風邪は万病の元と言います。風邪をひかないようにするためには、何に気をつけたら良いのでしょうか?
私の勤務するクリニックでは「発熱があって、のどが痛い、倦怠感がある」という方は、コロナ感染者数が減った今でも、大事を取って発熱外来の時間帯に受診していただきます。そして医師の診察後にPCR検査を受けていただいています。
風邪のほとんどの場合、発熱や頭痛、咳、痰、鼻づまりなどと言った症状を引き起こすわけですが、原因の9割以上はウィルスと言われています。風邪をひいたら、ほとんどの場合が対症療法ですから、症状に応じていろいろな薬が処方されることになります。主な症状が咳や発熱なのでどうも今や肩身の狭い思いをしそうです。風邪はひかないに越したことはありません。それこそ、『かかったかな?と思ったら』早めの対策が必要です。
でもそれより大事なのは、かからないように予防することです。
これはコロナ対策と同じで、人ごみに出ないことや健康でいることです。
この2つしかありません。
同じように風邪の菌がいたとしても、なんともない人と風邪をひいてしまう人がいます。20年位前のエアコンメーカーの調査ですが、主婦500人に聞いた調査では1年間に風邪をひく回数が、首都圏で平均4.3回、大阪圏では3.7回だそうです。人込みなどの人数の影響なのでしょうか?それに20代が5.1回、30代4.8回、40代4.2回、50代3.2回、60代が3.4回と若い人の方が多いのは食事など不規則な生活をしがちなのでしょうか?
また、鼻水がグス、グスくらいで済む人と発熱して寝込む人がいます。これは病気に対する抵抗力がある人=免疫力の高い人であるかどうかということなのでしょう。 よく『バカは風邪をひかない』などと言う言い方をしますが、風邪症状も気がつかないほど鈍感という意味かもしれませんが、あまり神経質にならないで普段から基本的な生活習慣を規則正しくして、しっかり食べて、しっかり寝るということだと思います。
私たちの体は、免疫機能が働く前に『異物が体内に入らないようにせきやくしゃみをして異物の侵入を防いでいます。また、気道を通り抜けてきた病原体は、今度は胃液の強い酸で殺菌されます。また、私たちの皮膚には常在菌がいて、これが病原菌の侵入を防いでいます。ですから、体も皮膚も健康な状態でいてこの機能がしっかり使える状態であることが重要です。 免疫力を上げ、かつ健康な状態を保つために、少しでも自分でできることを考えてみたいと思います。
やはり、まずはしっかり食べて、寝て、ストレスを溜めないように元気でいることです。
しかし、たかが風邪、されど風邪です。昔から万病の元と言われる風邪です。風邪が原因となって(引き金となって)免疫機能を狂わせてしまい自己免疫疾患と言われる膠原病や橋本病などの病気になることもあるわけですから、あまり軽く考えないで早めに診察を受けるなどの対処をしましょう。
コロナ対策のお蔭なのか、インフルエンザの流行はなさそうですが、この冬を元気に乗り切りたいものです。
次回は冬を元気で乗り切るために、今更ですが、健康な体を維持するための食事や睡眠について考えてみたいと思います。
長年、管理栄養士として病院の給食管理・栄養管理に従事後、現在、内科糖尿病専門医院にて糖尿病を中心とする生活習慣病、高齢者の低栄養等の栄養食事指導をしています。
ライフワークとして「あなたの体は、あなたの食べたものでできている」ということを意識した「食」の啓発活動を行なっています。
1日のうちの夕食の位置づけはとても大きいと思います。夕食を上手に食べる方法を考えてみましょう。
夕食は1日の終わりに食べる食事です。「ゆっくり好きなものを食べたい」と思われる方が多いことでしょう。忙しくていつも深夜に自分一人で済ませているという人もいらっし...続きを読む
今回は新生活を迎える方たちへ、食生活のアドバイスをするつもりでしたが、
予定を変更してコロナ禍の中での食生活について書きたいと思います。 新型コロナウィルスの所為で世界中が大変なことになってしまいました。こんなに発達した現代で...続きを読む
「出されたものを残さず食べる」「お腹がいっぱいになるまで食べる」「お金と相談しながら食べる」或いは「自分で決めた量を食べる」「もう少し食べたいくらいで止めておく...続きを読む
「過剰栄養」と「低栄養」の問題 今、日本では「エネルギー過剰による肥満」と「エネルギー不足で痩せている若い女性と高齢者の低栄養」が大きな問題となっています。 ...続きを読む