私の母親は『だしの素』を買うことを恥ずかしがっていました。朝の味噌汁は前日の夜から煮干しを漬けていました。正月のおせちに飽きた人用にラーメンやおでんを作っていましたが、肉屋さんから豚骨を分けてもらってスープを作っていました。私も時々薄いだしのおでんではなく母のこってりした『関東炊き』が懐かしくなります。現代ではだし用の食材を細かく粉にしてパックしたものから、顆粒状にしたものまであらゆる調味料がそろっています。材料を買って混ぜ合わせれば『本格的』なお料理が出来上がるものまで、様々な調味料がそろっています。全部揃えていたらきりがありません。上手に最低限の調味料で上手く料理してみましょう!
(材料は特記がない限り2人分です)
前回:食事作りはお母さんだけのものではなくなってきています。誰でもが料理できる簡単メニューです。
あさりのクラムチャウダーが一般的かもしれませんが、最近の天候の異変であさりが獲れなくて高騰しており、あまりスーパーには並ばなくなりました。牡蠣も高価ですが、良いだしが出ます。
簡単に作れますが、漬けおきなどの時間がかかりますので日曜日や時間のある時に作っておきます。
冬キャベツは巻きがしっかりしていて、火をしっかり通すと甘みがあっておいしい。
オムレツは何も入れないプレーンなものからいろいろ具材を加えて焼くものなどいろいろありますが、スパニッシュオムレツはスペインでよく食べられている卵料理です。
ブロッコリーは11月~2月が旬なので、少し価格が下がってきました。電子レンジで加熱するだけで簡単に食べられます。
ししゃもは昔どこにでも売っていましたが、最近はあまり見なくなったような気もします。野菜を足して添え物からメインのおかずにしてみましょう。
他の食品と比較すると本当に安くて、価格が安定しています。植物性たんぱく源としてもっと食べましょう。
さといもは調理が面倒な感じで、敬遠される方が多いと思いますが、他の芋類にはない味わいがあります。皮ごと蒸して使えば簡単に調理ができます。
もやしは夕方帰宅する頃には品切れしています。野菜が足りないと思ったらちょっと電子レンジで加熱すれば1品できます。今日は主役にしてみます。
練り製品は保存食の意味合いが強いので、かなり塩分が多い食品です。更にしょう油をかけて食べるなどは避けてください。
レタスはサラダで使いきれなかったら、チャーハンやスープに入れて使い切りましょう。
獅子の頭のように大きな肉団子です。しっかり練って軟らかい団子にするとおいしいです。
大根の先っぽは辛味が強いので大根おろしなど生食用に、上側の方を煮もの用に使うと良い。
にんじんは昔と比べると随分癖が無くなってきました。煮るより生食の方がにんじん味が気になりません。
雑誌に掲載されていたメニューに挑戦してみたら、思ったよりおいしくできてびっくり。コロナ禍で買った缶詰類の買い置きを少しづつ消費しています。鯖の水煮缶が生臭くもなくて良い味を出しています。
ゆで卵を作っている鍋に、ブロッコリーを入れて茹でれば一度にできます。
豆乳もスープにしてしまえば豆臭さは気になりません。かぼちゃの甘味が優しいおいしいスープです。
私たちの食生活はこの10年(数年かもしれませんが)驚くほど変わってきています。何かを買ってきたり、届けてもらえば何も困ることはありません。しかし、内容はどうでしょうか?健康志向が高まっているのに、健康に良いとされる食品が現れたり、サプリメントが出回ったり。かと思ったら、有機栽培の食材が良いとか、食品ロスを削減しましょうとか。しかし健康を維持するためには、個人の食に対する価値観を考え直さないといけないでしょう。やはり、食べたものでしか自分の体は作られないのです。来月、再来月と春までに管理栄養士として、食生活に必要な基本的な知識を織り込めるような『食事の基本』をレシピの中でお知らせしたいと思います。