食事のはなし「風邪をひかないために」


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2021/12/15

風邪は万病の元と言います。風邪をひかないようにするためには、何に気をつけたら良いのでしょうか?

私の勤務するクリニックでは「発熱があって、のどが痛い、倦怠感がある」という方は、コロナ感染者数が減った今でも、大事を取って発熱外来の時間帯に受診していただきます。そして医師の診察後にPCR検査を受けていただいています。

風邪のほとんどの場合、発熱や頭痛、咳、痰、鼻づまりなどと言った症状を引き起こすわけですが、原因の9割以上はウィルスと言われています。風邪をひいたら、ほとんどの場合が対症療法ですから、症状に応じていろいろな薬が処方されることになります。主な症状が咳や発熱なのでどうも今や肩身の狭い思いをしそうです。風邪はひかないに越したことはありません。それこそ、『かかったかな?と思ったら』早めの対策が必要です。

でもそれより大事なのは、かからないように予防することです。
これはコロナ対策と同じで、人ごみに出ないことや健康でいることです。

  1. ウィルスの侵入を防ぐこと
  2. そのウィルスに打ち勝つ体を作って備えること

この2つしかありません。

まず、ウィルスの侵入を防ぐためには

  1. 手洗いをする―鼻や口を手で触るとウィルスが付着することになります。よく顔を触る人ほど風邪をひきやすいと言われています。
  2. うがいをする―うがいはのどに潤いを与え、ウィルスを洗い流すことが出来ます。
    まずブクブクうがいで、はき出し⇒ガラガラうがいで、のどを洗います。
    ⇒ブクブクペッ・ガラガラペッの順番をお忘れなく。
  3. マスク習慣の継続—のどの乾燥を防ぎ、ウィルスの侵入を防ぎます。ウィルスは乾燥したところが大好きらしいです。(ですから寒くて乾燥した冬に流行するようです)
  4. 乾燥を防ぐ―乾燥しすぎないように湿度は50%~60%(タオルを干す等の工夫を)
    湿度計をぶら下げて、確認してみましょう。
  5. 口呼吸をしないように―睡眠時もマスクをすると潤いが保てます

自分の体の免疫力を高めましょう。

体の免疫力を高めるためには、どうすれば良いのでしょうか?

同じように風邪の菌がいたとしても、なんともない人と風邪をひいてしまう人がいます。20年位前のエアコンメーカーの調査ですが、主婦500人に聞いた調査では1年間に風邪をひく回数が、首都圏で平均4.3回、大阪圏では3.7回だそうです。人込みなどの人数の影響なのでしょうか?それに20代が5.1回、30代4.8回、40代4.2回、50代3.2回、60代が3.4回と若い人の方が多いのは食事など不規則な生活をしがちなのでしょうか?

また、鼻水がグス、グスくらいで済む人と発熱して寝込む人がいます。これは病気に対する抵抗力がある人=免疫力の高い人であるかどうかということなのでしょう。 よく『バカは風邪をひかない』などと言う言い方をしますが、風邪症状も気がつかないほど鈍感という意味かもしれませんが、あまり神経質にならないで普段から基本的な生活習慣を規則正しくして、しっかり食べて、しっかり寝るということだと思います。

私たちの体は、免疫機能が働く前に『異物が体内に入らないようにせきやくしゃみをして異物の侵入を防いでいます。また、気道を通り抜けてきた病原体は、今度は胃液の強い酸で殺菌されます。また、私たちの皮膚には常在菌がいて、これが病原菌の侵入を防いでいます。ですから、体も皮膚も健康な状態でいてこの機能がしっかり使える状態であることが重要です。 免疫力を上げ、かつ健康な状態を保つために、少しでも自分でできることを考えてみたいと思います。

やはり、まずはしっかり食べて、寝て、ストレスを溜めないように元気でいることです。

具体的に自分の体の免疫力を高める方法を考えてみたいと思います。

  1. お腹の調子を整える―腸は体の70%もの免疫を担当しています。脂肪の多い物や甘い物、冷たい物を食べ過ぎず、野菜をしっかりよく噛んで食べ、寝る前は食べない。
  2. 体温を上げる―体温が1度上がると、免疫力は5倍高くなると言われています。そのためには。3食食べること。体を温める食べ物を食べる(生姜、ネギ、ニンニク、香辛料など)
    運動をする(きつい運動ではなく、30分間軽いジョギングをしたり、ウォーキングなどで体を温める。また、筋肉を増やすと体温が高くなるので、筋トレも効果的。)
  3. 睡眠をしっかりとる―寝る時間が少ないと自律神経が乱れ、疲労がたまりやすくなります。
  4. 栄養をしっかり摂る―栄養バランスが崩れていると、体の働きが低下し免疫にも影響があります。バランスの良い食事をこころがけましょう。
    ウィルスが付着しないように鼻やのどの粘膜を強くするためには、ビタミンA、Eが大事です。
    ビタミンAは肉、魚、卵、人参、かぼちゃ、ほうれん草、青梗菜、ひじきなど。
    ビタミンEは卵、かぼちゃ、ピーマン、魚、ナッツ類に多く含まれています。
    また免疫力を高めるためには良質なたんぱく質をしっかり食べましょう。
  5. 水分補給―水分をしっかり摂ると、代謝がアップして体温を上げることが出来ますし、のどの乾燥を防ぐことが出来ます。冬でも水分は1000mlを目標に摂ってください。
  6. ストレスを溜めない―ストレスを受けると、守るために抗ストレスホルモンのコルチゾールは免疫を抑制してしまうので、ストレスがあるほど免疫力は低下してしまいます。

風邪をひいてしまった時の対処法

  1. エネルギー補給は十分にしましょう。
    発熱で、エネルギーがたくさん消費されますので、糖質を中心にしっかり摂りましょう。
  2. 消化の良いメニューを選びましょう。
    胃腸の機能も低下しやすくなります。消化に時間がかかる油ものは、腸に負担をかけます。繊維の多いものを控えて、煮込みうどん、雑炊、スープ煮など温かい食事をとりましょう。
  3. 水分はしっかりとりましょう。
    下痢の時は砂糖やミネラルが多いと却って治りにくくなります。水分は十分に補給しましょう。
    冷たすぎるものや、熱すぎるものを避け、こまめにとるようにしましょう。
  4. 下痢の症状がひどい時は、絶食で腸を休ませましょう。水分は十分にとり、症状が軽くなってきたら、雑炊や煮た野菜などの温かく消化の良い物を少しづつ食べるようにしましょう。
  5. 下痢で腸内が過敏な状態の時は、腸に刺激を与えるような香辛料やアルコール、冷たい物は控えましょう。

しかし、たかが風邪、されど風邪です。昔から万病の元と言われる風邪です。風邪が原因となって(引き金となって)免疫機能を狂わせてしまい自己免疫疾患と言われる膠原病や橋本病などの病気になることもあるわけですから、あまり軽く考えないで早めに診察を受けるなどの対処をしましょう。

コロナ対策のお蔭なのか、インフルエンザの流行はなさそうですが、この冬を元気に乗り切りたいものです。

次回は冬を元気で乗り切るために、今更ですが、健康な体を維持するための食事や睡眠について考えてみたいと思います。

 コラムニスト紹介

管理栄養士  伊藤 教子 


長年、管理栄養士として病院の給食管理・栄養管理に従事後、現在、内科糖尿病専門医院にて糖尿病を中心とする生活習慣病、高齢者の低栄養等の栄養食事指導をしています。
ライフワークとして「あなたの体は、あなたの食べたものでできている」ということを意識した「食」の啓発活動を行なっています。

【経歴・資格・所属学会】
※経歴
広島大学大学院保健学研究科修士課程修了
介護施設、病院勤務を経て、現在内科糖尿病専門医院にて栄養食事指導に従事。

※資格
管理栄養士 / 日本糖尿病療養指導士
高血圧循環器予防療養指導士 / 栄養相談専門指導士

※所属学会
日本病態栄養学会 / 日本糖尿病学会
日本高血圧学会 / 臨床栄養協会

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