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食材の移り変わりを楽しむ。季節を感じる簡単献立です。|広島の健康・子育て情報|ファミリードクター

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食材の移り変わりを楽しむ。季節を感じる簡単献立です。

食材の移り変わりを楽しむ。季節を感じる簡単献立です。

2024.04.30

少し前までは春先になったら、春を感じさせる山菜や苺(今はクリスマスの頃を目指して栽培されているものが多いようです)を楽しみにしたものですが、夏のキュウリやナスなどの野菜も年中出回っています。現代の子供たちは旬とか、はしり(季節の初めの出初のものをいいます)とか言っても理解できないでしょう。また、流通が発達して何処でもいろいろなものが新鮮なうちに食べられます。私が子どもの頃、祖父母が青森に旅行に行ってりんごを送ってくれました。木のりんご箱に入ったりんごが硬くてとても美味しくて驚きました。普段口にするりんごは軟らかいものしかありませんでした。でもいつでも、どこでも同じようなものしか食べられないのも逆にがっかりしませんか?今回は少しでも季節を感じられる献立で、簡単に作れるものを考えました。
(材料は特記がない限り2人分です)
(使用しているめんつゆは2倍濃縮のものです)

前回:元気で長生きの秘訣は毎日の食事です。何をどのように食べればよいのか簡単調理を実践してみませんか? 

POINT

  • 誰でも作れる簡単で季節感のあるメニューです。
  • 調理工程は少なく、電子レンジなど使って短時間に作ります。
  • 調味料は単純にして、どこでも手に入る食材を使います。(代用できる食材を明記)
  • 時々出てくる調理用語は意味が分かれば簡単です。分かりやすく解説します。

画像をタップするとレシピに移動します。

月曜日の献立

回鍋肉(ホイコーロー)

テレビのコマーシャルでよく見たことがあります。簡単に言うとキャベツと豚肉の炒めものです。

  • 豚バラ肉のブロック 150g(薄切り肉でも良いです)
  • キャベツ 6枚分
  • ニンニクの薄切り 1かけ分
  • 酒 大さじ2
  • 赤唐辛子 1本
  • サラダ油 小さじ2
  • 調味料:甜麺醤(てんめんじゃん)大さじ2と1/2、しょうゆ小さじ1
  1. 豚肉は5㎜厚さで4㎝角くらいに切ります。キャベツは1枚づつはがして、芯のところは薄くそいで4㎝角に切ります。
  2. フライパンにサラダ油小さじ1を加え、キャベツをさっと炒めて取り出します。
  3. 一旦フライパンをペーパータオルでふき、サラダ油小さじ1を加えて熱し、豚肉を両面焼いて、種を取り除いた赤唐辛子とニンニクを入れて弱火で炒めます。香りが立ってきたら強火にして酒を振ります。
  4. 豚肉の上に甜麵醬としょう油を入れてかき混ぜながら、キャベツを戻し入れて手早く炒め合わせます。

中華鍋がなかったり、火がそんなに強くないと歯応えを残してシャキッと仕上げるのが難しいので、キャベツは「大きいかな?」と思うくらい大きめに切るのと、調味料を加えたら手早く仕上げるのがコツです。

『キャベジン』はキャベツから発見されました。ビタミン様物質ビタミンUは胃炎や胃潰瘍に良いとされています。

かつおのガーリック炒め

ふるさと納税で頂いた冷凍のかつおのたたきが少し日が経ったので、炒めてみました。買ったかつおが生臭いと思った時にお勧めします。

  • かつおのたたき 1㎝厚さ6切れ
  • しめじ 1/2束
  • ニンニク 1かけ分の薄切り
  • オリーブ油 小さじ1
  • 調味料:めんつゆ大さじ1、粗挽きコショウ少々
  1. フライパンにオリーブ油を熱して、弱火でニンニクを炒めて香りが立ったら、かつおのたたきを並べて入れて炒めます。
  2. 1に石づきを切り落としたしめじを加えて、しんなりしたら調味料を加えて、チリチリして水気が無くなったら火を止めます。

かつおは旬が春と秋の2回あります。もう少ししたらおいしい初がつおのシーズンです。春のかつおは秋に比べて脂肪が少なくさっぱりとした味です。魚介類は良質なたんぱく質源です。子供の頃に魚を食べることが少ないと魚嫌いになってしまいます。肉類より多少手間はかかりますが、是非いろいろな魚にチャレンジしてみてください。

あおさの味噌汁

あおさは乾燥させたものを売っているのは見ますが、生のものを見たのは子供の頃、海岸に近い岩にくっついているのを採って以来です。思わず買ってみました。海の匂いがして、とても懐かしい気がしました。

  • あおさ ふた摘み(適宜)
  • だし汁 300㏄(市販のだしの素でもよい)
  • 調味料:中味噌 大さじ1と1/2
  1. 小鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰してきたら味噌を溶き入れます。
  2. 火を止める直前に、良く洗ったあおさを加えて火を止めます。

藻類は低カロリーであり、一方カルシウムやカリウム、ヨウ素、鉄分などのミネラルやビタミン類を豊富に含んでいます。海藻のぬるぬる成分は『アルギン酸』や『フコイダン』でアルギン酸は水溶性食物繊維でコレステロールを排出したり、食物の消化吸収を後らしたりします。フコイダンは殺菌作用があり、胃潰瘍の原因ともいわれるピロリ菌が胃壁にくっつくのを防ぐという研究もあります。もっと海藻を食べましょう。

火曜日の献立

ドライカレー

ドライカレーは日本独特の料理名のようで、インドではひき肉を使ったカレーはキーマカレーと呼ぶそうです。水分があるものもないものもキーマカレーと呼ぶので、これは水気がないカレーなのでドライカレーにします。

  • 合いびき肉 200g(豚ひき肉でも良い)
  • ピーマン 2個
  • 玉ねぎ 1個
  • ショウガ 10g
  • ニンニク 1かけ
  • レーズン 大さじ2
  • 野菜ジュース カップ1(トマトジュースでも良い)
  • サラダ油 大さじ1
  • 調味料:カレー粉 大さじ3、ウスターソース 大さじ1
  1. ひき肉にカレー粉大さじ1を振り、混ぜてほぐしておきます。ピーマンは縦半分に切りヘタと種を取って粗みじんに切ります。玉ねぎ、ショウガ、ニンニク、レーズンも粗みじんに切ります。
  2. フライパンにサラダ油大さじ1を入れ、中火でショウガ、ニンニクを炒めて香りが立ってきたら玉ねぎも入れて炒めます。玉ねぎが透き通ってきたらひき肉を加えて、ほぐしながら炒めます。ひき肉の色が変わってきたらピーマン、レーズンを加えて1分位炒めてカレー粉大さじ2を振り入れて、さらに炒めます。
  3. 香りが立ってきたら、野菜ジュースを加えて、水カップ1/2、ウスターソース大さじ1を加えて水気がほとんどなくなるまで煮込みます。
  4. 温かいごはんに3をかけていただきます。

ご飯ものを食べる時は、いつもよりご飯の量が多くなりがちです。食べる速度も速くなってしまい、満腹感を感じる間もなく次々とお腹に収めてしまうことになります。普段からご飯の量を決めて食べたり、副菜を用意しておくことも大事です。ドライカレーは多めに作って冷凍しておくと便利です。

キャベツとツナのポン酢あえ

ドライカレーを作っている合間に、電子レンジで簡単に副菜を作ってしまいましょう。

  • キャベツ 3枚
  • ツナの缶詰 小1缶(カツオでも良い)
  • ねぎの小口切り 適宜
  • 調味料:ポン酢しょうゆ 大さじ1
  1. キャベツは芯を薄くそぎ取ったら、4~5㎝角にざっくり切って電子レンジで2~3分好みの硬さにしんなりさせます。
  2. キャベツは広げて粗熱を取ったら器に盛り、ツナ缶をのせてねぎとポン酢しょうゆをかけて出来上がり。

ポン酢しょうゆはしょう油の半分の塩分があります。少ないかなと思うくらい控えめにかけましょう。すりごまなどを振って食べてもおいしいです。ツナ缶の油はエネルギー量が気になる場合は捨てても良いですが、DHAやAPEの多価不飽和脂肪酸が含まれていますので、丸ごといただきましょう。

レタスのスープ

食塩の摂取量を考えると、敢えてスープを足さなくてもヨーグルトの飲み物を足すくらいの方が良い気もしますが、簡単スープの作り方をお伝えします。レタスもサラダばかりでなく、チャーハンに混ぜたり、スープにしたりしてしなびる前に使い切ってください。

  • レタス 1/4玉(外側から葉をはがして使いましょう)
  • ベーコン 1枚
  • 水 2カップ
  • 調味料:コンソメ小さじ1、コショウ少々
  1. レタスは包丁で切ると茶色くなるので、手で大きめにむしります。
  2. ベーコンも適当な大きさにちぎっておきます。
  3. 鍋に水を入れて沸騰させ、レタス、ベーコン、コンソメを入れて再度沸騰したらコショウ少々を加えて火を止めます。

レタスは火を通して調理する場合は、しゃっきり感が残る程度に火を通した方がおいしいです。玉のレタスは『レタス1個分のビタミンⅭ』などとコマーシャルに使われたこともありますが、淡色野菜でそれほどビタミンも多くなくて95%が水分ですが、比較的葉酸が多く、食物繊維がお腹の調子を整えるのに役立ちます。

● 安政柑

因島で偶発的にうまれた大ぶりな柑橘で、文旦の仲間で皮がとても厚い果物です。中の実は甘くて爽やかです。旬は3月~4月頃です。

水曜日の献立

豆腐ハンバーグ(4個分)

豆腐を食べない人にも、肉が苦手な人にも、又高齢者や小さな人たちにも味付け次第で万人向きの料理です。豆腐とひき肉が少量あればできます。

  • 鶏ひき肉 150g
  • 木綿豆腐 150g
  • 玉ねぎ 1/2個
  • れんこん 2㎝位(なければきのこでも良い)
  • ショウガのみじん切り 大さじ1(子供さんがいる場合は外します)
  • パン粉 大さじ2(牛乳少々で湿らせておく)
  • 溶き卵 1/2個分
  • サラダ油 大さじ1
  • 白ワイン 大さじ2(料理酒でも良い)
  • 調味料:塩・コショウ各少々、めんつゆ大さじ1、みりん大さじ1
  • 付け合わせ:菜花・たけのこ・ミニトマト等冷蔵庫にある野菜を取り合わせて
  1. 豆腐はまな板を斜めにした上に載せ、上にお皿等を軽めの重しとして置き水を切り、キッチンペーパーに包んで電子レンジに3分くらいかけて再度、水を切ります。
  2. 玉ねぎはみじん切りに切っておきます。れんこんはうすぎりの1~2cm角に切っておきます。玉ねぎは油少々で透明になるまで炒めますが、時間がない時はしんなりするまで電子レンジにかけます。
  3. 木綿豆腐をつぶして、粗熱がとれた玉ねぎと鶏のひき肉、れんこん、ショウガのみじん切り、パン粉、溶き卵、塩・コショウ少々をよく混ぜます。
  4. 4個のハンバーグ状に丸めます。フライパンに油を熱して、ハンバーグの真ん中を少しくぼませながらフライパンに入れて焼きます。両面に焦げ目がついたら、ワインを振り入れて、蓋をして弱火にして蒸し焼きにします。
  5. 真ん中に箸を刺してみて、濁った汁が出てこなければ火が通っています。めんつゆとみりんを混ぜておいて最後に回しかけて出来上がりです。
  6. 冷蔵庫にある野菜をいろいろ取り合わせて、きれいに盛り付けてみましょう。絹さややいんげん、スナップエンドウ、きのこなどいろいろあると楽しめます。好みのドレッシングで頂きます。

豆腐の水きりは、火を通し過ぎるとハンバーグがまとまらなくなります。ひき肉の代わりにツナ缶や、鮭のほぐし身、むきエビ等でもハンバーグ状にまとめればハンバーグです。大根おろしとポン酢などで爽やかに食べるのもおいしいです。もっとお豆腐料理に挑戦してみましょう。

ふきの煮物

  • ふき 市販の大きいものなら1本(自生の細いものなら2~3本)
  • 竹輪 1本
  • サラダ油 小さじ1/2
  • 調味料:めんつゆ大さじ1と1/2、砂糖小さじ1/2、酒大さじ1
  1. フキは鍋に入る大きさに切って、塩少々を振りかけてまな板の上で両手でゴロゴロ転がして板ずりにして、塩を洗い沸騰した湯の中に入れて色が変わるまで茹でます。
  2. 鮮やかな緑色になったら、冷水にとって皮をむきます。
  3. ふきは4㎝位に切りそろえて、竹輪は5㎜厚さ位の小口切りにしておきます。
  4. 油少々を熱した小鍋にふきと竹輪を入れて、少し炒りつけたら調味料を加えて弱火にして煮ます。
  5. 太めのふきを噛んでみて、ガジガジしなければ火を止めて余熱で味を含ませます。

フキは日本原産の植物です。地下茎で繁殖し昔はどこの山谷にもみられたものです。独特の苦みがあるため、板ずりにして茹でて使います。葉もゆでて、水にさらしてから佃煮などにして食べられます。ふきは本州の岩手から沖縄まで広く分布するようです。4月~6月までが旬で、昔はいりこや油揚げと一緒に煮たり、毎日のように何かしら食卓に並んでいました。油を加えるとコクが出て子供でも食べやすくなります。お店では葉っぱも取られて切りそろえられたふきが、割合高い値段で売られていて驚きました。

ワカメの酢の物

春には魚売り場に湯通しした生ワカメが売られています。魚と比べると安いのでつい買ってしまいます。

  • 生ワカメ ひと握り(1/3パック)
  • いりごま 少々
  • 調味料:ポン酢しょうゆ大さじ1(少しだし汁で薄めておきます)
  1. 生ワカメは食べやすい大きさに切って、熱湯を回しかけて冷水にとります。
  2. 水を切ったワカメを器に盛り、いりごまをトッピングして食べる直前に調味料をかけて食べます。

和え物は早くから和えておくと、材料の水分と一緒に味が抜けてしまって薄い気がして、つい調味料を足したくなります。食べる直前に合えるようにしましょう。

木曜日の献立

ぶりの照り焼き

今年は天候のせいで海水温が上がっており、ぶりが豊漁のようです。いつもより3割ぐらいは安いです。魚売り場でもよく見かけます。焼くのは大変でも、フライパンで照り煮にすると後片付けも楽です。

  • ぶり 2切れ
  • サラダ油 小さじ1
  • まいたけ 1/2パック
  • 木の芽 2枚
  • 調味料:砂糖・みりん・酒各大さじ1、めんつゆ大さじ1、濃い口しょう油小さじ1/2、粉山椒少々
  1. 調味料はあらかじめ混ぜておきます。
  2. ぶりはサッと水洗いをして、分量以外の酒を振っておきます。まいたけは小房に分けておきます。
  3. フライパンに、油を熱してペーパータオルで水けをふいたぶりを並べ入れます。(この時皿に盛り付ける際に皮を上にして、表になる方から焼きます)中火で両面を焼きますが、色が変わるまでは触らないようにします。
  4. フライ返しでそっと持ち上げて、色よく焼けているようなら裏返して弱火にして片側も焼きます。
  5. 全体に色が変わってほぼ火が通ったようなら、ぶりを片側に寄せてペーパータオルで脂分や汚れをふき取っておきます。
  6. フライパンにまいたけを加えて、調味料を回し入れて強火にして煮立てます。時々スプーンで表面に調味料をかけながら照りを出します。
  7. ぶりをまいたけと一緒に皿に盛り付けて、木の芽を添えます。

鍋での照り焼きは、弱火だと照りが出ませんがスプーンで回しかけながら強火で焦げ付かないうちに全体にたれを回しかけないとおいしい色に仕上がりません。めんつゆだけだと色が薄いので濃い口しょうゆを少し足しました。また、よく言われることですが魚料理はあまり触りすぎても身が崩れてしまいます。

若竹煮

実家の裏山にたけのこがたくさん生えていました。4月になったら生えてこないか楽しみに覗いたものです。今年はいつもより高値だと思いました。ぬかまで買うことになり、時代が変わったな・・・と感じました。

  • ゆでたけのこ 200g
  • 生ワカメ 80g(塩蔵ワカメでも良いが、しっかり洗っておく)
  • にんじん 5㎜厚さの輪切りを4枚(花形に抜いておく)
  • だし汁3カップ(めんつゆを使う場合は水にだしの素を少量足します)
  • 調味料:めんつゆ、みりん各大さじ2
  1. たけのこは穂先を5㎝位の長さで縦に4~5等分に、根元の方は1㎝位の厚さの半月に切っておきます。
  2. わかめは洗って、5㎝幅に切っておきます。
  3. 鍋にだし汁とみりんを煮立て、タケノコを入れて沸騰したら弱火にし落し蓋をして10分位煮ます。10分煮たらめんつゆとにんじんを加えて15分くらい煮て、わかめを入れて湧き上がったら火を止めます。そのまま冷まして器に盛り付けます。

一般に良く食べられるたけのこは孟宗竹の幼茎です。掘りたてはアクも少なくそのまま調理できるものもありますが、店頭に並ぶものはあく抜きが必要です。たけのこは穂先を斜めに切って皮をつけたまま、ぬかを入れたたっぷりの水で1時間茹でてそのまま冷まします。保存する場合は水を変えて冷蔵庫で保存します。

切り干し大根の甘酢漬け

切り干し大根は生の大根にはない甘味と独特の食感があります。あまり洗いすぎたり、戻し過ぎたりしないようにしましょう。
(半分食べたら後は冷蔵庫に保存、2回分です)

  • 切り干し大根 50g
  • にんじん 5㎝
  • きゅうり 1/2本
  • ショウガの千切り ひとつまみ
  • 塩昆布 少々
  • 調味料:めんつゆ大さじ1、砂糖小さじ1、酢小さじ2、酒大さじ1(電子レンジでアルコールを飛ばします)
  1. 切り干し大根は洗って、新しい水につけて20分位で十分戻ります。
  2. にんじん、きゅうりはスライサーで細く切っておきます。
  3. 切り干し大根は絞って、にんじん、きゅうり、ショウガと混ぜて、調味料を回しかけて味をみながら塩昆布を加えます。

この切り干し大根は、唐辛子を加えたり、ごま油を加えたりいろいろアレンジができます。ひと袋戻して味を変えて楽しんでみてはどうでしょう。

金曜日の献立

アスパラとにんじんの肉巻き

アスパラのベーコン巻きはおなじみかもしれませんが、かなり塩分が多くなるので、ちょっと長い肉巻きを作ってみました。

  • グリーンアスパラガス 6本
  • にんじん 1本(縦に棒状に切りそろえて12本分にします)
  • 豚薄切り肉 6枚
  • 小麦粉 適宜
  • サラダ油 小さじ1
  • トマト 小1個
  • バジル 4枚(なければ瓶入りの乾燥少々)
  • レモン汁 1/2個分
  • レモン くし切り2切れ
  • クレソン 適宜(レタスやサラダ菜などでも良い)
  • 調味料:塩、コショウ各適宜
  1. アスパラガスは根元を2㎝位切って、根元から4~5㎝のところから根元に向かって、ピーラーで皮を薄くむきます。にんじんは5㎜角の長いスティック状に切ります。トマトはヘタを取り、くし形に切ります。
  2. アスパラガスとにんじんは硬めに茹でておきます。
  3. 豚肉は1枚づつ広げて、塩、コショウをしてアスパラガス1本とにんじん2本を芯にして端から巻きます。巻き終わりの裏側と、全体に薄く小麦粉をまぶします。これを6本作ります。

  4. フライパンに中火で油を熱して、3を巻き終わりを下にして並べ入れます。時々転がしながら全体に焦げ目がつくまで焼きます。少し焦げ色が付いたくらいでトマト、バジルを加えて一緒に焼きます。全体にレモン汁を振り入れて火を止めます。
  5. クレソン、レモンを添えて皿に盛り付けます。

今回は豚ロースの薄切り肉を使いましたが、脂肪を気にしなければ、バラ肉の方が旨味があります。また、主食をパンにしてみましたが、ご飯を食べたい時は味付けはめんつゆにみりんを加えた方が良いかもしれません。
アスパラガスの旬は5月~7月です。アミノ酸の一種であるアスパラギンは加水分解してアスパラギン酸となり、体内の老廃物の処理や、肝機能の促進、疲労回復等に役立ちます。

スナップえんどうの辛子マヨネーズ和え

マヨネーズは塩分が少ないので、辛子を加えてアクセントのある和え物になります。

  • スナップえんどう 1人分6~7個
  • 調味料:マヨネーズ大さじ1と1/2、練がらし小さじ1/2
  1. スナップえんどうはヘタと両側の筋を取って、沸騰した湯で2~3分茹でてざるに上げて冷まします。
  2. スナップえんどうが大きい場合は斜めに切って、マヨネーズと辛子をよく混ぜて和えます。

絹さややスナップえんどうはしゃきっとした歯応えが魅力なので、長く茹ですぎないでください。和える調味料はノンオイルドレッシングは大さじ1で食塩1.1g、フレンチドレッシング大さじ1で食塩0.5g、マヨネーズ大さじ1で食塩0.2~0.3gです。エネルギー量を考える時、食塩量を気にする時、場合に応じて選んでみてください。

簡単かぼちゃのスープ

電子レンジとミキサーで簡単にポタージュスープを作りましょう。暑くなると冷たいスープもおいしいですよ。

  • かぼちゃ 150g(種を取ったもの)
  • 玉ねぎ 1/3個
  • 牛乳 150㏄
  • 粉チーズ 適宜
  • 調味料:コンソメ顆粒小さじ1、コショウ少々
  1. かぼちゃはピーラーで皮をむいて、4~5㎝角に切っておきます。玉ねぎは1㎝幅位にザクザク切っておきます。(かぼちゃは硬ければ、ラップをして少し電子レンジにかければ切りやすくなります)
  2. 1のかぼちゃと玉ねぎを一緒に耐熱の器に入れて、ラップをして4~5分電子レンジで加熱します。様子を見ながら硬ければ、もう少し電子レンジにかけます。
  3. ミキサーに2のかぼちゃ、玉ねぎ、牛乳、粉チーズを加えて全体がピューレ状になるまで回します。
  4. 鍋に3とコンソメ顆粒、水100㏄を入れて火にかけます。焦がさないように弱火でかき混ぜながら加熱します。湧き上がったら火を止め出来上がりです。(お好みでコショウ少々を加えると引き締まります)
    ※スープに飾っている金蓮花(ナスタチウム)は葉も花も食べられます。

かぼちゃはプラスチックのように皮が硬いものがあります。昔病院給食で大量のかぼちゃの調理をする時、大釜で軽く火を通してから、切りそろえてもらったことがあります。じゃがいもやかぼちゃなど、電子レンジで時短になるものはどんどん電子レンジを使ったほうが良いと思います。簡単でもとてもおいしいスープです。

土曜日の献立

たけのこご飯

炊飯器でたけのこ入りの炊きおこわを作ってみました。もち米は冷めてもおいしく食べられます。
(2カップが作りやすいので2人分より多いです)

  • もち米 2カップ(200㏄のカップ)
  • 鶏こま切り肉 80g
  • 干ししいたけ 2枚
  • にんじん 1/2本
  • たけのこ 80g
  • ショウガ千切り 小1/2かけ分
  • ごま油 小さじ1
  • 水 330㏄
  • 調味料:めんつゆ1と1/2、酒大さじ2
  1. もち米は炊く30分前にといでざるに上げておきます。
  2. 干ししいたけは軸を切りとり、耐熱の器に入れてひたひたの水を入れてラップをかけて、電子レンジで2分加熱します。取り出してしいたけをひっくり返してラップをしてそのまま蒸らしておきます。その間にたけのことにんじんを3㎜厚さで1~1.5㎝角に切っておきます。
  3. 小鍋にごま油を入れて、鶏肉とたけのこ、にんじん、1.5㎝長さに切った干ししいたけを炒め、しいたけのつけ汁と調味料を加えて煮ます。
  4. 3の具をざるに取って、煮汁と分けておきます。煮汁の分量の水を炊飯用の水から引いておきます。
  5. 炊飯器にもち米、4の具材、煮汁と煮汁分を引いた炊飯用の水を入れて炊飯器のスイッチを入れます。
  6. 炊きあがったら、ざっくり混ぜて茶碗に盛り、木の芽を飾ります。

炊飯器で炊くおこわは水分量を減らします。基本の量はもち米3カップに水2カップです。同量の水で炊くとねちゃっとしたご飯になってしまいます。干しエビやホタテ貝を入れて、本格的な中華おこわにするのも良いですね。具材の煮汁分を炊飯の水から引くのを忘れないでください。

鯵(あじ)の三杯酢

豆あじは大きいものと比べて、かなり安く購入できます。三杯酢に漬けると日持ちもしますので少し多めに作り置きするのも良いですね。
(分量は作り置きを想定します)

  • あじ 小12尾
  • 玉ねぎ 1/2個
  • にんじん 1/2本
  • 小麦粉 適宜
  • 揚げ油
  • 調味料:酢・酒各カップ1/2、めんつゆ大さじ1と1/2,砂糖小さじ2
    ※酒はあらかじめ、電子レンジにかけてアルコール分を飛ばしておきます。
  1. あじは尾の付け根から包丁を入れてゼイゴを取ります。盛り付けた時下になる方の腹側から包丁を入れて内臓をかき出します。頭は切り落としてもそのままでも、どちらでも良いです。
  2. 玉ねぎは薄切りにして水にさらしておき、人参はスライサーで細く切っておきます。
  3. 2の野菜は調味料に漬けておきます。
  4. あじは薄く小麦粉をはたいて、中火でしっかり裏表を返しながら揚げて、熱いうちに3の中に漬けます。
  5. 好みで唐辛子の輪切りを加えてもおいしいです。

酢は爽やかで、これからむしむししてくる季節には食欲が増します。酢は日持ちがよくなる防腐効果のほか小魚などの骨を軟らかくする効果もあります。生臭さもなくなるのでさっぱり食べることができます。

だいこん葉のごま和え

野菜は栽培するとき、種をまいて芽が出てくるとぎゅうぎゅうになるので、間隔をあけて大きく育てるために何度か芽を摘んで間引きます。小さなものから、少し大根が育ってきたものまでいろいろあります。

  • だいこんの間引き菜 1把
  • 竹輪 1/2本
  • 調味料:白すりごま大さじ1、昆布茶小さじ1/3、めんつゆ小さじ1
  1. だいこんの葉は、良く洗って根っこを切り落とし、熱湯で1分半くらい茹でて噛んでみます。食べられそうならしっかり水けを絞って、2㎝くらいに刻みます。竹輪も刻んでおきます。
  2. ボウルに調味料を混ぜ合わせて、1の大根と竹輪を入れて和えます。

あえ衣を作るときにすりごまを使いますが、いりごまをちょっと電子レンジにかけてからすり鉢で擦ると、とても香りの良いあえ衣ができます。少し大きめの器の内側がすり鉢状になったものがあります。その中で和え物を作ってしまうのに便利です。すりこ木も安く売っています。

● はるか

はるかはまだ新しい果物で、日向夏の自然交配からうまれた柑橘のようですが、実が軟らかくてジューシーなので皮をむいて食べられないので、包丁でむいて、実をそぐようにして食べます。甘くてとても爽やかです。

今月は調理の基本をあれこれ書いてみようと思っていましたが、春の使いたい食材がいろいろ気になって基本を書くことまでできませんでした。ダイエットをするにしても驚くほど糖質を減らして減量を成功させた人がいらっしゃいます。エネルギー量が足りないと人体を構成する体たんぱく質や体脂肪が分解されて、エネルギー源として使われるようになります。体たんぱく質の大量の分解は、筋肉が落ちたり、体脂肪の分解で血中にケトン体が増加したりします。おいしいものを食べるというだけでなく、やはり『自分の体は自分が食べたものでしか養えない』という事を頭に置いて、来月は楽して身体に良い食事を作る方法を考えてみます。

この記事の監修

管理栄養士 伊藤 教子

長年、管理栄養士として病院の給食管理・栄養管理に従事後、現在、内科糖尿病専門医院にて糖尿病を中心とする生活習慣病、高齢者の低栄養等の栄養食事指導をしています。
ライフワークとして「あなたの体は、あなたの食べたものでできている」ということを意識した「食」の啓発活動を行なっています。
【経歴・資格・所属学会】
※経歴
広島大学大学院保健学研究科修士課程修了
介護施設、病院勤務を経て、現在内科糖尿病専門医院にて栄養食事指導に従事。

※資格
管理栄養士 / 日本糖尿病療養指導士
高血圧循環器予防療養指導士 / 栄養相談専門指導士

※所属学会
日本病態栄養学会 / 日本糖尿病学会
日本高血圧学会 / 臨床栄養協会
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