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消毒用アルコールは種類によって何が違うの?消毒・殺菌・滅菌・除菌の違いも解説

2023/03/13

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、消毒用アルコールを使うことが日常的になりました。そのようななかで、「消毒用アルコールには種類があるけど、何が違うの?」と疑問に思っている方が多いのではないでしょうか。

ドラッグストアや薬局に行くと、名前の似た消毒用アルコールがいくつも並んでいます。そのため、どれを選んだら良いのかわからず悩んでいる方も多いはずです。

そこで今回は、消毒用アルコールの種類や特徴について詳しく解説します。あわせて、「消毒」「殺菌」「滅菌」「除菌」の違いについても紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

消毒用アルコールの種類

消毒用アルコールの種類は、おもに次の3つです。

  • エタノール
  • エタノールIP
  • 無水エタノール

よく目にするのはエタノールでしょう。エタノールIPや無水エタノールを見かけることもあります。では、それぞれの特徴を見ていきましょう。

エタノール

消毒用アルコールと言う場合、一般的にはこちらのエタノールを指すことがほとんどです。「アルコールとエタノールは何が違うの?」と思われる方がいるかもしれません。エタノールは、アルコールの一種です。エタノールは正式にはエチルアルコールと呼ばれています。

消毒用エタノールとして販売されている場合、濃度は76.9~81.4vol%であることがほとんどです。ただし、60vol%台のエタノールでも一部のウイルスには一定の有効性があると考えられています。

76.9~81.4vol%のエタノールが手に入らない場合は60vol%台のものでも構いません。酒税がかかるため、価格はやや高めです。

エタノールIP

エタノールIPは、エタノールに添加物としてイソプロパノールが配合されたものです。エタノールと殺菌効果に違いはありません。しかし、イソプロパノールが配合されることで酒税がかからなくなるため、数百円程度ですが安く購入することができます。

効能効果に大きな違いはないため、できるだけ安く購入したい方はエタノールIPを選ぶと良いでしょう。

無水エタノール

無水エタノールは、エタノールの濃度が99.5vol%以上になるように作られているエタノールのことです。限りなく水分をゼロにすることで、エタノールの濃度が高められています。

無水エタノールは手指の消毒に使うものではなく、水に濡れると壊れやすい機器や、キッチンなどの清掃に使うものです。「エタノール」という名前はついていますが、消毒用としては使用できません。

消毒効果がもっとも高くなるエタノールの濃度は76.9~81.4vol%なので、消毒に使いたい方はエタノールやエタノールIPを選びましょう。

消毒用アルコールの選び方

消毒用アルコールを選ぶときは、次の3つのポイントを押さえることで自分に合ったものを選びやすくなります。

消毒に適したアルコールの濃度のものを選ぶ

消毒に適したアルコールの濃度は76.9~81.4vol%です。消毒を目的として購入する場合は、エタノールの濃度がこの範囲におさまっているかどうかを必ず確認しましょう。

商品のなかには、濃度の記載がないものもあります。エタノールの濃度がわからないものは十分な消毒効果が得られない可能性もあるため、購入はできるだけ避けてください。

用途に適したタイプを選ぶ

消毒をすることが目的ならエタノールからエタノールIP、清掃が目的なら無水エタノールがおすすめです。エタノールやエタノールIPには消毒に適した濃度のエタノールが配合されています。一方で無水エタノールは、エタノール濃度が非常に高いため消毒用には適していません。

値段で選ぶ

安くて消毒効果がしっかりあるものが欲しいという方は、エタノールIPがおすすめです。イソプロパノールが配合されることで酒税がかからなくなるため、エタノールよりも安く購入できます。消毒効果はエタノールとほとんど変わりません。

消毒用アルコールの正しい使い方

消毒用アルコールを使う際、なんとなく手にとってすり込んでいませんか?少量の消毒用アルコールをつけてさっとすり込ませてもあまり意味はありません。しっかり消毒するためには、消毒アルコールのボトルを押し切るまでワンプッシュし、15秒ほどかけてすり込んでください。

もし15秒すり込めないようでしたら、消毒用アルコールの量が少ない証拠ですので、追加してすり込みましょう。指の間や手首、親指などは消毒エタノールが行き渡りにくい部位なので、意識してすり込むようにしてください。

「消毒」「殺菌」「滅菌」「除菌」の違いは?

消毒や殺菌、滅菌や除菌はどれも似たような言葉に見えるかもしれませんが、実はそれぞれ意味が違います。

消毒

消毒とは、微生物の数を減らすことです。感染症を起こさない程度にまで細菌やウイルスなどの量を減らします。完全に微生物をゼロにするわけではありません。

消毒ができるのは、化粧品や医薬部外品として販売されている消毒用エタノールのみです。雑貨として売られているものでは、薬機法の決まりで消毒と標榜することができません。

殺菌

殺菌とは、菌を殺すことを意味します。一部の菌を殺せるだけでも殺菌と謳えるため、効果に関しては商品によってまちまちだと言えるでしょう。

滅菌

滅菌とは、微生物をすべて死滅させることです。有害なものはもちろん、人にとって無害な微生物も除去します。日本薬局方では、微生物が存在する確率が100万分の1以下になることが滅菌と定義されています。

除菌

除菌とは、菌を取り除くことです。手指を水で洗ったりシートで拭いたりして菌の数を減らします。菌の数を減らすだけであり、完全にゼロにするわけではありません。

おすすめの消毒用アルコール

では、普段使うのにおすすめの消毒用アルコールを紹介します。

手ピカスプレー

消毒に最適な76.9~81.4vol%の濃度のエタノールが配合された消毒用のスプレーです。さらっとした使用感でベタつきません。エタノールのほかにグリセリンやアラントインなどが配合されているため、手荒れしにくくなっています。

公式サイト:手ピカスプレー

消毒用エタノールIP「ケンエー」

イソプロパノールが添加された消毒用のエタノールです。エタノールの濃度は76.9~81.4vol%と消毒に適した濃度になっています。エタノールと効能効果はほぼ変わりませんが、酒税がかからないため安く購入することが可能です。

手ピカジェルプラス

手ピカジェルプラスには、主成分のエタノールに加えてリン酸が配合されています。これによりpHが弱酸性となるため、従来の手ピカジェルよりも抗微生物効果が高いことが特徴です。ジェル状になっているので手からこぼれづらく、しっかりすり込んで使用できます。

公式サイト:手ピカジェルプラス

消毒用アルコールに関するQ&A

最後に、消毒用アルコールに関する質問にお答えします。

消毒用アルコールを飲むと失明するのは本当ですか?

飲むと失明すると言われているのは、メタノールです。メタノールは消毒に使うものではありません。有機溶媒や燃料として使われています。

消毒用アルコールの捨て方を教えてください

使わなくなった布などに染み込ませて、燃えるごみとして捨てます。なお、自治体により捨て方が異なる場合があるので、事前によく調べてください。

消毒用アルコールは度数で効果が変わりますか?

エタノールの濃度が76.9~81.4vol%の範囲のものが、もっとも効果が高くなります。これより濃度が高くても低くても効果は減弱してしまうので注意しましょう。

まとめ

消毒用アルコールを購入しにいくと、エタノールとエタノールIP、無水エタノールなどが並んでいます。エタノールは一般的な消毒用アルコールです。エタノールIPは酒税がかからないようにするためにイソプロパノールが配合されています。無水エタノールは消毒ではなく清掃などに使用することが多いでしょう。それぞれ違いがありますので、目的や用途に応じて選んでいくことが大切です。

 コラムニスト紹介

薬剤師ライター  岡本 妃香里 


薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。

「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」

こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。

市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。

そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。

【経歴・資格・所属学会】
薬学部薬学科を卒業後、大手ドラッグストアで薬剤師として勤務。調剤やOTC医薬品を担当する。2018年にフリーランスとして独立し、現在は育児をしながら執筆業に専念。医薬品や健康食品、サプリメントから美容系まで、暮らしを健康にする情報を発信している。化粧品検定1級、スポーツファーマシストの資格も取得。

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