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「パパママ」呼びは何歳まで?「お父さんお母さん」に変えるべき?

2021/07/02

赤ちゃんが生まれると、毎日のように「ママですよ~」「パパとお風呂に入ろうね」などと呼びかける機会があり、そのうち赤ちゃんも「ママ」「パパ」と呼ぶようになります。

とても幸せな育児の1コマですが、お子さんが成長してくると、ふと「いつまでもパパ・ママと呼ばせていいのかな?」と迷うことがあるかもしれません。

そこで今回は、世間では両親をどう呼んでいる家庭が多いのか、いつ「パパ・ママ」から「お父さんお母さん」に変えているのか…などについてアンケートをとってみました。

赤ちゃん・幼児では「パパ・ママ」派が75%

今回のアンケートでは、0歳から12歳までのお子さんを育てている男女50名を対象に、「お子さんは両親をどう呼んでいますか」と聞いてみました。

結果は、

  • ●パパ・ママ..55%
    ●お父さん・お母さん..35%
    ●その他..10%
    ※その他は「お父ちゃん・お母ちゃん」「オトン・オカン」「ちち・はは」「名前+さん」など

と、55%と半数以上の家庭で「パパ・ママ」と呼んでいることが分かりました。

さらに、未就学児(お子さんの年齢6歳以下)では、「パパ・ママ」が75%と大多数を占めていました。

赤ちゃんが最初に発する言葉は「マンマ」など「マ」で始まる音が多く、「ママ」につながりやすいことも理由の1つかもしれませんね。

参考

小学校時代に呼び方を見直す人が多い

幼い頃には75%がパパ・ママと呼んでいたのに、しだいにその割合が減ってくるということは、どこかの段階で呼び方を変えたということになります。

ではどう変えたのか聞いてみると、ほぼ全員にあたる95%が「お父さん・お母さん」に変えたという回答でした。

「いつ呼び方を変えましたか?」という質問に対しては、小学校入学に合わせて「お父さん・お母さん」に変えた家庭が圧倒的に多い結果となりました。

  • ●小学校入学時..60%
    ●小学校低学年..15%
    ●小学校中学年..10%
    ●小学校高学年..5%
    ●5歳~6歳..5%
    ●その他..5%

理由としては「小学生がパパ・ママと呼ぶのは子供っぽいと感じたから」「いずれ直すのなら、小学校入学はいい区切りだと思ったから」「子供自身にお兄さんになりたいという意識が芽生えたので」などが挙げられました。

その他の時期を回答した人からは、

Hさん

「小学校4年生頃まで、パパ・ママと呼んでいたのですが、あるとき周りの子がみんなお父さんお母さんと呼んでいるのに気付いて、ちょっと恥ずかしくなったみたいです。娘の方から相談されたので、協力して変えることにしました」

Kさん

「高学年になってもママと呼んでいるのを聞いた祖父母に指摘され、本人にも聞いてみると、お母さんに変えようかな…というので。最初はついママ、と呼んで言い直していましたね。定着するのに1か月ほどかかりました。ママ友は5歳頃に呼び方を変えさせたそうですが、3日もかからなかったそうなので、変えるなら小さいうちの方がスムーズだと思います」

などの体験談も寄せられています。

そして、成長後も「ママ・パパ」と呼んでいる家庭でも、外では「お父さん・お母さん」または「父・母」と呼ぶように教えている人が80%ということも分かりました

両親の呼び方に唯一の正解はありませんが、日本では学校や職場など外部の人に親のことを話すときは「父」「母」と呼ぶのがマナーだと感じる人が大多数ではないでしょうか。

そう考えると、子供が困らないよう、多くの人が外で「パパ・ママ」は避けるよう教えるのも納得できますね。

おわりに

親の呼び方については「絶対にこうでないといけない」という決まりはなく、家庭ごとの愛情を込めた呼び方が尊重されるべきだと思います。

ただ、アンケート結果からは、パパ・ママと呼ばせていた家庭の多くがどこかのポイントで「お父さん・お母さんに変えるべき?」と迷っていることも伝わってきました。

まだお話を始める前の赤ちゃんがいる家庭はもちろん、いまは小さいお子さんが「パパ・ママ」と呼んでいる家庭でも、お子さんの成長に合わせ、どう呼んでもらうのかをイメージして話し合っておけるといいですね。

アンケート実施時期:2021年5月
アンケート実施方法:インターネット
アンケート対象:0~12歳の子供がいる男女
アンケート人数:50名

コラムニスト

認定子育てアドバイザー/育児教育ライター  高谷みえこ 

私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。

娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。

親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。

しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。

まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。

より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。

現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。

かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。

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