「頭皮のかゆみが止まらない」「市販薬を使いたいけど、どれを選べばいいの?」このようなお悩みはありませんか?
頭皮のかゆみを放置しておくと、かさぶたができたり抜け毛が増えたりする可能性があります。適切な市販薬を選べば、つらいかゆみを抑えることが可能です。
本記事では、頭皮のかゆみに使用できる市販薬5選を紹介しています。かゆみの原因や市販薬を使用するときの注意点も解説しているので参考にしてみてください。
頭皮がかゆくなる原因には、さまざまなものがあります。まずは、かゆみの原因を特定しましょう。
帽子やヘルメットなどで汗による蒸れが起こると、刺激となり頭皮がかゆくなることがあります。また、先発不足による汚れもかゆみの原因です。汗や汚れがある状態が長時間続くと、雑菌が繁殖しやすくなり頭皮環境が悪化します。
シラミも頭皮のかゆみの原因です。特に子どもで多く見られます。シラミは頭髪に付着して吸血します。吸血するときにシラミの唾液が頭皮に付着することでかゆみが起こるのです。激しいかゆみを伴い、掻きむしった傷口から二次感染を起こすことも珍しくありません。
使用しているシャンプーが頭皮のかゆみを引き起こしている場合もあります。シャンプーに含まれている成分が合わず、頭皮が敏感に反応してかゆみを生じるのです。また、すすぎ残しによりシャンプーが頭皮に付着したままになり、かゆみが出るケースもあります。
皮脂の過剰分泌も頭皮のかゆみを引き起こす原因です。過剰な皮脂が毛穴に詰まると、雑菌が繁殖しやすい環境になります。これにより炎症が起き、かゆみを感じるようになります。皮脂が原因の場合は、頭皮がベタついていたり黄色っぽいフケが出たりすることが特徴です。
頭皮が乾燥すると、バリア機能が低下して外部刺激に対して敏感になり、かゆみを感じやすくなります。乾燥が原因の場合は、白っぽい粉状のフケを伴うことが多いでしょう。洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり空調に直接あたる場所に長時間いたりすることが乾燥の原因となります。
頭皮は太陽光に直接さらされることが多く、紫外線の影響を受けやすい部位です。紫外線は頭皮に炎症を引き起こすため、かゆみの原因となります。また、紫外線によって皮脂が酸化されることもかゆみの原因です。酸化された皮脂が頭皮に刺激を与え、炎症を引き起こします。
頭皮のかゆみに使える市販薬は数多く存在します。その中から自分に合うものを選ぶためには、次の2つのポイントを押さえることが大切です。
有効成分には、主に3つの種類があります。
かゆみを抑える成分(ジフェンヒドラミン) 炎症を抑えてかゆみを鎮める成分(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルなど) シラミを駆除する成分(フェノトリン) ジフェンヒドラミンは、かゆみやアレルギー症状を抑える成分です。プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルなどのステロイドは、炎症を抑えてかゆみを鎮める効果があります。シラミが原因の場合は、シラミを駆除する成分であるフェノトリンが配合されたものを使用しましょう。 2-2.薬のタイプで選ぶ 頭皮のかゆみを抑える市販薬には、いくつかの剤形があります。剤形で効果が変わることはありませんが、髪の毛がベタつかずに使えるローションタイプのものが使用しやすいでしょう。
ここからは、頭皮のかゆみに使える市販薬5選を紹介します。
ステロイド成分であるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルが配合された塗り薬です。抗炎症効果のあるグリチルレチン酸も配合されているため、しっかりとかゆみを鎮めてくれます。ローションタイプなので、髪の毛のベタつきも気になりません。
有効成分 |
●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル ●グリチルレチン酸 ●クロタミトン ●アラントイン ●イソプロピルメチルフェノール ●l-メントール |
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効能効果 | 湿疹、皮膚炎、かゆみ、かぶれ、じんましん、あせも、虫さされ |
用法用量 | 1日数回、適量を患部に塗布してください。 |
かゆみを抑えるジフェンヒドラミン塩酸塩、抗炎症成分のプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、修復促進成分のアラントインやパンテノールなどが配合された塗り薬です。ピンポイントで患部に塗布できるため、手や髪の毛を汚しません。
有効成分 |
●ジフェンヒドラミン塩酸塩 ●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル ●l-メントール ●アラントイン ●パンテノール ●イソプロピルメチルフェノール |
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効能効果 | かゆみ、湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、じんましん、虫さされ |
用法用量 | 1日数回、適量を患部に塗布してください。 |
抗炎症成分のベタメタゾン吉草酸エステルのみが配合された塗り薬です。ステロイドの一種で、炎症を抑えてかゆみを鎮める働きがあります。伸びが良くベタつきにくい乳液タイプです。頭皮の他、脇やデリケートゾーンにも使用できます。
有効成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル |
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効能効果 | 湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん |
用法用量 | 1日1回~数回、適量を患部に塗布してください。 |
ステロイドであるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルが配合された塗り薬です。患部で効いた後は体内で分解されるアンテドラッグ・ステロイドとなっています。医療用と同濃度のステロイド(0.3%)が配合されていることが特徴です。
有効成分 | プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル |
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効能効果 | 湿疹、皮膚炎、かぶれ、かゆみ、あせも、虫さされ、じんましん |
用法用量 | 1日数回、適量を患部に塗布してください。 |
シラミ駆除用のシャンプーです。通常のシャンプーと同じように使用し、5分おいてください。1日1回の使用を3日に1回行い、これを3~4回繰り返すことでシラミを除去できます。
有効成分 | フェノトリン |
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効能効果 | シラミの駆除 |
用法用量 |
次の量をシラミが寄生している部位に使用してください。 〈頭髪〉1回10~20ml 〈陰毛〉1回3~5ml |
頭皮のかゆみは市販薬でも対応できます。市販薬を使用するときは、以下の注意点を守るようにしましょう。
市販薬は、パッケージに記載されている用法用量を必ず守って使用してください。特に、ステロイドが配合されている市販薬は、誤った使い方をするとかえって症状がひどくなることがあります。
市販薬はあくまでも症状が出てから使うものであり、予防的に使用できるものではありません。頭皮のかゆみを予防したい場合は、シャンプーをしっかり洗い流す、頭皮を清潔に保つなど日頃からできることを心がけましょう。
シラミが原因の場合を除き、市販薬を5~6日ほど使用しても症状が改善しないときは皮膚科を受診してください。長期間にわたりかゆみが出ている場合は、単純な頭皮トラブルではなく脂漏性皮膚炎や乾癬、アトピー性皮膚炎などが原因のことがあります。
最後に、頭皮のかゆみに使える市販薬についてよくある質問にお答えします。
頭皮のかゆみを抑える市販薬に、女性用または男性用のものはありません。どの市販薬も男女関係なく使用できます。
かゆみとフケがある場合は、ステロイドやかゆみ止めの成分が配合された市販薬を選ぶとよいでしょう。
かゆみを抑える飲み薬はありますが、薬が効いている間しか効果がありません。根本的にかゆみを取り除くことはできないため、塗り薬の使用をおすすめします。
頭皮のかゆみは、汗や汚れ、シラミ、合わないシャンプー、皮脂などの影響で起こります。かゆみを抑えるのに、市販薬を使うことも可能です。
シラミの場合を除き市販薬を5~6日間使用してもかゆみが治まらないときは、皮膚科を受診しましょう。また、日頃からかゆみが起きないよう頭皮の清潔を保つよう心がけることも大切です。
薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。
「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」
こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。
市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。
そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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