子どもにおすすめのヘルシーおやつと甘いお菓子を控えるコツ

2025/10/10

子どもは甘いものが好きというイメージがありますよね。

「うちの子も甘いお菓子をよく欲しがって…虫歯や体重なども気になるけど、大丈夫かな?」というママやパパもいるかもしれません。

そこで今回は、先輩ママ・パパへのアンケートも参考に、家庭でできる対策や親子で簡単に作れて子どもが喜ぶヘルシーなおやつを紹介します。

おやつ=甘いお菓子と思っていませんか

皆さんは「おやつ」と聞くと何を思い浮かべますか?

ケーキやチョコレートなど、甘いお菓子を想像する方が多いのではないでしょうか。

しかし実は「おやつ」をどう捉えるのかは、時代に合わせて大きく変わっているんです。

そもそも「おやつ」の語源は江戸初期にさかのぼります。

当時は電気もなく夜は真っ暗だったため、食事は3食ではなく朝と夕方の2回だけでした。

すると午後2~4時頃にあたる「八つ時(やつどき)」に小腹が空いてしまうため、芋・餅・せんべいなどの軽食を食べる習慣ができ、これが「お八つ」と呼ばれるようになったといいます。

明治になると、高級品だった砂糖が身近なものになり、ビスケットやキャラメルなど洋菓子も輸入されて、おやつの種類が一気に増えます。西洋の生活習慣に合わせて食事が1日3食になり、おやつは「空腹をしのぐ補食」から「楽しみのために食べるもの」へと変化しました。

いまの子どもたちの祖父母世代が子どもだった昭和には、駄菓子屋やスーパーでさまざまなお菓子やアイスキャンデーなどが買えるようになり、おやつといえばお菓子というイメージが定着しました。

現在は、食育などの影響でふたたび「子どものおやつは、3食でまかなえない栄養を補給する補食」という認識が広がりつつありますが、まだまだ絵本やメディアを見ても「おやつは心の栄養」「子どものお楽しみ」という考えかたは社会に広く残っています。

ヘルシーなおやつに切り替えるおすすめの方法

現代の日本では非常に豊かな食材が手に入り、大人は3食バランスよく食べていれば、間食なしでも栄養不足になる心配はあまりありません。

しかし子どもは大人より胃が小さく、1度の食事で食べられる量が少ないので、どこかで栄養を補ってあげる必要があります。

ここでいう「栄養」は、身体の活動に使われるカロリーを満たすだけでなく、ビタミン、鉄分やカルシウムといったミネラル類も一緒に摂れることが理想的です。

しかし、市販の甘いお菓子やスナック菓子などには砂糖や油が多く含まれ少量でもカロリー摂取の目安を超えてしまう一方で、補っておきたい他の栄養素はあまり含まれていません。

子どもの健康や成長のため、できるだけ幅広い栄養素が含まれ、素材をそのまま味わえるヘルシーなおやつも選択肢に入れておきたいですよね。

過去にお子さんが「甘いものばかり欲しがる」という悩みを持つママ・パパを対象に行ったアンケートでは、工夫して少しずつおやつの内容を変えたという声もありますので、その一部を紹介します。

Mさん・当時4歳の女の子のママ

「なんとなくクッキーやチョコレートなど甘いお菓子を買ってしまっていたのですが、まずはおせんべいなど甘くないお菓子と交互にすることからスタートし、さらにその間にふかし芋など素朴なおやつを挟むローテーションで少しずつ切り替えていきました」

Yさん・当時5歳の男の子のママ

「幼稚園に通っていたのですが、延長保育のときは家からおやつを持参するんですね。家では冷凍庫にアイスがあるのを知っていてそっちを欲しがるのですが、園ではお友だちと一緒だからか、比較的なんでも食べるので、小魚と大豆のミックスなど栄養があって甘くないものを中心に持たせていました」

Uさん・当時3歳の男の子のパパ

「旬の果物や野菜は子どもにとってもやっぱりおいしいようで、夏はトウモロコシやプチトマト、秋冬は柿やサツマイモなど、隣町の道の駅へドライブがてら仕入れに。新鮮なものを洗ったり切ったりして一緒に準備すると喜んで食べていました」

週末に親子で作りたい、ヘルシーおやつレシピ

平日は保育園に通っているため、家族でおやつを食べるのは週末だけ.....というご家庭も多いと思います。

休日にお出かけした先でアイスクリームやスイーツを食べるのももちろん素敵な親子の時間ですよね。でも「今日は家でゆっくりしたり、家事を片付けたりしよう」という日には、簡単にできてヘルシーなおやつ作りを親子で楽しんでみるのはいかがでしょうか。

チーズのパリパリ焼き

市販のスライスチーズまたはキャンディーチーズを、オーブンシートに少し間隔を空けて並べ、オーブントースターの高温で様子を見ながら約3~5分加熱します。チーズが溶けて平らに広がり、周囲がきつね色に焼けたらできあがり。

お子さんはチーズを並べたり、タイマーで時間を測る役目をやってもらいましょう。加熱中のオーブントースターや焼きたてのチーズを触ってしまわないよう気をつけてくださいね。

フローズンフルーツ

前日の夜などに、ぶどう・バナナ(1㎝程度にスライス)・いちごなどのフルーツを容器に入れて冷凍庫で凍らせておきます。

翌日はそのままでシャリシャリ感を楽しむのも良し、ヨーグルトに入れても良いですね。

フルーツを容器に詰めたり冷凍室へ入れたりする作業は1~2歳の小さいお子さんでもできます。親子で「また明日ね~!」と声をかけて冷凍室に入れれば、寝かしつけの時なども「明日楽しみだね」と話が弾みそう。

せいろ蒸し

小型のせいろに、サツマイモやリンゴなど旬の食材を取り合わせ、蒸気のあがった鍋に乗せて10分ほど蒸します。

甘い食材に限らず、じゃがいもや里芋・ブロッコリーやニンジンなどの野菜でも、蒸すことで栄養を逃さず、旨味たっぷりに仕上がります。

市販のホットケーキミックスや蒸しパンミックスに、レーズンなど好みの具を加えて小型のカップに流し込み、一緒に蒸すのもおすすめです。ミックス粉を溶くのは水や牛乳以外に、豆乳を使っても良いですね。

お子さんにはせいろに食材を並べたりフタを閉めたりする作業をお手伝いしてもらい、鍋や熱々のせいろには触れないよう、十分注意してくださいね。

※各レシピとも、食品アレルギーのあるお子さんは医師の指示に従ってください
※週末は小児科が休診の可能性があるので、お子さんが初めて食べる食材の使用は避けてください
アンケート実施人数:男女50名
アンケート実施時期:2022年6月
アンケート実施方法:インターネット

コラムニスト

認定子育てアドバイザー/育児教育ライター  高谷みえこ 

私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。

娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。

親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。

しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。

まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。

より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。

現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。

かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。

 関連記事

column/btn_column_page
トップ