離乳食時期の赤ちゃんの多くは、なんでも手でつかんで食べようとする段階があります。
手や顔、服やテーブルなどが汚れてしまうので、ママやパパは食べさせるのも後片付けも大変ですよね。
よく離乳食教室や育児書には「手づかみ食べをどんどんさせましょう」などとありますが、「いったいいつまで続くの?」「赤ちゃんにとって本当にメリットがあるの?」と思えてくるかもしれません。
そこで今回は、手づかみ食べが赤ちゃんの発達に及ぼす良い影響と、手づかみ食べに向いたおすすめレシピなどを紹介します。
赤ちゃんの離乳食は、個人差はありますが、生後6ヶ月頃がスタートの目安となっています。
最初はおもゆやスープなど液体状から始め、ヨーグルト→豆腐→バナナのようにだんだんと固形物に近づけていきます。
母子手帳(母子健康手帳)には、赤ちゃんの様子を記録する「保護者の記録」の生後9~10ヶ月のページに以下のような記載があります。
「歯ぐきでつぶせる固さ」の食品とは、バナナやふかしたサツマイモなど。
これ以上柔らかいと手でつかむことが難しいので、手づかみ食べはだいたいこの時期から可能になります。
同時に、赤ちゃんはまわりの大人や年上の子の食べる様子を見て真似しようとしますので、まだ上手には使えなくてもスプーンやフォークも持たせて練習します。
上手に食器を使って食べられるのは、こちらもかなり個人差がありますが、早くて1歳台後半、ゆっくりな子で3歳頃といわれていて、それまでは手づかみ食べも並行して続きます。
とはいえ、お茶碗のごはんに手を突っ込む、床も顔もごはん粒だらけ…といった状況は次第に減り、手づかみでもパンやおにぎりを握りつぶさず口に運ぶなど、だんだんと上手になっていきます。
離乳食を始めたばかりの赤ちゃんは、ママやパパがスプーンでお口に運んであげるため、あまりテーブルや服が汚れることはありません。
しかし離乳食が進んでくると、テーブルに並んだ食器に手をつっこんでかき回したり、それをテーブルや自分の顔になすりつけたり、そこらじゅうに投げたり……毎回、赤ちゃん自身もママやパパも部屋も、めちゃくちゃに汚れてしまうことも珍しくありません。
思わず「これなら食べさせた方がラク」と思ってしまいますが、手づかみ食べには赤ちゃんの発達に欠かせない効果もたくさんあります。
とはいえ、他の家事や場合によっては上の子の食事などもある中で、毎回着替えや後片付けに追われるのは大変。「今日は時間がないからママがあーんするね」という回ももちろんあってOKです。
手に持たせておいても比較的汚れない、ゆでたニンジンスティックや適当な長さに切ったうどんなどを赤ちゃんの前に置き、汁物やトマトソースなどは大人が手元で持ってスプーンで食べさせるという方法もおすすめです。
そのほか、床に古新聞を敷き詰めておいたり、テーブルを園芸用の養生テープつきシートで覆っておいたりすると、最後は丸めて捨てるだけなので掃除が楽になります。
「離乳食タイムは、大きめの衣装ケースの中にベビーチェアとテーブルごと座らせていました」というママも。たしかに、それなら一段落してからゆっくり片付けても部屋が汚れずにすみますね。
最後に、手づかみ食べに慣れてきた赤ちゃんが食べやすい簡単なメニューをいくつか紹介します。(※材料にアレルギーのある場合は与えないよう気をつけて下さい)
※まとめて作っておき、焼いてから冷凍保存すると便利です
いずれも、人肌くらいまで冷ましてから赤ちゃんに持たせてあげてください。
「めちゃくちゃに散らかる……!」といった手づかみ食べの時期は意外と短く、数ヶ月でフォークやスプーンを上手に使えるようになる子がほとんど。
それまではちょっとママやパパは大変ですが、工夫しながら赤ちゃんに食事の楽しさを教えてあげたいですね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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