きのこは低カロリーで嬉しい栄養効果がたくさん!

2021/07/30

きのこは値段も安く、旨味たっぷりで様々な料理にあい、ダイエット料理にも使える優秀食材ですよね。そんなきのこには嬉しい栄養効果がたくさんあります。

普段家庭でよく使用するきのこの栄養効果とたっぷりきのこレシピを紹介します。

えのきたけ

きのこの中でも特にビタミンB群が豊富

  • ビタミンB1を筆頭に、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB群やナイアシン、食物繊維を多く含んでいます。また、アミノ酸の一種のGABAも含まれ、血圧や血糖値などを下げたり、神経の興奮を抑える働きがあるともいわれています。
    ナイアシンとGABAは二日酔いの予防効果にも期待ができます。
    ナイアシンは、お酒を飲んだ後に体内で生成される有害物質のアセトアルデヒドの分解に関わっています。またGABAには肝臓の働きをよくする効果が期待され、2種の効果で、二日酔いの予防にも役立つきのこなのでお酒を飲むときにおすすめのきのこです。

エリンギ

焼いても食感と栄養が残るので加熱調理に向く

  • ビタミンB群やカリウム、食物繊維を多く含みます。ビタミンB1やB2が炭水化物の代謝やたんぱく質の合成に役立ち、食物繊維は腸内環境を整えます。カリウムの量もトップクラスで、むくみ解消効果も期待できます。エリンギは加熱してもかさが減りにくく、エネルギー量も低いのもダイエットの味方になってくれるきのこです。

しいたけ

抗がん物質から旨味成分まで多種の機能性成分を含む

  • しいたけはビタミンやミネラルのほかに、多種の機能性成分を含みます。胃がんの抗がん剤にも使われるレンチナンや抗ウイルス性物質のβ-グルカン、老化抑制に良いグアニル酸やグルタミン酸など、その機能も多岐にわたります。
    しいたけは日光などの紫外線に当たるとビタミンDに変化するエルゴステロールを含んでいます。ビタミンDはカルシウムの吸収率を高めて骨に沈着しやすくするビタミン。調理前に2〜3時間卓上に置くだけで、ビタミンの量が増えるので是非行なってみてください。

しめじ

きのこらしい栄養素をひととおり備えた平均的きのこ

  • クセがなくさまざまな料理にあうしめじ。必須アミノ酸のリシンやビタミンB群のほか、カルシウムの吸収を促進し、骨や歯に吸着させるビタミンDも含み、食物繊維も多く含んでいます。きのこらしい栄養素をひととおり備えた平均的なきのこです。

なめこ

ぬめりのもとである水溶性食物繊維が多彩に活躍

  • なめこの特徴といえばぬねりですよね。これは、水溶性食物繊維であるガラクタン、アラバン、ペクチンによるもの。糖尿病や高血圧など生活習慣病から便秘の改善など、さまざまな効果が期待できます。また、食品中のでんぷんの老化を抑制する働きのある天然の甘味料トレハロースも多く含んでいます。ガラクタン、アラバン、ペクチンは、なめこの有効成分はぬめりの部分に多く含まれています。よごれをさっと軽くふいたり、さっと湯通しする程度にしてぬめりを洗い流さないようにすることがおすすめです。

まいたけ

うま味とビタミンB群、食物繊維の宝庫

  • 脂質の代謝に不可欠なビタミンB2や正常な赤血球の産生に欠かせない葉酸など、ビタミンB郡の含有量はキノコの中でもトップクラス。グアニル酸などうま味成分が多いのも魅力。まいたけはβ-グルカンを多く含みます。β–グルカンは免疫反応を正常に保ち、腸内の不要物を除いて腸内環境を整えてくれる働きがあります。

小鉢やお弁当に!きのこのマリネ

材料(4人分)

エリンギ 2本(200g)
シメジ 1房(100g)
まいたけ 1房(100g)
*ごま油 大さじ1
*醤油・みりん・酢 各大さじ2
*鶏ガラスープの素 小さじ1.5
*おろしにんにく 小さじ1

栄養価(1人分)

エネルギー 86Kcal
タンパク質 3.2g
脂質 6.0g
炭水化物 8.5g
塩分 0.9g

作り方

  1. エリンギはスライス、しめじ、まいたけは石突きを切りほぐす。*を混ぜ合わせておく。
  2. フライパンにごま油をひき、焼き色がつきしんなりするまで炒める。
  3. (2)に混ぜ合わせた*をいれて煮詰める。

作り置きにもぴったりです。

お子様にもぴったり!辛くないきのこ麻婆豆腐

材料(2人分)

豆腐 350g
豚ひき肉 100g
エリンギ 1本(100g)
シメジ 1房(100g)
にんにくみじん切り 1片
おろししょうが 小さじ1

*酒 大さじ1
*しょうゆ大さじ1
*味噌 大さじ1
*鶏ガラスープの素 小さじ1
*水 200ml
○片栗粉 大さじ1
○水 大さじ1
ごま油 大さじ1

栄養価(1人分)

エネルギー 353Kcal
タンパク質 23.1g
脂質 21.8g
炭水化物 16.9g
塩分 3.4g

作り方

  1. エリンギは一口大、しめじは石突きを切ってほぐす。豆腐はサイコロ状に切り、*は混ぜ合わせておく。
  2. フライパンにごま油をひき、にんにくの香りがでるまで炒める。
  3. ひき肉をいれ、色が変わったらエリンギとじめじを入れしんなりするまで炒める。
  4. *と豆腐をいれて一煮立ちさせる。
  5. ○を混ぜて加えてトロミをつける。

コラムニスト

管理栄養士  天野 裕葵 

給食委託会社で病院の献立作成や厨房業務に携わった後、フリーランス管理栄養士として栄養コラム執筆やレシピ開発、栄養価計算などを行なっています。
私は、管理栄養士が国家資格にも関わらず社会的地位が低いことに疑問を感じています。もっと世の中に貢献できることがあるはずです。管理栄養士の活躍が人々の毎日を健康にすると信じております。
私は、管理栄養士の専門性を活かし、栄養学の楽しさを知ってもらう、興味を持ってもらうことが大切だと感じております。
そして、栄養学を通して「食の大切さ」を伝えてゆき、「健康な毎日」の実現に繋げていきたいと思っております。


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