前歯のインプラントは以下のポイントで難しいとされている
欧米人と比べてアジア人、特に日本人の上顎は下顎に比べて骨の量が少ない。
さらに前歯は骨が薄く、女性は男性より薄いことが多い。
インプラントを支えるには、十分な骨の量が必要になってくるので、骨が少ないとインプラントがしっかりと生着しない事がある。
また、歯が無い期間が長い事でだんだん骨が痩せていってしまうためインプラント治療をする難易度が上がる。
このように元々骨の量が少なく、インプラントを希望する患者さんの上の前歯の骨の量は少ない傾向にある為、前歯のインプラントは難しいことが多い。
普通の歯の差し歯でさえ前歯は審美的な意味合いでも難しい。しかし、インプラントの場合、被せ物の色形だけでなく、骨の厚み、歯茎の厚みのように歯の周りの組織の形を作らないといけない。
また、インプラントを行う部位の骨や歯肉が薄いと、その部分の歯茎が下がるリスクがあります。
骨や歯肉が薄い場合には、骨を増やす治療や歯茎を増やす治療をインプラントと共に行う必要があります。
(1)(2)で述べたように前歯のインプラントは非常に薄い骨の中に埋入しないといけない事に加え、審美的に仕上げるためにインプラントが正しい位置に埋入されていないと最終的な被せ物を綺麗に仕上げることは困難です。ねじれた位置に埋入されていると歪な被せ物しか作れないからです。
そのため、シミュレーションソフトを用いた正しい埋入も必須となります。
以上のように、今までのコラムで述べて来たインプラントの知識と技術を総動員しないと前歯のインプラントを審美的に仕上げることは困難なのです。
以下に当院の治療の流れを示す
シミュレーションソフトを用いて正しいポジションにインプラントを埋入。
インプラントは骨の中に入るように出来るだけ細いものを使用しているがそれでも骨造成は必要。
現時点では歯と歯の間の歯間乳頭と呼ばれる歯茎が不足しているため隙間が空いており、インプラントの被せ物がいかにも人工物のように感じるため、審美的な仕上がりとは言えない。
そこで上顎から切り取って来た歯茎をインプラント周りに移植し、歯茎に厚みを持たせる
歯茎を移植したことで歯茎の隙間を埋めることができた
最終的に周りの歯と色と形のバランスを取ったセラミックの被せ物をインプラントにセット
歯茎に隙間もなく色形のみでなく、全てにおいて審美的に仕上がった
インプラント周りに骨も造成している
広島県にある廿日市市平良「精密な検査とカウンセリング。原因から改善して、治療する」をモットーに、大阪で10年間勤務し、学んだ最先端の技術を、郊外でも最新の治療を提供すべく地域密着型の治療を提供している「かみなか歯科」です。
● 拡大鏡、歯科用顕微鏡を用いて7倍から20倍に拡大した視野のなか行う精密治療
● CTも用いた3次元診断
● 歯科麻酔医による全身管理の元、安全に行う外科処置
の3つの特徴を軸に安心、安全な治療を提供しております。
800本以上のインプラントを埋入してきた確かな実績を元に、CT分析ソフトを用いた事前シミュレーションと、歯科麻酔医による全身管理のもと安全に手術に臨めています。痛みや腫れが少ない麻酔を使用して、寝ている間に手術を終えることが可能です。
また、歯の温存を図る歯周病治療として、歯のクリーニングを行う機器の中で最も歯茎への負担が少ない「エアーフローマスター」を導入。歯周病菌の状況や変化も動画撮影し、口内のリスク管理を行います。歯周病により失った骨を再生させる再生療法を行う資格も取得しております。
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