天候が不順だと何となくしんどくて、『どうも食欲がなくて』という方もいらっしゃるでしょう。それでも食事を3回規則正しく食べることが、生活のリズムを整えます。老化は20歳代から始まるという説もあります。
最近では20歳代の生活習慣病の方もいらっしゃいます。毎日の、適量でバランスの良い食事と適度な運動が大切です。簡単で良いですから、バランスの良い食事を心がけてください。
(材料は特記がない限り2人分です)
(使用しているめんつゆは2倍濃縮のものです)
前回:あっという間に初夏です。爽やかでバリエーシヨンの豊富な簡単調理を作ってみました。
ピーマンは1950年頃から一般に食べられるようになってきた唐辛子の変種です。昔は肉厚でもっと香りのきついものでした。最近では色々改良されて、全く苦みのない子供用の“こどもピーマン”というものもあります。
ピーマンの肉詰めは、本来なら玉ねぎを炒めたり、挽肉の中へつなぎに卵を加えたりしますが、できるだけ簡単に作ってみようと思って省略しました。ピーマンの大きさによって、材料は加減してください。
ごぼうは食用にするのは日本だけのようですが、食物繊維が豊富で水分の吸収率も良いようです。腸内のビフィズス菌も増やします。多めに作れば、副菜に2~3日活躍しそうです。
ごぼうの独特の香りは皮にあるので、できるだけ皮はむかずに使いましょう。アクが強いので水につけますが、あまり長くつけすぎると香りが薄くなってしまうので、10分位にしておきましょう。
母がとろろ芋が好きだったのか、子供の頃からよく食べていました。食欲がない時も少し酢を加えて、さっぱりとしたとろろ芋はご飯にかけて食べると食が進みます。
山芋はでんぷんを消化するアミラーゼをたっぷりと含んでいます。生で食べた方が効果的です。私はすりおろす際に手が痒くなるのと、山芋のアクが出てくるので酢を使います。少し酸っぱいとろろ汁は食欲がすすみます。
子供たちの大好きなから揚げとフライドポテトです。どうしても高カロリーになりますので、できるだけ衣は振り落として薄くします。
(鶏もも肉1枚分を使います)
油は野菜から揚げたほうが傷みが少ないです。また余分な衣が付いていると油を吸って高カロリーになりますし、油自体も汚れます。できるだけビニール袋などで全体に軽くまぶすようにしましょう。粉も無駄になりません。
さやしんげんは6月~9月が旬です。最近はあまり筋のない品種もあります。カロテンが豊富で分類上は緑黄色野菜の仲間です。冷凍のものも安価でありますので、青みだけでなく煮物などにも使ってみましょう。
油揚げなどとしっかり煮つけたい時は、緑の色みが変わっても最初から煮て味を含ませた方が良いです。さやいんげんをごま和えなどにしたい時は、熱湯で色よく茹でたら水に取らないで、ざるに広げるなどして冷ました方が水っぽくならず、美味しく食べられます。
昔はくせの強い野菜で、嫌いな人も多かったと思います。最近は甘くてくせがないように思います。油と一緒に調理するとカロテンの吸収力が高まります。
この季節には野菜が傷みやすいので、折角安く購入したにんじんも、うっかりすると表面がぬるっとなることもあります。ラップか新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
『レタスが安い!』と喜んで買ってきてもしなっとなってしまうことはありませんか? サラダで食べた後は、炒め物で食べきってしまいましょう。
火曜日にオイスターソースを使ったのでめんつゆを使いましたが、オイスターソースだと、又おいしく食べられます。レタスを購入する際は、つい重いものが実が詰まっているように思いますが、あまり硬くて重いものは老化しています。切り口が白くてみずみずしいものを選びましょう。
食欲がない時でもつるっとした絹ごし豆腐ならのどを通りそうですね。食欲がないという高齢者によく勧めます。かつお節やネギだけでなく、色々のせてみませんか?
冷ややっこで食べる時はできるだけ、新しいものを使いましょう。木綿豆腐は豆乳を固めて水けを切ったものですが、絹ごし豆腐は、濃いめの豆乳を使い水けを切らないで作ったものです。成分的には100g当たり、木綿豆腐が72㌔カロリーでたんぱく質が6.6g、絹ごし豆腐が56㌔カロリー、たんぱく質4.9gと、木綿豆腐の方が栄養価が高いです。
色々な種類のトマトが出回っています。フルーツトマトと呼ばれるものは水や肥料を制限し、糖度を高めたものです。やや小ぶりで甘いトマトを見つけたら丸ごとスープを作ってみてください。
子供の頃には、まだトマトは今のように誰もが食べるものではなかったように思います。もちろんミニトマトなどもありませんでしたし、夏だけのもので今のように通年食べられるものでもありませんでした。カロテン、ビタミンⅭが豊富です。
竜田揚げはしょう油などにつけて、赤っぽく仕上げた肉や魚の揚げ物に使う言葉で、奈良の紅葉で有名な竜田川に由来するとか。
味がしっかりついていて、生臭くないので多めに作ってお弁当のおかずにもできます。青魚も高くなりましたが、少し小ぶりなさばは意外に安価です。塩焼きや煮魚より揚げ物にしたほうが、美味しく食べられます。
病院の栄養士をしていた頃、『なぜいとこ煮なの?』と聞かれることがありました。調べても分からなかったので『兄弟ではないから、いとこかしら?』と答えることにしていました。
かぼちゃは薄切りで使用する際は、電子レンジで加熱しても時間の節約になりますが、大きなものだと7~8分かかるので鍋で煮たほうがおいしくできます。かぼちゃは硬いので、切り分けるのが大変な時は少し電子レンジで加熱してから切ると楽です。甘く煮た茹で小豆を使う場合は、調味料の砂糖は控えましょう。
やはり、夏に収穫される夏きゅうりの方が酢の物にしても断然おいしい気がします。ほとんど水分で、特段の栄養はありませんが、爽やかですっきりします。
忙しい時は、きゅうりは板ずりなしで、小口切りにしたものに塩少々をふり掛けて、しんなりしたらもんで、塩を洗い流し市販の甘酢で和えても良いです。わかめや茹でただけのしらす干しで和えても初夏の一品ができます。
週末が近づくと、そろそろ疲れてがっつり食べたいけど時間かけて作るのしんどいし‥‥。そんな時は冷蔵庫に残っている野菜たちを薄切り肉で巻いて、ご馳走にランクアップしましょう。
豚肉は下味をつけませんでした。2025年の厚労省の推奨する食塩摂取量は6g/日未満が望ましいとされています。表面に味をつけるだけでも満足感はあると思いますので、できるだけ薄味に慣れてください。
青菜の中では一番手軽で、安価な野菜だと思います。東京の小松川で作られていたので、この名前が付いているとか。ビタミン類やカルシウムも豊富で、アクが少ないので下茹でしなくて良いので使いやすい野菜です。
小松菜は株の張ったものや細いもの、長いものや短いもの等いろんな種類があるようです。和え物、煮物、炒め物、みそ汁の具と何にでも使えますので多めに買ったら。軽く濡らした新聞紙に包んで、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
商品名にあみえびと書いてありますが、実はおきあみと呼ばれるもので、エビではなく南極の方で大量に漁獲されるものです。お好み焼きや焼きそばに入れると香ばしくておいしいので、時々買います。安価なものです。
セロリは古代ローマ時代から、整腸、強壮作用のある薬用の植物として重視されていました。現代では肉の臭みを消すスパイスとして重宝されています。ビタミン類やミネラルを含み、特に葉の部分は、栄養的にも優れています。
なすはインドが原産地で、日本には8世紀頃に伝わってきたようです。子供の頃は煮物か、漬物でしか食べたことがなかったような気がします。日本全国で100種類くらいのなすがあるそうです。
長卵なすが一般的で、色々な料理に使えます。長なすは皮も軟らかいですが、実も軟らかいので焼きなすなどにむきます。京都特産の丸なすはきめが細かくて、田楽などにむきます。いつも買うのとは違う野菜を見かけたら、八百屋さんなら使い方を教えてもらえます。
瀬戸内海に面した広島ならではの食べ方だと思います。新鮮な小いわしを見つけたらぜひチャレンジしてください。『七度洗えば鯛の味』と言われています。広島の郷土料理として農林水産省のホームページにも出ています。
小いわしはプランクトンの多い広島湾で大量に獲れ、6月10日が漁の解禁日だそうです。同じような食べ方をするものに鹿児島のきびなごがあります。これは少し大きくて体長が10㎝近くある美しい銀色の縞模様を持つニシン科の魚です。小いわしはてんぷらにしたり、ショウガで煮たりしても骨ごと食べられて美味しいです。
ゴーヤは別名にがうりと言い独特の苦みがあります。産地は沖縄と宮崎で、この20年位の間に一般的になってきたように思います。6月~8月が旬です。
ゴーヤはまだ未熟なものを食用としています。昔ベランダで栽培した時小さなものをそのままにしていたら、赤く熟して、実が割れて中からゼリー状のタネが出てきて甘くなっていました。ワタと種の部分が苦いので、しっかり種と薄皮をこそげ取った方が良いようです。残った半分は薄切りにして甘酢に漬けると常備菜としておいしく食べられます。
豆苗は中国野菜で、中国では豆苗専用のえんどう豆があるようですが日本ではさやえんどうの種子を使いカイワレ大根のように、大きくなる前のものを水を吸わせたスポンジに生やして売っています。私は2回収穫をします。
本来、オイルやアジアンテイストのものとよく合いますので、ごま油やオイスターソース味にするとおいしく食べられます。生食もできますが、ちょっと青臭い気がします。
何だか天候が安定せず、暑かったり涼しい日があったり、同じ日本列島でも地域によってかなり温度差もあるようです。クリニックで働いていると何の熱かわからないような高熱を出される方も来られます。天候に文句を言っても仕方がないので、上手に自分の生活をコントロールしましょう。3食しっかり食べて、適度な睡眠を取りこの季節を乗り切りましょう!
次回はまだまだ暑い季節が続きますので、なるべくキッチンが暑くならないような簡単なレシピにしたいと考えています。