

いんきんたむしは白癬菌が原因となります。そのため、通常のかゆみ止めではなく白癬菌を殺菌する働きのあるものを選びましょう。

白癬菌を殺菌するテルビナフィン塩酸塩や炎症を抑えるグリチルレチン酸などが配合されています。皮膚をやわらかくする尿素も配合されているため、患部がかさついている方に適しているでしょう。

ブテナロックVαクリーム

局所麻酔作用のあるジブカインが配合されているため、かゆみがとくに強い方に向いています。そのほか、白癬菌を殺菌するブテナフィン塩酸塩やかゆみどめのクロルフェニラミンマレイン酸塩などが配合されている塗り薬です。

毛ジラミに使える市販薬

毛ジラミの場合は寄生しているシラミを駆除する必要があります。毛ジラミを駆除できる成分が入っている市販薬を選びましょう。
スミスリンパウダー

ケジラミやアタマジラミなどを駆除するフェノトリンが配合されています。陰毛にパウダーが十分にいきわたるようにし、1時間程度経ったら洗い流してください。3日に1回使い、これを3~4回繰り返すことでケジラミを駆除できます。

使い勝手のよい剤形のものを選ぶ

今回はベタつきが少なく伸びのよいクリーム剤を中心にご紹介しましたが、市販薬にはクリームや液体、スプレーなどさまざまな剤形のものがあります。手を汚さずに使いたいのなら液体やスプレータイプを選ぶのもよいでしょう。

また、よりサラっとした塗り心地を好む方はジェルタイプもおすすめです。ただし液体やスプレーは人によってしみてしまうこともあるので注意してください。

陰部にかゆみが出ないように日常生活でできること

陰部は場所が場所なだけに強いかゆみがあっても人前ではなかなかかけません。毎日のようにかゆみに悩まされながら生活するのはとてもつらいものです。できるだけかゆみが起きないように日頃から対策しておくことで予防ができます。

通気性のよい衣服を身につける

通気性が悪かったり、肌にぴったりと密着したりするような衣服は避けましょう。蒸れてかゆみを生じやすくなるほか、雑菌の繁殖を招くおそれがあります。綿やシルク素材のものを選んだり、少しゆとりのある衣服を身につけたりすることで蒸れを予防することが可能です。

清潔を保つ

大量の汗をかいたり、汗をかいたままの状態が続いたりするとあせもができやすくなります。汚れがたまったままにしておくことで、雑菌が繁殖しやすくなるのもあるため、陰部は常に清潔を保つようにしましょう。

洗いすぎないように注意する

清潔を保つことは大切ですが、かといって1日に何度もゴシゴシ洗うのは逆効果です。シャワーでもよいので、1日に1回を目安に洗うよう心がけてください。洗いすぎると皮膚の乾燥を招き、かぶれてしまう可能性があります。

陰部にこのような症状があったら受診しよう

・強い炎症が起きている
・患部に痛みや膿がある
・いぼや水ぶくれができている
・排尿痛がある
・患部がただれている
・赤い湿疹ができている

このような症状がある場合は、市販薬で対応できない可能性が高いと考えられます。放っておくとパートナーに感染症をうつしてしまうおそれもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。

また、市販薬を使用しても症状が治らなかったりなんどもぶり返したりしている方も、原因を特定して適した治療を受けるために受診するようにしてください。

まとめ

陰部のかゆみは蒸れや乾燥、いんきんたむしや性感染症などが原因で起こります。蒸れや乾燥などによるかゆみは市販薬でも対応できますが、性感染症や疥癬などが疑われる場合は市販薬では対応できません。

誤った市販薬を使うことで感染を悪化させてしまうこともあるため、早めに受診するようにしましょう。症状が皮膚だけの場合は皮膚科、排尿痛や尿道の違和感などもある場合は泌尿器科を受診することが一般的です。

 コラムニスト紹介

薬剤師ライター  岡本 妃香里 


薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。

「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」

こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。

市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。

そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。

【経歴・資格・所属学会】
薬学部薬学科を卒業後、大手ドラッグストアで薬剤師として勤務。調剤やOTC医薬品を担当する。2018年にフリーランスとして独立し、現在は育児をしながら執筆業に専念。医薬品や健康食品、サプリメントから美容系まで、暮らしを健康にする情報を発信している。化粧品検定1級、スポーツファーマシストの資格も取得。

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