広島の子育て世代に向けた、医療・健康・暮らしにまつわる情報を発信

手作り青梅シロップでジュースとゼリーを作ってみよう♪|広島の健康・子育て情報|ファミリードクター

  • 総合TOP >
  • 広島の健康・子育て情報 >
  • 手作り青梅シロップでジュースとゼリーを作ってみよう♪
手作り青梅シロップでジュースとゼリーを作ってみよう♪

手作り青梅シロップでジュースとゼリーを作ってみよう♪

2024.06.03

初夏から秋口まで、近年では暑い日が続くことが増えています。
連日気温が高いと、だんだんと食欲も低下してくる場合も。
そんな時に嬉しいのが、梅を使ったひんやりデザートやジュースではないでしょうか?
私は今年、青梅を使ったシロップを手作りし、ジュースとゼリーにして楽しんでいます。
青梅は完熟梅に比べ、さわやかな味とカリカリとした食感も魅力です。
作り方から皆さんにシェアするので、良かったら参考にして下さいね。

私の実家には、何種類かの果樹があります。
そのうちの1本が梅の木です。
実は小ぶりながら、今年もたくさん実ってくれました。
父と一緒に拾った梅をもらって来たので、早速、青梅シロップを作ってみました。

食欲が落ちやすい夏場におすすめ食材の梅

暑い日が続くと、胃腸も弱りスムーズに消化吸収しにくくなります。
梅には、食べ物の消化を助けてくれる働きがあるそうです。
研究によれば、梅干しを食べると唾液の分泌量が2倍から3倍増えるのだとか。
唾液には、炭水化物などを分解してくれる消化酵素が含まれているのです。
また、梅の果実をモデルラットに与えただけでも消化管の働きが良くなったことから、梅自体にも内臓の働きを助ける力があることが推測されています。
別の研究でも、ラットにアルコールを与えて胃の粘膜に損傷が起こさせ、そのラットに梅肉エキスを与えてみると、損傷が軽くなったそうです。
胃腸が弱った時に、梅を食べるのは理にかなっていることが証明されています。

発酵を防ぐ工夫で、簡単おいしい梅シロップを作ろう

砂糖と梅というシンプルな材料で作る梅シロップは、時間が経つと発酵してしまいやすくなります。
そこで今回は、どこの家庭でも出来る、発酵を未然に防ぐ工夫とともに梅シロップの作り方をお伝えしていきます。

材料

  • 青梅1㎏
  • 氷砂糖1㎏
  • 保存瓶

※梅と氷砂糖の量は、1:1が理想です。それに見合う大きさの保存瓶を用意してください。

下準備

  1. 虫食いやキズが付いている梅を取り除きます。
  2. 保存瓶を煮沸消毒しておきます。(瓶の半量くらい水を入れ煮沸します)
  3. ボールなどに梅を入れ水洗いします。
  4. 布きんなどで梅の水気を拭き取ります。
  5. 竹串や爪楊枝などで、梅のヘタをひとつずつ取ります。
  6. ジップロックやタッパーなどに梅を入れ、数時間冷凍します。

作り方

  1. 保存瓶にまず梅を入れます。(※氷砂糖と交互に入れるため上に重ならない程度の量)
  2. その上に、梅とほぼ同量の氷砂糖を入れます。
  3. また梅を同量入れます。
  4. 無くなるまで、これを繰り返します。(※一番上が氷砂糖になるように入れてください)
  5. 蓋をし、冷暗所に保管します。

経過観察

  • 毎日、保存瓶を取り出し、様子をみます。
  • 少しずつ梅から水分が出てきます。これがシロップ液です。全体が、シロップ液に漬かるように瓶を軽くゆすります。
  • 1週間ほどで出来あがりです。
  • 別の保存瓶にシロップ液を移し、冷蔵庫で保管します。
  • 取り分けた梅も冷蔵庫で保管しておけば食べられますが、実にしわがより固くなったものは処分するなどしてください。

梅シロップ液の完成です。
今回、下準備で梅を冷凍させたのには理由があります。
お伝えしたように、砂糖と梅だけのシンプル材料だと発酵が起こりやすいというリスクが。
そこで、下準備の段階で一度梅を冷凍し、梅の組織を壊すことで漬かりやすくなるのです。
この下準備をしない場合、2週間や1カ月くらいかかったと言う人もおり、なるべく早くシロップ液を作って味わいたい方にもおすすめの方法です。
発酵を防ぐ別のやり方としては、リンゴ酢などのお酢を加えて作る方法もあります。
砂糖だけのものより、さっぱりとした味になり、常温でも保存できるというメリットもあります。
ただお子さんなど酸っぱいものが苦手な方には、砂糖のみのシロップ液が良いでしょう。
氷砂糖以外にも、黒糖やてんさい糖などを使って漬けることも出来ます。
これらの砂糖はミネラル豊富で、コクのある味に仕上がります。
しかしミネラルが含まれていることで発酵しやすくなるので、お酢をプラスするといいと思います。

とは言え今回私も、1週間あたりで少しだけ発酵の兆しがあったので、すぐに冷蔵庫に移しました。
もっとしっかり、冷凍するべきだったのかもしれません。
また傷がある梅を使うと発酵しやすいとも言われているので、選別をもっと厳しく行った方が良かったのかもしれないです。
若干兆しがあったとは言え、出来上がりの味は問題なく美味しいものでした。
あと、梅にしわが寄るなどの見た目の変化についてですが、しわが寄っているのは、エキスが外に出た証拠なので、心配はいりません。
実際、水分は全く入れていないのに、こんなに液が抽出されるなんて驚きですよね。

完成したシロップ液でひんやりデザートを楽しもう♪

さて次は、完成したシロップ液を使ってみましょう。

梅の炭酸ドリンク

作り方
  1. グラスに氷を入れます。
  2. お好みの量の梅シロップと梅を入れます。
  3. 炭酸で割り、よくかき混ぜます。

梅ゼリー

作り方
  1. 梅シロップ250gを80℃程度に加熱します。
  2. ゼラチン5gを入れて溶かします。
  3. 粗熱をとってから冷蔵庫に入れ、冷やします。

外から帰ってきた時やお風呂上りなどに、冷たいドリンクがあると嬉しいですよね。
また梅ゼリーはさっぱりしているので、食後のデザートもおすすめです。
少し固まりにくい場合もあるので、気長に冷蔵庫で冷やすか、急ぐなら冷凍に入れシャーベットにしてもいいかもしれません。
また、シワがあまり入っていない梅は、カリカリ梅として味わうことも出来ます。

梅ってすごい!梅の長い歴史と豊富な栄養

一般財団法人 梅研究会のホームページによると、梅と日本人の付き合いは長く、日本で一番古い医学書である『医心方』に梅干しの記述があるそうです。
『医心方』は、西暦984年に書かれた、千年以上も前の書物。
その頃から梅干しは、薬として認知され、人々の間に浸透していたのです。
梅を使った加工品と言えば、梅干しが代表的ですが、他にも、梅干しを作る際に自然と出来る梅酢や梅を焼酎などに漬けた梅酒も人気ですよね。
今回作った梅シロップは、食べ方としては比較的新しいものですが、大人から子どもまで梅の美味しさを味わうことができるので手始めに作る際にはおすすめです。

また、同ホームページによると、梅は栄養豊富な食べ物であることも分かります。
特に、カリウム、鉄分、ビタミンEの含有量が多く、体に溜まった塩分を外に出したり、貧血を防止したりする効果があるそうです。
また抗酸化作用もあり、体を若々しく健康に保つのに役立ってくれます。
昔から「梅はその日の難逃れ」と言われるように、毎日食べ続けることで病を未然に防ぐこともできるのかもしれません。
中国がまだ漢の時代に書かれた薬の本『神農本草経』にも、梅のことが書かれています。
そこでは、梅は体の健康を維持する“養生の薬”として取り上げられています。
現代でも、風邪をひいた時に梅がゆを食べたり、二日酔いの朝に梅昆布茶を飲んだりと、私たちの体の不調に寄り添ってくれる食べ物として欠かせない存在です。

参考ホームページ

一般財団法人梅研究会(公式ホームページ) (umekenkyuukai.org)

この記事のライター

コバヤシユウコ

幼い頃から書くことや本が好きで、関西の編集プロダクションに勤務し、情報誌の編集に携わる。その後、創作活動を続けながら、介護福祉士を取得し、障害福祉の分野で約10年働く。現在はWEBライターとして、これまでの経験を活かし、福祉関連の記事や趣味である家庭菜園や手作り、飲食店の取材記事、You Tube動画の台本執筆などを執筆中。

トップ