前回は季節の食材を使うことの楽しさを少しはお伝えすることができたでしょうか?
望ましい食習慣は、まず食べる人にとって一番は適量であるか?二番目にバランスの良い食事であるか?三番目に規則正しく食べられているか?最後に楽しんで食べているか?これは世界のいろいろな国の人たちからすると贅沢なことかもしれません。しかし、良い家に住んで、おしゃれな洋服を着ていても食生活はとてもお粗末な方が沢山おられるような気がします。日本でも栄養失調で亡くなったり、病気になられる方がいます。
経済的な理由で栄養バランスが偏っている人ばかりでなく、偏った食生活や無理なダイエットなどいろいろな理由があると思いますが、まずは簡単にご馳走を手作りしてみませんか?そして、食事をおしゃれに楽しみましょう!
(材料は特記がない限り2人分です)
(使用しているめんつゆは2倍濃縮のものです)
青空市で並んでぶりのカマを買ってきました。えらのすぐ近くの部位で、脂がのっていて身も深くとてもおいしい部位です。
ぶりは脂質が多く不飽和脂肪酸のEPAやDHAが豊富です。中性脂肪を減らし、血液をサラサラにするのに役立ちます。また抗酸化作用のあるビタミンEが多く、EPAやDHAの酸化を抑え、より一層血管の老化防止に役立ちます。ただ、脂肪が多いのでエネルギー量は高くなります。
新じゃがの取れる季節には、小さな芋が安く売られています。ぜひ買ってみてください。良く洗えば皮ごと調理しても良いです。
新じゃがの皮をむくのも面倒なような小さいものは、竹串を所々刺しておいて少し多めの油でよく炒め、湯を加えて余分な油を捨てて、砂糖とみりん、めんつゆを加えて落し蓋をして5~6分煮て最後は強火で煮汁を絡ませるとおいしい煮っころがしの出来上がりです。
貝には砂が入っているので、水1Ⅼに塩30g位の塩水を作って暗い所に置くか、蓋をして数時間かけて砂抜きをします。買う場合は砂抜きをしてあるか確認をしましょう。
近年あさりは、砂浜が無くなったことや気候の温暖化のせいでの漁獲量が激減しており、韓国産や中国産が増えているようです。価格も随分高くなっています。あさりの旬は春と秋の産卵前です。昔は貝堀りに行けば、すぐにバケツ一杯取れました。随分自然環境が変わったものだと実感します。
我が家の五月の定番です。毎年欠かさず作っていますので、店頭に並び始める時期がその年の気候を感じさせてくれます。しかし年々売り場に並ぶ量が減っています。需要が無くなっているのでしょうね。
たまにはフライも食べたいと思うこともありますが、油の処理が面倒とか、油はねでキッチンが汚れるのが・・・とか、ちょっと弁当に…と思われる方は炒めたパン粉を衣にして焼くのはどうですか?
揚げない揚げ物を作るために、炒ったパン粉を作って冷凍しておくと、急いで一品作りたい時に重宝します。油があまり含まれていないため作りたてはおいしいですが、時間がたつとパサパサした感じになります。早めに召し上がってください。エネルギー量が気になる方は衣を控えめにして、是非試してみてください。
フキは4月~6月が旬です。本州の岩手県以南、九州、沖縄まで自生します。季節の香りを味わいましょう。
(常備菜として多めの量になっています)
日本には300種類以上の山菜が自生しています。4月~6月頃まで、よく見られたものには子供の頃道端に生えていて、はかま取りが大変な土筆とか、わらび、かじったらちょっと酸っぱい味がしたイタドリ、スカンポとかコッポンとか呼んでいました。また、最近青空市で買ったウルイ(ギボウシと呼ばれていると思います)と言ううちわのような葉っぱ。山に行けばまだまだいろんな山菜があるでしょう。年々姿を見かけなくなって、青空市で見かけると懐かしいと思いつい買ってしまいます。
なすは本来、夏から秋の入り口までのものですが、冬以外はいつでも売っているような気がします。
酢味噌は甘みそと砂糖各大さじ1、酢と酒を各小さじ1を混ぜれば出来上がりです。サラダばかりでなく、野菜を茹でてあえれば和風サラダです。サラダの語源はラテン語の『sal』でこれがフランス語や英語が混ざり、『salad』塩で味付けした野菜の意味のようです。
ピカタは溶き卵を絡ませて焼くお料理の名前です。元々はイタリア料理でサッとひっくり返せばすぐ焼けるというような意味のイタリア語らしいです。魚や豚肉などを小麦粉をつけてから卵をつけて焼くお料理です。
木綿豆腐は表面に木綿の布目がついています。食感がしっかりして、硬めなので焼く、炒める、煮る、揚げるなどの料理に適しています。逆に絹ごしは軟らかく絹のような舌触りという事なので、サラダや冷ややっこにむきます。青みは青ネギの小口切りにしたり、しらす干しをかつお節やサクラエビに変えても香ばしくておいしく食べられます。酢じょうゆの代わりに、味噌味でもおいしく食べられます。簡単節約メニューです。
いとこ煮と言うメニューの名前を病院給食を管理している時によく聞かれました。『かぼちゃと小豆は親子でも兄弟でもないからですよ』と答えていましたが、最近かぼちゃと豆は似たもの同士だからと書いてあるのを見つけました。
落とし蓋は煮物を作る時に鍋よりひと回り小さい鍋ぶたを鍋の中に入れて煮ものが動かないように、また煮汁が全体にいきわたり、味にむらがないようにします。丁度良いふたがない時はアルミ箔の真ん中に一円玉くらいの穴をあけて具材の上に広げて置きます。かぼちゃは皮を下にして、重ならないように並べることと、途中でつつかなければ煮くずれしません。
ブロッコリーの旬は冬から春先までですが、茹でても水っぽくならず使いやすくおいしいので常に買うようにしています。買ったらすぐ茹でて、冷蔵したり冷凍するのがおすすめです。
主な成分はカロテン、ビタミンⅭ、E、カリウム、鉄、カルシウム、食物繊維、スルフォラファンと栄養豊富です。茎がとても太いものが多いですが、しっかり皮をむいて一緒に食べましょう。甘味があっておいしいですよ。※スルフォラファンはブロッコリーやカリフラワーにわずかに含まれる成分で、強い抗酸化作用と肝臓における毒素の分解を促進する作用があるようです。
ご飯ものはともするといつも以上に食べ過ぎてしまいます。適量を意識して食べましょう。もう少し食べたいくらいの腹八分目で止めておくのが、『おいしかった』が持続するコツです。それともう一つ、ご飯ものはつい大急ぎで食べてしまいますが、一口づつ味わって時間をかけて食べましょう。
ご飯ものはともするといつも以上に食べ過ぎてしまいます。●適量か?を意識して食べましょう。もう少し食べたいくらいの腹八分目で止めておくのが、『おいしかった』が持続するコツです。それともう一つ、ご飯ものはつい大急ぎで食べてしまいますが、一口づつ味わって時間をかけて食べましょう。
ポテトサラダは時々食べたくなりますが、ポテトのカロリーとマヨネーズのカロリーが気になりますね。ヨーグルトを混ぜたり、粒マスタード加えたりしてマヨネーズを減らしてもおいしく食べられる工夫をしましょう。最初にポテトにしっかり味をつけておくだけでも、味がはっきりしてマヨネーズ控えめでも気になりません。
ポテトサラダは時々食べたくなりますが、ポテトのカロリーとマヨネーズのカロリーが気になりますね。
ヨーグルトを混ぜたり、粒マスタード加えたりしてマヨネーズを減らしてもおいしく食べられる工夫をしましょう。最初にポテトにしっかり味をつけておくだけでも、味がはっきりしてマヨネーズ控えめでも気になりません。
フルーツなどの手作りデザートは罪悪感が減ってうれしいですが、果糖は吸収が早いので血糖値の高い人は要注意。でも楽しんで食べることも大事ですから、少し控えめにしてください。甘味に甘味料を使う手もありますよ。
りんごを買い過ぎたら軟らかくなる前に皮ごと大きめに切って、控えめな甘煮にして冷凍しています。そのままデザートにしたり、潰してパンに載せて食べたりしています。夏には凍らしたまま食べてもおいしいでしょう。
赤いごはんも華やかで、食事が引き立ちます。米の中に炊き込むだけですので、簡単です。
炊きあがったご飯にバターとパセリのみじん切りを散らしたり、ナッツのみじん切りを混ぜたりするのも楽しいです。外食するとよく出てくるのが、とうもろこしごはんです。とうもろこしを削り取ってから、芯も一緒に炊き込むと甘くて、子供には受けること間違いなしです。
メインの料理と野菜を一緒に焼いてしまうのは、段取りさえできていればとても簡単に調理できます。鶏肉と野菜を焼いたり、牛肉や豚肉と野菜を煮込んだりいくつかレパートリーを作っておけば忙しい日もご馳走ができます。ブロック肉は少々値段が張りますが、ご馳走感満載です。決して手抜き料理には見えません。
春はいろんな豆ができます。少しづついろいろ買ってきて、子供たちに教えるのも良いですね。『空豆くんのベッド』っていう絵本もありました。子供と一緒に豆をむくと食卓がきっと楽しくなります。
ドレッシングは特に組み合わせや、配合の分量にこだわらず色々混ぜて楽しんでみましょう。油と酢が極端に多くならなければ、ごま油やカレー粉などを使えば特徴のあるドレッシングが作れそうですよ。
春は鯛が旬です。養殖の鯛は安価ですからちょっとカッコ良くイタリアンにしてみました。オリーブ油で煮るだけの簡単料理です。
もう少し夏になれば、バジルを入れたり、短いパスタを一緒に加えてもおいしいでしょう。簡単に料理をするには調理器具もあまり多くない方が片付けも楽です。調理時間が長いものは、付きっ切りではなくオーブンやレンジに任せて他の用事ができると良いですね。
ホタルイカは茹でたものを買ってきて、酢味噌などで食べることが多いですが、試しに炒めてみたら薫製を思わせるような香りでとてもおいしくできました。
ブロッコリーと、貝や白身の魚や、油漬けのイワシなどを炒め合わせてもニンニクさえ加えれば、味がまとまってイタリアンぽくなるように思います。魚介類と野菜の組み合わせに挑戦してみませんか?時間があれば、ホタルイカの目玉を取っておくと食べやすくなります。目玉が意外に硬くて少し歯ざわりが気になります。
生のフキは今しかないので、いろいろ挑戦してみましょう。フキの香りがして爽やかです。
こんなに季節のものを味わえるのは、四季のある日本ならではないでしょうか?もっと食卓を楽しい場にしてみませんか。きっと話も弾むことでしょう。そしてそれが我が家の味になるのですから。
現代の日本ではお金さえあれば欲しい物を欲しいだけ食べられます。ほんの5~60年前まではそれこそ『大人になったら好きなだけ食べたい』と早く一人前になりたいと思ったものです。大好きだった○○屋のクッキーを今は買ってきても、数枚食べたら満足です。
数年前に栄養士会のキャンペーンで『サステナブルに食べよう!』というのがありました。サステナブルって「持続可能な」という意味がありますが、食べ物に不自由したことのない世代の方は食べ物がいつでも自由に食べられることが何の不思議もない、当たり前なことだと思います。
現代の人たちは情報も多いですが、選択肢もたくさんあります。食べることに限って言えば、日々いろいろな情報が求めなくても目に入ってきます。
次回から「ほどほどに」「上手な」食生活の工夫をお知らせしていきたいと思っています。