「市販薬でニキビ跡は消せるの?」「どの市販薬を選べばいいの?」このようなお悩みはありませんか?
ドラッグストアには外用薬や内服薬が多く並び、成分や効果の違いが分かりにくいと感じることも多いでしょう。
この記事では、市販薬でケアできるニキビ跡の種類、市販薬の選び方、おすすめの市販薬を紹介します。クレーターの治し方も解説しているので参考にご覧ください。
市販薬で比較的ケアしやすいのは、炎症が落ち着いた後に残る赤みと、色素沈着です。
一方で、皮膚が凹んだクレーター状の跡は、コラーゲンの減少や皮膚構造の変化が主体であり、市販薬だけでは改善できません。まずは自分のニキビ跡の種類を見分けるところから始めましょう。
赤みのあるニキビ跡は、炎症後に毛細血管の拡張や皮膚のバリア機能の低下が続き、血管が透けて赤く見えている状態です。こすれや乾燥で悪化しやすい特徴があります。
市販薬では、抗炎症作用を持つ有効成分が配合された外用薬が選択肢となりやすいでしょう。赤みは紫外線で悪化しやすいため、日焼け止めや帽子などを使い、日中の紫外線対策を行うことも重要です。
赤や紫に見える色の残りは、炎症の影響が落ち着き切っていない段階で起こります。ケアの要点は、刺激を与えないこと、乾燥させないこと、紫外線を避けることの3つです。
適切なケアを行えば、炎症が落ち着き赤みも目立たなくなっていきます。
茶色の色素沈着は、炎症後にメラニンが一時的に増えて肌表面にとどまる、炎症後色素沈着と呼ばれる状態です。紫外線や摩擦で濃くなりやすいため、日中の紫外線対策とスキンケアが土台となります。
市販薬では、メラニン生成にアプローチする成分であるビタミンCやL-システインなどが選択肢となるでしょう。
ニキビ跡にはいくつかの種類がありますが、その中でも特に深い悩みとなりやすいのが、クレーター状に皮膚が凹んでしまった跡です。
赤みや色素沈着の跡は市販薬でもある程度の改善が期待できますが、クレーターは皮膚の奥にある真皮層のコラーゲンが破壊され、皮膚構造そのものが変化しているため、市販薬では改善できません。
クレーターを市販薬で治そうとする方も少なくありませんが、時間やお金をかけても満足のいく結果が得られないことの方が多いのが現実です。
クレーター状のニキビ跡が市販薬で治せない理由は、ダメージが皮膚の深い層に及んでいるからです。ニキビの炎症が強い場合、真皮層のコラーゲンが壊れてしまい、皮膚が修復される過程で陥没が生じます。
市販薬に含まれる成分で真皮層の再構築はできません。そのため、どれだけ塗り薬や内服薬を試しても、根本的な改善は期待できないのです。
クレーター状のニキビ跡を改善するためには、皮膚科や美容クリニックでの専門的な治療が必要です。代表的な治療法としては、レーザー治療やフラクショナルレーザーでコラーゲンの生成を促す方法、ダーマペンで皮膚に微細な刺激を与えて自己修復を活性化する方法などがあります。
これらの治療は皮膚の深い層にアプローチし、時間をかけて凹みを改善することが可能です。いずれの治療も複数回の施術が必要で費用もかかりますが、クレーターに長年悩んでいるのであれば、市販薬に頼るよりも高い効果が期待できます。
ニキビ跡のケアに市販薬を取り入れる場合、自分の跡の状態や生活スタイルに合わせて適切な種類を選ぶことが大切です。例えば、目立つ部分だけを集中的にケアしたいなら塗り薬が適しており、内側から改善を目指したいなら飲み薬が役立ちます。
赤みや色素沈着など、肌表面に残っているニキビ跡を改善したい場合は、塗り薬の活用が効果的です。塗り薬には抗炎症作用や血行促進作用を持つ成分、肌のターンオーバーを助ける成分などが配合されており、目立つ部分に直接塗布することで集中的にケアできます。
ドラッグストアではニキビ跡専用のジェルやクリームが市販されており、毎日のスキンケアに取り入れやすいのも特徴です。
ニキビ跡の中でも、茶色く残る色素沈着や肌の回復力不足が気になる場合は、飲み薬による内側からのケアが有効です。
ビタミンCやL-システインを配合した内服薬は、メラニンの生成を抑えたり、肌の新陳代謝を促進したりする効果があり、シミや色素沈着を徐々に薄くしていくのに役立ちます。即効性はありませんが、内側から総合的にサポートできる点が強みです。
ここからは、ニキビ跡に使える市販薬を5つ紹介します。それぞれの効能効果、成分、特徴を解説しているので、自分に合うものを見つけてみてください。
メラニンの生成を抑えるビタミンC誘導体、保湿作用のあるヘパリン類似物質、炎症を抑えるグリチルリチン酸ジカリウムが配合された塗り薬です。肌に馴染みやすいジェル状のため、塗った後もベタつきが気になりません。
有効成分 ●ビタミンC誘導体
●ヘパリン類似物質
●グリチルリチン酸ジカリウム効能効果 ●肌あれ・あれ性
●あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ
●油性肌
●かみそりまけを防ぐ
●メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ
●日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ
●肌をひきしめる
●肌を清浄にする
●肌を整える
●皮ふをすこやかに保つ
●皮ふにうるおいを与える用法用量 適量を手に取り、気になる部位に塗布してください。 公式サイト:アットノン ニキビあとケアジェル
ニキビ跡用の薬ではありませんが、コメドの生成を抑えて炎症を鎮めるイブプロフェンピコノール、アクネ菌を殺菌するイソプロピルメチルフェノールの働きにより、跡になる前にニキビを治療する効果が期待できます。
有効成分 ●イブプロフェンピコノール
●イソプロピルメチルフェノール効能効果 にきび、吹き出物 用法用量 1日数回、石鹸で洗顔後、適量を患部に塗布してください。 公式サイト:イハダ アクネキュアクリーム
シミのもととなるメラニンの過剰な生成を抑制し、さらに沈着してしまったメラニンを無色化する働きがあります。また、ターンオーバーを正常化して、メラニンの排出を促す効果があることも特徴です。
有効成分 ●L-システイン
●アスコルビン酸
●パントテン酸カルシウム効能効果 ●しみ・そばかす・日やけ等の色素沈着症
●全身倦怠
●油性肌
●二日酔い
●にきび、湿疹、じんましん、かぶれ、くすりまけ用法用量 15歳以上:1日2回、1回2錠
7~14歳:1日2回、1回1錠公式サイト:ハイチオールCプラス2
6種類の有効成分が配合された飲み薬です。アスコルビン酸とL-システインがメラニンの生成を抑制し、さらにメラニンの排出を促進して黒色メラニンを無色化します。肌を健やかに保つビタミンが配合されているのも特徴です。
有効成分 ●アスコルビン酸
●L-システイン
●コハク酸d-α-トコフェロール
●リボフラビン
●ピリドキシン塩酸塩
●ニコチン酸アミド効能効果 ●次の諸症状の緩和:しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着
●次の場合のビタミンCの補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、老年期用法用量 15歳以上:1日2回、1回2錠
7歳以上15歳未満:1日2回、1回1錠公式サイト:トランシーノホワイトCクリア
3歳から服用できる飲み薬です。水なしでそのまま噛んで服用できます。ビタミンCの他、抗酸化作用を持つビタミンE、皮膚の正常な働きを維持するビタミンB2も配合されています。
有効成分 ●アスコルビン酸
●アスコルビン酸カルシウム
●リボフラビン酪酸エステル
●酢酸d-α-トコフェロール効能効果 ●次の場合のビタミンCの補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、老年期
●次の諸症状の緩和:しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着用法用量 15歳以上:1日3回、1回2~4錠
7歳以上15歳未満:1日3回、1回1~2錠
3歳以上7歳未満:1日3回、1回1錠公式サイト:シナールEXチュアブル錠e
最後に、ニキビ跡に使える市販薬に関するよくある質問にお答えします。
ビタミンCは、ニキビ跡のケアに役立つ成分です。メラニンの生成を抑制する他、抗酸化作用によって肌を健やかに保つ効果も期待できます。
トラネキサム酸は肝斑の治療薬として有名ですが、ニキビ跡の色素沈着にも有効とされています。しかし、トラネキサム酸が配合されたニキビ跡の治療に使える市販薬はありません。
オロナインは家庭用の常備薬として広く使われていますが、ニキビ跡を消す目的には向いていません。有効成分は殺菌作用を持つクロルヘキシジングルコン酸塩です。殺菌作用のみしかないため、ニキビ跡の治療には不向きです。
ニキビ跡は種類によって適したケア方法が異なります。市販薬では、クレーターになっていないニキビ跡の治療が可能です。赤みや色素沈着は、ビタミンCやL-システインなどの成分がよいでしょう。
クレーター状のニキビ跡は、皮膚の深い部分が傷ついているため、市販薬では対応が難しく、専門的な処置が必要です。その他のニキビ跡であれば市販薬で改善する可能性があるため、上手に取り入れて継続的にケアしていきましょう。
薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。
「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」
こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。
市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。
そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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