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戌の日のお参りっていつ何するの?服装や持ち物ガイド

2024/01/16

待望の赤ちゃんを授かったら「無事に生まれてくるように、戌の日に安産祈願に行こう」と考えるママ・パパは多いのではないでしょうか。

でも、あらためてお参りに行くとなると、いつ行けばいいのか、何をするのか、服装や持ち物は?など分からないことが色々出てくるのではないかと思います。

今回は、戌の日の由来や、いつ行くのか・何をするのか、服装や持ち物などについて解説します。

戌(いぬ)の日はいつ?

昔から人々と暮らしてきた犬は、お産が比較的軽いことで知られています。

日本では古くから、暦の年・日・時刻に十二支を当てはめており、戌(いぬ)の日も12日に1回巡ってきます。この戌の日にあやかって、神社仏閣で安産を祈るようになったのが、「戌の日参り」の始まりです。

戌の日は毎月数回巡ってきますが、お参りのベストなタイミングとしては、安定期に入りお腹が大きくなり始めた妊娠5ヶ月頃がよいとされています。

ただし、妊娠中は無理をせず体調の良いときに出かけるのが一番なので、戌の日にこだわらずとも構いません。ほかにも子だくさんの干支として知られるネズミの「子(ね)」の日、「酉(とり)」の日なども良いと言われていますが、あまり気にしすぎずお天気や体調と相談して決めるのが良いですね。

十二支以外にも気にする人が多いものといえば、大安・仏滅などの六曜ではないでしょうか。

六曜は戌の日参りの起源とは直接関係ないため、特に気にしなくてよいとされていますが、やはり戌の日と大安が重なる日はご祈祷に訪れる人が集中します。

上のお子さんがまだ小さく、妊娠中のママが急に走って追いかけられないような場合は、あえて混み合う日を避けるのもひとつの方法かもしれません。

戌の日には何をする?

戌の日には夫婦や家族で神社仏閣を訪れご祈祷をしてもらいますが、妊婦さんの体調がよくない場合はそれ以外の家族だけでも問題ありません。ご祈祷を申し込まず、境内で安産を願う参拝だけをする人もいます。

また、大きくなってきたお腹を支え保護する「腹帯(岩田帯)」を初めて巻く「帯祝い」も同じく妊娠5ヶ月頃の戌の日が縁起が良いとされています。

ご祈祷後には家族や祖父母とともに食事会を開くこともありますが、こちらもママの体調にあわせて無理のないように計画を立てましょう。

戌の日参りの服装と持ち物

戌の日参りは妊娠中に行うため、無理に正装しなくとも、清潔感があって身体に負担のない服装なら問題ありません。

ただ神社やお寺は石段や砂利も多いので、ハイヒールやサンダルなど足元が不安定な履き物は避けた方が良いでしょう。

持ち物で皆さんがよく迷うのは「腹帯は持参しないといけないのか、神社仏閣で授与してもらうのか」という点ではないでしょうか。

実はこれは社寺によって異なり、

  • 新品の腹帯を購入して神社仏閣でご祈祷してもらう
  • あらかじめご祈祷済みの腹帯を授かる

両方のパターンがあります。

授与してもらう場合は、ご祈祷料に腹帯の代金が含まれています。最近は日常生活ではコルセット型やガードル型のサポーターを使用し、晒布の腹帯はご祈祷時にしか使わない妊婦さんも多いので、二重に購入してしまわないようにしたいですね。

またご祈祷後にその場で帯を巻く「帯祝い」も続けておこなう神社仏閣もあれば、持ち帰って自宅や産院のパパママ教室などで教わりながら巻くという形式のところも。

これらの情報は、最近は神社仏閣のホームページに書かれていることも多いので、ご祈祷料の目安や予約が必要かどうかなどもあわせ、事前に調べておくと安心です。

戌の日参りに行かなくても大丈夫?

ところで「戌の日のお参りって、必ず行かなければいけないの?」と心配になった方はいないでしょうか。

あるアンケート調査では、妊娠中になんらかの安産祈願をしたという人が全体の8~9割を占めているといいます。「無事に安産で生まれてきてほしい」というのは共通の願いですから、多くの人が安産祈願をするのもうなずけますね。

とはいえ、体調や宗教上の理由等で、戌の日に神社仏閣へ行くことができない人もいらっしゃるでしょう。

妊婦健診等とは違い、もしお参りに行けなくても赤ちゃんやママの身体には何の害もありません。また海外には神社仏閣に参拝する習慣のない国もたくさんありますが、もちろん多くの赤ちゃんが無事に生まれてすくすく育っています。

「切迫早産で入院していて結局お参りに行けなかった…」と心配して過ごすよりも、生まれてくる赤ちゃんのグッズやベビー服を用意したり、名前を考えたり、これからのことに目を向け安心して過ごして下さいね。

コラムニスト

認定子育てアドバイザー/育児教育ライター  高谷みえこ 

私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。

娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。

親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。

しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。

まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。

より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。

現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。

かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。

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