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下痢に使える市販薬は?子供でも使える?選び方や注意点などを解説

2022/11/21

「下痢が続いていてつらい」「大事な用事があるから下痢を止めたい」

このようなときに便利なのが、下痢止めです。下痢止めに救われた経験がある方は多いのではないでしょうか。

しかし、原因に応じて下痢止めは使い分ける必要があります。選び方を間違うと、下痢が長引くこともあるので注意が必要です。

今回は、下痢止めの選び方や注意点、人気の下痢止めについて紹介します。

下痢が起こる原因

下痢を起こす原因には、次のように3つの種類があります。

分泌性下痢

分泌性下痢とは、食あたりや感染症などが原因で起こる下痢のことです。体にとって生焼けの肉や痛んだ野菜などを食べたときに起こります。いわゆる、食あたりのことです。

浸透圧性下痢

腸管内の浸透圧を上げるような働きがあるものを摂取したときに起こります。たとえばマグネシウム(下剤)や人工甘味料、果糖などが代表的です。

運動亢進性下痢

食べすぎや飲みすぎ、ストレスやお腹の冷えなどによって起こります。通常であれば、便は腸を通過していくうちに水分が吸収されて固くなっていくものです。しかし、便が通過するスピードが速いため、水分を吸収しきれず下痢になってしまいます。

下痢止めの選び方

下痢の種類によっては、「止めていい下痢」と「止めないほうがいい下痢」とがあります。止めない方がいいものを止めてしまうと、下痢の症状が長引くことがあるので注意しなければなりません。

ストレスや緊張などが原因のとき

浸透圧性下痢や運動亢進性下痢は基本的に止めても問題ありません。

  • ストレス
  • 緊張
  • 食べすぎ
  • 飲み過ぎ
  • お腹の冷え
  • 人工甘味料の摂りすぎ

このようなものが原因の下痢が続き、つらいと感じるときは下痢止めの使用を検討しましょう。ただし、出し切ったほうがすっきりする場合は、無理に止める必要はありません。

細菌やウイルスが原因のとき

細菌やウイルスによる下痢は、止めないほうがいい下痢です。便を通して細菌やウイルスを排泄しているため、下痢を止めると治りが遅くなる可能性があります。そのため、腸の動きを止めない薬を使うことが基本です。

ただし、あまりに下痢が続きぐったりしていたり、脱水症状を起こしたりしているようなときは様子を見て下痢止めを使用することもあります。

下痢に使える市販薬

では、下痢に使える代表的な市販薬について見ていきましょう。自分の下痢が「止めていい下痢」なのか「止めないほうがいい下痢」なのかを見極めて薬を選ぶことが大切です。

ストッパ下痢止めEX

下痢止めのなかでも認知度が高い製品として知られています。ロートエキスが腸の過剰な動きを止め、タンニン散ベルベリンが腸の炎症を抑えたり腸内の水分量を減らしたりしてくれる薬です。水なしで使えるため、いざというときでもさっと服用できます。

成分(1回量中)・ロートエキス3倍散 60mg
・タンニン散ベルベリン 100mg
剤形錠剤(水なしで服用できる)
服用できる年齢15歳以上
腸の動きを止めるかどうか止める

トメダインコーワ フィルム

トメダインコーワ フィルムは、下痢止めのなかでは珍しいフィルムタイプの薬です。水なしで服用できます。主成分は、腸の動きを強力に止めるといわれているロペラミドです。

突然の下痢のために常備しておくとなにかと役立つでしょう。

成分(2枚中量中)ロペラミド 1.0mg
剤形フィルム
服用できる年齢15歳以上
腸の動きを止めるかどうか止める

小中学生用ストッパ下痢止めEX

5歳以上から服用できる下痢止めです。食べすぎやお腹の冷えによる下痢にあると便利でしょう。ロートエキスが腸の過剰な動きを止め、タンニン散ベルベリンが炎症を抑えたり水分量を調節したりしてくれます。子どもでも服用しやすい、ピーチ味です。

成分(1錠中)ロートエキス3倍散 20mg
タンニン散ベルベリン 33.3mg
剤形錠剤(水なしで服用できる)
服用できる年齢5歳以上
腸の動きを止めるかどうか止める

正露丸


  • 画像提供:大幸薬品株式会社
  • ラッパのマークでお馴染みの大幸薬品の正露丸は、腸の動きを止めないため、細菌やウイルスによる下痢にも使えます。原因がよくわからないときでも問題なく使えるほか、5歳から服用できるため常備薬として置いている家庭も多いようです。
成分(1日最大服用量中)日局木クレオソート 400mg
日局アセンヤク末 200mg
日局オウバク末 300mg
日局カンゾウ末 150mg
チンピ末 300mg
剤形丸剤
服用できる年齢5歳以上
腸の動きを止めるかどうか止めない

新ビオフェルミンS錠

  • 腸内環境を整える乳酸菌が主成分の薬です。下痢に対して即効性はありませんが、副作用がほとんどなく、感染性の下痢の症状をやわらげる効果があります。下痢にも便秘にも使用できるため、腸内環境が乱れがちな方にもぴったりです。
成分(15歳以上の1日服用量中)コンク・ビフィズス菌末 18mg
コンク・フェーカリス菌末 18mg
コンク・アシドフィルス菌末 18mg
剤形錠剤
服用できる年齢5歳以上
腸の動きを止めるかどうか止めない

下痢が続くときは水分補給も忘れずに

下痢が続くと、体内の水分がどんどん抜けていきます。脱水症状になると、手足がしびれたりふらついたりなどの症状が出てくるため水分補給がとても大切です。

脱水症状の予防には、スポーツドリンクを飲むとよいでしょう。下痢で失われやすい電解質も配合されているので、効率よく水分補給ができます。

すでに脱水の症状が見られるようでしたら、経口補水液を選んでください。スポーツドリンクよりも電解質の吸収率が高くさらに効率のよい水分補給ができます。

口からの水分補給が難しかったり、何か口にするとすぐに下してしまったりするような場合は、点滴をしたほうがよい場合もあるので早めに医療機関を受診してください。

このような症状があるときは医療機関を受診しよう

  • 便に血が混じっている方
  • 黒い便が出る方
  • 体を動かすと腹痛が悪化する方
  • 脱水症状が出ている方

便に血が混じっている場合は、感染症や消化管出血を起こしていることがあります。便が黒い場合も出血の恐れがあるため、できるだけ早めに医療機関を受診してください。

歩いたり咳をしたりすることで腹痛が強まる場合は、虫垂炎や腹膜炎などの可能性があります。体のだるさやしびれ、ふらつきなど脱水症状がすでに見られる場合もすぐに受診するようにしてください。

下痢に関するQ&A

最後に、下痢に関してよく聞かれる質問にお答えします。

下痢をしていたら下痢止めを飲めば治りますか?

下痢止めの効果は、あくまで一時的に下痢を止めるものです。下痢の原因そのものを治すものではありません。どうしてもつらいときに体を楽にするために使う薬と思っておきましょう。

過敏性腸症候群に効く市販薬はありますか?

過敏性腸症候群に適応をもつ市販薬に、「セレキノンS」があります。トリメブチンマレイン酸塩という消化管の運動を調整する成分が配合された薬です。過敏性腸症候群の薬には多くの種類があるので、できれば医療機関を受診しましょう。

止瀉薬と下痢止めの違いはなんですか?

止瀉薬と下痢止めは同じです。どちらも下痢の症状を改善する薬として知られています。

2歳から使える下痢止めはありますか?

「大正下痢止め<小児用>」は3か月の赤ちゃんから使えます。もちろん2歳の子どもにも使用OKです。バナナ味の微粒剤になっているので、小さな子どもでも使いやすいでしょう。

整腸剤と下痢止めは併用してもいいですか?

整腸剤と下痢止めは併用しても問題ありません。

抗生物質を飲んでいたら下痢になったので服用をやめてもいいですか?

抗生物質で下痢をしても、基本的には処方された分をすべて飲みきるようにしてください。抗生物質は腸内のよい菌まで殺してしまうため、下痢をしてしまう方がいます。

しかし、途中で飲むのをやめると効果が不十分だったり、抗生物質が効かない耐性菌を増やしてしまったりすることがあるので必ず飲みきりましょう。どうしても体に合わない場合は、処方医や薬剤師に相談してください。

牛乳アレルギーがありますが、下痢止めはどれを使っても問題ありませんか?

牛乳アレルギーの方は、タンニン酸アルブミンが入った下痢止めは避けてください。タンニン酸アルブミンには、牛乳アレルギーの症状を引き起こす原因となるカゼインが含まれています。

まとめ

細菌やウイルスが原因の下痢には、正露丸や新ビオフェルミンSのように腸の動きを止めない薬を使いましょう。腸の動きを止めてしまうと、症状が長引く可能性があります。下痢止めは一時的に症状を抑えるだけのものなので、無理に下痢止めを使う必要はありません。

どうしてもつらいときや、脱水症状の予防に使いましょう。便が黒かったり、歩くと痛みが増したりするような腹痛がある場合は、早めの治療が必要になるのでできるだけすぐに医療機関を受診してください。

 コラムニスト紹介

薬剤師ライター  岡本 妃香里 


薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。

「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」

こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。

市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。

そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。

【経歴・資格・所属学会】
薬学部薬学科を卒業後、大手ドラッグストアで薬剤師として勤務。調剤やOTC医薬品を担当する。2018年にフリーランスとして独立し、現在は育児をしながら執筆業に専念。医薬品や健康食品、サプリメントから美容系まで、暮らしを健康にする情報を発信している。化粧品検定1級、スポーツファーマシストの資格も取得。

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