前回のコラムではインプラント周囲炎の原因をまとめました。
今回のコラムではインプラント周囲炎の治療法を説明させていただきます。
インプラント治療は完成して終了ではなく、長持ちさせる必要があり、そのためには天然の歯と同じように定期的なメンテナンスが必要です。 患者様から良く問い合わせがある内容に
とありますが、当院では特別なことはなく、今までと同様3ヶ月ほどのペースで来院頂いております。
その際のチェック事項は以下です
そして、異常があれば以下に示す内容で段階的に順を追って治療していく
では、以下に細かく示していく。
インプラントの周りを専用の器具(プローべ)で軽くなぞるように触ってみて歯茎から出血するか調べる
出血すれば炎症が起きている証拠
(1)歯ブラシの指導を行う
(2)インプラントと歯茎の隙間(歯周ポケット)を専用の器具(エアーフロー)を用いて、特殊な粉を水流で吹き付けて汚れを洗浄する
(3)歯周ポケットに抗生剤の薬を塗布
出血が治まってなければ、被せ物を外して汚れをとる
天然の歯は抜いて歯石などの汚れを取って、また植える。なんてことは出来ないので、この点ではインプラントは有利
インプラントと被せ物はネジで留めてあるので、外して被せ物の周りの汚れを洗浄できます。
出血が続けば、被せ物を作り替える(歯磨きしやすい形態に変更)
初めは理想的な歯の形で被せ物を作るが、患者様の歯ブラシの程度に応じて清掃性を優先した形に作り替えることもする
赤く示した部分の形態を作り替えて清掃性を良くする
外科手術にて対応することが多い
インプラントの周りを歯茎を切って開いて、徹底的に消毒
骨に置換するカルシウムを主成分とする粉を詰め、膜で覆う
歯を歯周病から守る強い歯茎となる「角化歯肉」が少なくてインプラント周囲炎になっているのなら、増やす手術が必要です。角化歯肉の移植については下記の記事を参考になさってください。
強力な抗生剤を飲んで口の中の歯周病菌を一時的に殺菌する
歯周病菌は歯茎の中にまで入り込んでおり、インプラント周囲の汚れを清掃するだけでは治らないケースで行う
骨の欠損の進行次第ではインプラントを撤去し、骨の治癒を待った後、再度インプラントを埋入する
以上、インプラント周囲炎の治療法を述べましたが、天然の歯の歯周病と比べて難易度は高い。その理由としては、インプラントは骨との結合を良くするために表面をあえて粗造にしてある。インプラント周囲炎に罹患してない時は問題ないが、一度罹患してしまうと骨が溶け、インプラントの粗造な表面が露出するので汚れが溜まりやすく、進行しやすい。
インプラント周囲炎は早めの対応をすることで、この粗造な表面が感染する前の軽度な状態で対応することが必要なので、定期的なメンテナンスが重要となる。
また、治療は普通の歯の歯周病と似た方法で遂行していくため、インプラントを行うには一般の歯の歯周病を治療できる環境、歯科医院を選ぶ必要がある。
広島県にある廿日市市平良「精密な検査とカウンセリング。原因から改善して、治療する」をモットーに、大阪で10年間勤務し、学んだ最先端の技術を、郊外でも最新の治療を提供すべく地域密着型の治療を提供している「かみなか歯科」です。
● 拡大鏡、歯科用顕微鏡を用いて7倍から20倍に拡大した視野のなか行う精密治療
● CTも用いた3次元診断
● 歯科麻酔医による全身管理の元、安全に行う外科処置
の3つの特徴を軸に安心、安全な治療を提供しております。
800本以上のインプラントを埋入してきた確かな実績を元に、CT分析ソフトを用いた事前シミュレーションと、歯科麻酔医による全身管理のもと安全に手術に臨めています。痛みや腫れが少ない麻酔を使用して、寝ている間に手術を終えることが可能です。
また、歯の温存を図る歯周病治療として、歯のクリーニングを行う機器の中で最も歯茎への負担が少ない「エアーフローマスター」を導入。歯周病菌の状況や変化も動画撮影し、口内のリスク管理を行います。歯周病により失った骨を再生させる再生療法を行う資格も取得しております。
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