しもやけができると、痛がゆい感じがしたり水ぶくれができたりするため、日常生活に影響が出てしまう場合もあります。
「しもやけに効く市販薬はある?」「しもやけはどうやって治療したらいいの?」とお悩みの方も多いでしょう。しもやけは、市販薬で対処することも可能です。
今回は、しもやけの原因や市販薬の選び方、しもやけに使える市販薬を紹介します。
しもやけは、医学的には凍瘡(とうそう)と呼ばれています。寒暖差によって血管が収縮し、血流が悪くなることが発症の原因だと言われていますが、詳しい発症原因についてはまだ分かっていません。
暖かい室内から気温の低い外へと出て活動をしていると、しもやけになることがあります。寒暖差が10度以上あると発症しやすくなることが特徴です。
大人よりも子どもに良く見られます。名前が良く似ているものに凍傷(とうしょう)があります。凍傷とは、皮膚が凍結する病気です。
症状がひどい場合は、患部を切断するケースもあります。しもやけも重症化すると潰瘍ができることがあるため、早期の治療が大切です。
しもやけは気温が温かくなってくると自然に落ちついてくることもありますが、人によってはどんどん症状が悪化する場合もあります。しもやけができたと気づいた時点で適切な治療を行うようにしましょう。
しもやけは、血行不良が原因で起こると考えられています。そのため、血行を良くする働きがあるビタミンEが有効です。ビタミンEには、末梢の血管を拡張させたりしびれを緩和したりする働きもあります。しもやけを治療するだけでなく、予防にも効果的です。
ヘパリン類似物質には、血液が固まるのを防いで血行を良くする働きがあります。また、保湿効果にも優れているため、患部の乾燥も気になる場合はヘパリン類似物質が配合された市販薬を選ぶとよいでしょう。ビタミンEと併用しても問題ありません。
赤みや腫れがひどい場合は、ステロイドが配合された市販薬がおすすめです。ステロイドには、炎症を抑える効果があります。使用するときは、しもやけの症状が出ている部位のみに塗りましょう。
市販のステロイドを連続して使用できるのは、1週間が目安となります。予防には使えないので、症状が出たときのみ使用してください。
しもやけになると、かゆみの症状が出る場合があります。かゆみがひどいときは、抗ヒスタミン薬が有効です。かゆみを引き起こす原因物質であるヒスタミンの働きを抑え、症状を緩和します。
ここからは、しもやけに効果がある市販薬を4つ紹介します。それぞれの市販薬の特徴や使い方も解説しているので参考にご覧ください。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)が主成分のクリームです。抗炎症成分のグリチルレチン酸、血行を促進するdl-カンフル、保湿成分のグリセリンが配合されています。クリームの手触りが「するん」とするまでしっかりすりこむと効果的です。
| 分類 | 指定医薬部外品 |
|---|---|
| 剤形 | クリーム |
| 有効成分 |
●トコフェロール酢酸エステル ●グリチルレチン酸 ●dl-カンフル ●グリセリン |
| 効能効果 | ひび、あかぎれ、しもやけ |
| 用法用量 | 患部を清潔にして1日数回、適量をよくすりこむ。 |
アットノンEXジェルといえば傷跡の治療薬として有名ですが、しもやけの治療にも使用できます。主成分は、血行を良くする働きがあるヘパリン類似物質です。
ベタつきにくいジェルタイプなので、手足に塗ってもサラッとしていて気になりません。
| 分類 | 第2類医薬品 |
|---|---|
| 剤形 | ジェル |
| 有効成分 |
●ヘパリン類似物質 ●アラントイン ●グリチルリチン酸二カリウム |
| 効能効果 | きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛 | 用法用量 | 1日1~数回、適量を患部にすりこむ。 |
ステロイドであるフルオシノロンアセトニドが主成分の軟膏です。市販ではもっとも強いランクであるストロングに属します。抗生物質のフラジオマイシン硫酸塩も配合されているため、細菌の増殖を防ぐことも可能です。
| 分類 | 指定第2類医薬品 |
|---|---|
| 剤形 | 軟膏 |
| 有効成分 |
●フルオシノロンアセトニド ●フラジオマイシン硫酸塩 |
| 効能効果 |
●化膿を伴う湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん ●化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎) |
用法用量 | 1日1~数回、適量を患部に塗る。 |
ひびやあかぎれなどに使われることの多いヒビケアFTは、しもやけの治療にも使用できます。血行を良くするトコフェロール酢酸エステル、かゆみを鎮めるジフェンヒドラミンが配合されているので、かゆみを伴うしもやけに効果的です。
| 分類 | 第3類医薬品 |
|---|---|
| 剤形 | 軟膏 |
| 有効成分 |
●ビタミンA油 ●アラントイン ●パンテノール ●トコフェロール酢酸エステル ●グリセリン ●ジフェンヒドラミン |
| 効能効果 | ひじ・ひざ・かかとの荒れ、ひび、あかぎれ、指先・手のひらの荒れ、しもやけ | 用法用量 | 1日数回、適量を患部に塗る。 |
しもやけになりやすい方は、本格的に寒さが厳しくなる前からビタミンEを多く含む食品を意識して摂取しておくとよいでしょう。
| 食品 | 100gあたりに含まれるビタミンEの量 |
|---|---|
| アーモンド(乾燥) | 30.0mg |
| 抹茶 | 28.0mg |
| ヘーゼルナッツ(フライ/味付) | 18.0mg | 紅茶 | 9.8mg | まぐろ(缶詰/油漬) | 8.3mg |
また、しもやけを予防するためには寒さから体を守ることも大切です。外出するときはマフラーや手袋を着用し、屋内にいるときは空調を調節しましょう。マッサージをして血行を良くするのも効果的です。
次のような症状があるときは、皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では、塗り薬の他に飲み薬を使った治療を行うこともあります。症状に応じて適切な治療を受けられるため、上記の症状があるときは早めに受診してください。
最後に、しもやけに関するよくある質問にお答えします。
オロナインはしもやけの治療に使用できます。主成分は、クロルヘキシジングルコン酸塩という消毒成分です。
かゆみ止めや炎症止めの成分は入っていないため、かゆみや赤み、腫れがひどいときは他の市販薬を使った方がよいでしょう。
しもやけは自然と症状が落ち着いてくることが多いので、必ずしも受診が必要なわけではありません。しかし、4~5月になっても症状が続いていたり、改善する様子が見られなかったりする場合は皮膚科を受診しましょう。
冷えやすい体質の方、血管の調節機能が未熟な子どもはしもやけになりやすいと言われています。
しもやけが気になるときは、以下の成分が含まれた市販薬がおすすめです。
自分の症状に応じて、適切な市販薬を選びましょう。しもやけが重症化するとただれたり潰瘍ができたりするため、早めの処置が大切です。市販薬で対処しても構いませんが、症状が続くときは皮膚科を受診してください。
薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。
「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」
こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。
市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。
そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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