新型コロナウイルスも心配な今シーズンのインフルエンザワクチンについて


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2020/09/14

まだまだ暑い日が続いており、インフルエンザというより熱中症のほうが心配なこの頃ですが、広島市から今年度のインフルエンザワクチン接種についての発表がありました。

本年の広島市では令和2年10月1日から令和3年1月31日までの間、市内にお住いの65歳以上の方のワクチン接種費用が助成され自己負担1600円で接種できます。一般の方の費用については医院・病院ごとに異なりますが、これも例年通り3000円から5000円程度でしょう。

今年もインフルエンザのコラムで呟かせていただくにあたり昨年のコラムを読みかえしてみましたが、昨年は10月のワクチン接種が開始された後にコラムが掲載されていました。そちらをまだ読まれていない方は昨年のコラムを読んでいただいてからの方がより理解が深まるかもしれません。

昨年と違って今年はなんといっても新型コロナウイルスの影響もあり、例年以上に皆さんのインフルエンザワクチンへの関心が高いことを感じています。実際にワクチンメーカーも厚生労働省からの働きかけを受けワクチンが増産され、現行のワクチンの体制となった平成27年度以降で最多の供給量が見込まれています。昨年のワクチン消費量の約12%増とのことです。

そんな中、よく聞かれる質問としてはワクチンを接種した方が良いですか?という質問です。No! であればここで終了なのですが、やはりそんなわけはなく以下の方は特に積極的に受けるべきだと考えられます。

  1. 高齢者(65歳以上)
  2. 乳幼児〜小学校低学年あたりまで
  3. 妊婦さん
  4. 持病のある方(糖尿病、慢性の心疾患や肺気腫などの呼吸器疾患等)
  5. 医療従事者

特に今年は収束しきっていない新型コロナウイルス感染症が同時に流行する可能性があり、インフルエンザにかかった時でさえ医療機関への受診を躊躇してしまうかもしれません。またどちらも呼吸器感染症であるため症状だけでは区別がつかないこと、同時に両方に感染してしまう可能性を考えると少しでもインフルエンザに罹るリスクを減らしておくことが望まれます。 もちろんワクチンを打てばインフルエンザにかからないのかと言うとそういうわけではありません。あくまでもインフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関して一定の効果(相対的に60%のリスク低下)があると言うものです。過信は禁物です!

また上記ではない方も、そういった方と接する機会が多ければワクチンは接種したほうが良いですし、ワクチンの接種をしない方もマスク、うがい、手指消毒といったここ最近日常的に気をつけている感染症予防の習慣を怠ってはいけません。ワクチンはウイルスが体に入ってきたときのための対策ですが、日々の習慣の多くは体にウイルスが入ってこないようにする対策です。どっちも大切です!というよりウイルスが体に入らなければ大丈夫です。

他に質問はありますか?

はい!いつ打ったら良いでしょう?

たしかに気になりますよね。よく聞かれる質問です。以前もお話させていただいたようにワクチン接種から2週間ほどで効果が出始め、4週ほどで効果はピークになります。個人差はありますが3−5ヶ月後から効果は低下してきます。個人差や流行のタイミングがあるので一概には申し上げにくいですが、接種開始時期の早いタイミングで接種しても1シーズンは効果があると考えて良いでしょう。

インフルエンザウイルスもいろいろな型があるんでしょ?予想が外れたら意味がないんじゃないですか?

ワクチンは1種類の型にしか効果がないのではありません。ワクチンは4種類の型を組み合わせその年に最も効果的と思われるものが製造されています。しかもその4種類とは異なる型が流行したとしても重症化をある程度防ぐ効果があると言われています。

そうなんですね!知らなかったです。

ワクチンの接種でウイルスが体に入ってインフルエンザにかかるかもしれないと思うと不安です…

インフルエンザワクチンは病原性の無い「不活化ワクチン」ですのでワクチン接種ではインフルエンザが発病することはありません。またワクチンの接種によって著しい健康被害が発生した場合は厚生労働省もしくは独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)による救済制度の対象にもなりますので各医療機関で相談していただけたらと思います。

まとめ

インフルエンザワクチンについての考え方!

インフルエンザ対策にはウイルスを体にいれないこと、入ってきたウイルスに負けないことの2本の柱があります。ワクチンは後者の有力な手段です。
ワクチンは有効性が確立しておりとても重要と言えます。でもまずはマスク、うがい、手洗い、3密を避けることを忘れないで下さい!
つまりウイルスが体に入ってこないような対策を全員徹底しましょう!

その上ですこしでも健康状態が心配な人はワクチンを接種しましょう!お家のおじいちゃんおばあちゃんにも勧めましょう。おじいちゃんおばあちゃんに感染させないよう、あなたも気をつけましょう!

今回はインフルエンザワクチンを中心にお話させてもらいましたが、全般的な予防や治療については過去のコラムをご参照ください。

新型コロナウイルスの影響で皆さんの不安が強くなっていることを肌で感じます。しかし現時点で多くの方がマスクをし、手洗いやうがいも積極的に行い、3蜜を避けて行動してくださっていることが結果的にインフルエンザの患者さんや新型コロナウイルス感染症の患者さんを減らすことにつながるのではないかと期待もしています。 みんなで協力しこの冬を乗り切りたいですね。

最後までありがとうございました。

 コラムニスト紹介

小田内科 院長  忌部 航 


当院は昭和26年に創立して以来地元に根差した医院です。大きな病院に行くのは抵抗をお持ちでも「ちょっと小田で診てもらってきんさいや〜」と言われ受診される患者さん、診察時に「あんたのちっちゃい頃よぅ知っとるで」と私の記憶にないことまで話をされる患者さん、私が診察室に座っているとこの医院のもつ歴史、皆様からの期待を感じます。
これまでは東京で消化器内科を専門とし内視鏡検査やエコー検査を中心に診療を行ってきました。その経験を活かし最新の経鼻内視鏡(胃カメラ)やエコーを用いて辛くない検査を行い、患者さんにあった医療の提供を目指しています。また高血圧や糖尿病といった生活習慣病、インフルエンザなどの感染症も適切に診療し皆様に信頼されるかかりつけ医でありたいと思います。

【経歴・資格・所属学会】
※経歴
平成19年3月
金沢大学医学部卒業
平成19年4月
三井記念病院
平成21年4月
国立国際医療研究センター
平成25年4月
福島県立医科大学 会津医療センター
平成27年4月
国立国際医療研究センター
平成31年1月
小田内科勤務
令和元年5月
小田内科院長

※学会・専門医
医学博士
日本内科学会:総合内科専門医
日本消化器病学会:消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会:日本消化器内視鏡学会専門医
日本膵臓学会

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