手のこわばり、関節の腫れや痛み!? それって関節リウマチ?


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2019/12/26

厚生労働省が、入院していない人の自覚症状で多い症状を調べた調査があります。

国民生活基礎調査によると第1位腰痛、第2位肩こり、第3位手足の関節痛という結果でした。日常生活で手足の関節がこわばる(手が握りにくい)、関節が腫れる、痛みが出ることで悩んでおられる方は非常に多いのです。

手のこわばりや体の様々な関節が腫れて痛くなる代表的な病気として関節リウマチがあります。関節リウマチは、お年寄りの病気のイメージかと思いますが実際は30~50歳の女性に発症しやすく、どの年齢でも発症する可能性がある病気です。

「手のこわばり」や「手や足などの関節の痛み」の代表的な病気として関節リウマチがあります

関節リウマチは、お年寄りの病気のイメージかと思いますが実際は30~50歳の女性に発症しやすく、どの年齢でも発症する可能性がある病気です。

関節周囲を覆っている滑膜に炎症が起こることで骨が破壊され、関節が変形し日常生活にも支障が出てしまう自己免疫性疾患(関節リウマチは自分を守る免疫が誤って自分の関節や肺などを攻撃してしまう病気)です。(関節リウマチは関節だけの病気ではありません。特に肺の病気(リウマチによる気道病変、間質性肺炎など)は重要な合併症と言われています。肺については次回詳しく説明させていただきます)

私たち専門医には日本リウマチ学会より関節リウマチを診断する場合、「リウマチとはまぎらわしい病気」に注意するためのリストが提案されています。難しい疾患名が多いですが、この表のように様々な病気を考えた上で関節リウマチという病気を慎重に診断しようということです。手のこわばり、手や足の関節が痛くなる病気はこんなに多くあるのです。

病気によって治療がまったく違いますので症状出てすぐ「薬」ではなく、もちろん早めにあせらずしっかりと診察や検査を受けることが大事なのです。

日本リウマチ学会:鑑別疾患難易度別リスト(2016.11.14修正)

鑑別難易度:高

  • ウイルス感染に伴う関節炎(パルボウイルス、風疹ウイルスなど)
  • 全身性結合組織病(シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、皮膚筋炎、強皮症)
  • リウマチ性多発筋痛症
  • 乾癬性関節炎

鑑別難易度:中

  • 変形性関節症
  • 関節周囲の疾患(腱鞘炎、腱付着部炎、肩関節周囲炎、滑液包炎など)
  • 結晶誘発性関節炎(痛風、偽痛風など)
  • 脊椎性関節炎(強直性脊椎炎、反応性関節炎、炎症性腸疾患関連関節炎)
  • 掌蹠膿瘡症性骨関節炎
  • 全身性結合組織病(ベーチェット病、血管炎症候群、成人スチル病、結節性紅斑)
  • その他のリウマチ性疾患(回帰リウマチ、サルコイドーシス、RS3PEなど)
  • その他の疾患(更年期障害、線維筋痛症)

鑑別難易度:低

  • 感染に伴う関節炎(細菌性関節炎、結核性関節炎など)
  • 全身性結合組織病(リウマチ熱、再発性多発軟骨炎など)
  • 悪性腫瘍(腫瘍随伴症候群)
  • その他の疾患(アミロイドーシス、感染性心内膜炎、複合性局所疼痛症候群など)

血液検査でCRP(炎症反応)が正常、関節レントゲンが異常なしといっても関節リウマチではないといいきれません! RF(リウマチ反応)が異常だから関節リウマチだとはいいきれません!

クリニックや病院を受診されると通常は血液検査(CRP、血沈、RF:リウマチ因子、抗CCP抗体)、関節レントゲンをすることになります。しかし関節リウマチは滑膜に炎症が起る病気でありますが血液の炎症反応:CRPが正常のことがあります。CRPが正常だからといっても関節リウマチではないとはけっしていえないのです。RFはリウマチ因子という名前の検査ですが、関節リウマチではなく他の膠原病のことがありますしまったく違う病気の影響で陽性になっていることだってあります。関節レントゲンで骨の異常はみられなくても早期の関節リウマチのことがあります。関節リウマチの診断は関節の診察、血液検査、関節レントゲンだけでなく関節エコー検査やMRI検査などから総合的に診断します。


特にレントゲンに異常がみられないような早期関節リウマチの診断や治療効果の判定には関節エコー検査が欠かせません。

昔は「慢性関節リウマチ」と言っていましたが、現在は「関節リウマチ」が正確な病名なのです。

関節リウマチは慢性にゆっくり骨が変形していく病気として認識されてきましたが現在は発症後3-6ヶ月の早期からすでに骨の破壊が出現し進行していくことがわかっていますので「慢性」というの言葉がなくなり「関節リウマチ」が正確な病名となっています。なるべく早く診断し早く治療することが関節破壊を止めるためには必要です。一つの検査だけで判断がつかない病気ですので総合的に専門医が診断することが大切です。

症状があれば早めに専門医を受診しましょう。

治療は、関節の炎症や骨破壊の進行を抑制するメトトレキサートをはじめとした抗リウマチ薬、生物学的製剤、JAK阻害薬などの有効性が高い薬が多く開発されていますので関節リウマチを発症しても健康な方と同じような日常生活を送ることができるようになっています。治療効果や副作用を熟知した日本リウマチ学会リウマチ専門医が患者さんに合った薬で安全性が高い薬を患者さんに提案し医師と患者さんがコミュニケーションをとりながら治療を開始することが最も重要です。

 コラムニスト紹介

安佐南内科リウマチ科クリニック 院長  舟木 将雅 


私は安佐南区出身で、医師免許取得後からは一度も広島県を離れることなく呼吸器疾患とリウマチ・膠原病などの免疫・アレルギー、運動器疾患、感染症を中心に内科領域を診療してまいりました。
内科・リウマチ科・呼吸器内科・アレルギー科・疼痛緩和内科として、発熱・咳・痰・鼻水などの風邪症状、アレルギー疾患、高血圧・糖尿病などの生活習慣病、手のこわばりや長引く関節や筋肉など体の痛みなどのお悩みがあるとき、人により症状は様々だからこそ、当院ではお一人おひとりとスタッフ全員が向き合い、患者さんに寄り添ったクリニックでありたいと思っています。

診察に重点を置いて症状を把握し、必要に応じた検査を行った上で、正確な診断・治療の実践に努めることをお約束いたします。リウマチでお悩みの方はもちろん、身近な日常疾患にも対応できる地域のかかりつけ医としてお力になれれば幸いです。

【経歴・資格・所属学会】
※主な経歴
・川崎医科大学卒業
・公立学校共済組合 中国中央病院(初期研修、協力型:脳神経センター大田記念病院、福山循環器病院、小畠病院、前原病院、光の丘病院、福山市保健所)
・県立広島病院 呼吸器内科・リウマチ科 医員
・広島市立広島市民病院 呼吸器内科、リウマチ膠原病科
・東広島記念病院 リウマチ・膠原病センター 医長 (広島大学病院リウマチ・膠原病科 非常勤医師)
・JR広島病院 リウマチ膠原病内科 医長
・安佐南内科リウマチ科クリニック 院長

※資格
・日本リウマチ学会リウマチ専門医(指導医)
・日本リウマチ財団リウマチ登録医
・日本リウマチ学会登録ソノグラファー
・日本内科学会認定内科医
・難病指定医
・日本呼吸器学会呼吸器専門医
・日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
・日本化学療法学会抗菌化学療法認定医
・身体障害者指定医(呼吸機能障害、肢体不自由)
・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

※所属学会
・日本内科学会
・日本リウマチ学会
・日本呼吸器学会
・日本呼吸器内視鏡学会
・日本化学療法学会
・日本整形内科研究会

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