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おたふくかぜ(ムンプス) | 症状から調べる | ファミリードクター

おたふくかぜ(ムンプス)

おたふくかぜはムンプスウイルスに感染することで起こる病気です。主に、幼児期に罹りやすいです。一度感染すれば生涯に渡る免疫が作られます。しかし、成人してから感染する人も多く存在します。場合によっては合併症を引き起こすことや後遺症が残ることがあります。

原因

ムンプスウイルスは感染力が強く、感染者から飛沫を浴び、ウイルスが口や鼻の中に入るといった経緯で感染します。
ムンプスウイルスが増殖する場所は、唾液腺や膵臓、中枢神経等です。

季節を問わずに感染リスクがありますが、特に流行する季節は春~夏です。また、子どもに発症しやすい為、幼稚園や小学校での集団感染は珍しくありません。

症状

現れやすい症状は、耳下腺や顎下腺の腫れと痛みです。食べ物や飲み物を飲み込む時に痛みます。また、発熱や頭痛、倦怠感等を伴う場合もあります。通常、これらの症状は7日程度経過すると治まります。

おたふくかぜには深刻な合併症は難聴等の聴覚障害(ムンプス難聴)です。ムンプスウイルスが内耳に到達すると、聴覚機能が大きく損なわれる恐れがあります。多くの場合は片耳だけに症状が出ますが、両耳が聞こえなくなることもあり得ます。
ムンプスウイルスによって聴力を失った場合、基本的に回復は望めません。

成人がおたふくかぜにかかった場合、ウイルスが性腺に及ぶことがあります。

この他には、脳炎や膵炎や無菌性髄膜炎といった合併症にも注意が必要です。

おたふくかぜの予防と治療

おたふくかぜの治療

おたふくかぜは、特効薬が存在しない為、主に対症療法によって治療が行われます。解熱剤や鎮痛剤を用いて様々な症状に対処するケースが一般的です。通常、1週間から2週間で症状は治まって徐々に回復します。
喉の痛みで水分を十分に摂取できない時は、点滴等で脱水を防ぎます。
なお、子どもがおたふくかぜを発症した場合、登園や登校を再開するまでに一定期間自宅で待機しなければなりません。

おたふくかぜの予防

ムンプルウイルスは薬で対処できない為、ワクチンを打つことで、高い予防効果や合併症のリスク軽減が期待できます。接種できる年齢は1歳以上で、基本的には2度行われます。

この記事の監修

みやがわ小児科医院 院長宮河 真一郎

当院は私の父である院長 宮河 定が1966年1月に廿日市市本町に小児科医院を開業し、廿日市で小児の地域医療にたずさわってまいりました。2015年夏より私 宮河真一郎が加わり引き続き廿日市地区、広島西地区において皆様の手助けになりますよう頑張って参りますのでよろしくお願いいたします。

私は廿日市出身(廿日市小学校・中学校卒業)、広島の高校を経て愛媛で医学を学び、広島の地で小児医療に関わって参りました。これまでは大学病院をはじめとしたいわゆる入院設備のある病院で勤務し様々な病気を経験させていただきました。たくさんの患者さん、そしてご家族との出会いがあり、貴重な経験と多くのことを学ばせていただきました。これからはこの経験を生かして、さらに未来を背負った子どもたちとそのご家族のために長く地に足をつけてサポートさせていただけたらと思っております。

【経歴・資格・所属学会】

※経歴

廿日市小学校 廿日市中学校卒業 広島城北高校
平成 3年愛媛大学医学部 卒業
平成 3年広島大学小児科 入局
平成 4年広島赤十字原爆病院 小児科
平成 6年至誠会梅田病院小児科勤務
平成 7年県立広島病院 小児科、新生児科
平成 8年広島大学 勤務 医員、助手、病棟医長
平成18年国立行政法人 独立行政法人呉医療センター小児科 医長、科長
平成27年宮河小児科医院 勤務

[免許]
医師免許 337546号 医学博士
日本小児科学会認定医/専門医
認定小児科指導医
地域総合小児医療認定医

[所属学会]
小児内分泌学会 評議員、日本糖尿病学会、日本マススクリーニング学会、日本新生児成育医学会、周産期新生児学会、日本小児感染免疫学会、日本小児科医会

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