秋は最もぜんそくが悪化することの多い季節


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2019/10/08

ぜんそくは気候変動で影響を受けやすい疾患です。特に秋はぜんそく症状が悪化しやすいと言われており、その原因には様々な要因があります。

ダニアレルゲンの増加、気温の変化や台風の接近に伴う気圧変化、ウイルス感染などによりぜんそくが悪化しやすい秋だからこそ、規則正しい生活などを心がけ、日々のぜんそく治療を怠らずにぜんそく管理に努めましょう。またインフルエンザワクチンの接種時期でもあり、主治医と相談の上予防対策を行うことも大切です。

秋には夏に増殖したダニが死骸となり、これがハウスダストとなって多く飛散します。ダニは温度20~30℃、湿度60~80%の高音多湿を好むので、7~8月に発生のピークを迎えます。9月になると、さらにダニの糞や死骸が蓄積し、これらもアレルゲン(アレルギーの原因物質)になるので、秋はダニアレルギーのリスクが高まるのです。こまめに掃除をし、ダニを駆除しましょう。

ダニ対策チェックポイント

カーペット

湿気を好み、ホコリの栄養分をエサとするダニにとって絶好の住みかです。ウールや混紡など吸湿性の高い素材のカーペットは特に注意が必要です。

ふとん/毛布

1晩でコップ1杯分の汗をかき、そのため湿気を含んだフケやアカなどがダニのエサとなるので、ダニが繁殖しやすいので、ふとん、毛布は特に要注意です。

布製のソファー

湿気を含みやすい素材であり、人の皮脂・フケなどが栄養分となります。ソファーは布地が厚手だと、ダニが奥に潜んで、退治するのが難しくなりますので、こまめな掃除が必要です。

ぬいぐるみ

カーペットと同様に、吸水性が高いのでダニが大好きな場所です。子どもが持って遊ぶ場合は注意しましょう。

ペット

ペットの体にもダニは発生します。ただし、何よりも気をつけたいのは、ペットの食べこぼしや抜け毛、フケです。これらはダニのえさになるので、いつでもキレイにしておきましょう。

重症ぜんそくに関する最近のトピック

気管支ぜんそくは代表的なアレルギー疾患です。吸入療法を中心とした対症療法がよく発達していますので、多くの患者さんにおきましては、通常の内科医・小児科医が診療しても、まずまずのコントロールが得られるとはいえます。

しかしアレルギー専門医がこの疾患を診療するとどのような違いがでてくるのでしょう?

通常の吸入治療などでは充分に制御できず、ステロイド薬の全身的投与がなされることのあるような重症ぜんそくに対して、この数年続々と新たな治療薬が登場してきました。生物学的製剤による抗体療法で、抗IgE抗体薬、抗サイトカイン抗体薬などがあります。アレルギーの根幹のアレルギー抗体IgE抗体やぜんそくの炎症の中心である好酸球という細胞を制御する治療で、ぜんそくの悪化や全身性ステロイド薬の使用を抑制でき、日常生活の質の改善が期待されています。抗IgE抗体は、ダニや真菌類などの通年性アレルゲンに感作された重症喘息で行われ、合併する蕁麻疹や花粉症・アレルギー性鼻炎にも効果をもたらします。

抗IL-5抗体は、末梢血好酸球の増多を示す重症喘息に投与されることが通常で、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症や好酸球性副鼻腔炎・中耳炎などに合併した患者さんに、包括的な効果をもたらすことを期待して行われます、さらにこの重症喘息と、重症アトピー性皮膚炎を合併した例に恩恵が大と考えられる抗IL-4Rα抗体も重症ぜんそくの治療に加わりました。通常の治療でもなかなかコントロールできない難治性ぜんそくでお困りの方は、これら各種の生物学的製剤を、患者さん個々のアレルギー病態の包括的な管理を目的としつつ、適切に使い分けて、的確な恩恵をもたらすことができるアレルギー専門医にぜひ相談してみましょう。

ぜんそく治療はいつまで続けるの?

残念ながら、ぜんそくは治らない病気ですので、「普段からの治療」が特に大切です。

ぜんそくの治療を受けるにあたり、2つの時期があることを知っておく必要があります。ひとつ目は咳や息苦しさなどの症状がある時期。このときには、今まさに苦しい症状を抑えるための薬を使います。ふたつ目が、咳などの症状が軽減して調子のよい時期。この時期は、症状が軽減するため「治った」と思ってしまいますが、気道では炎症が続いています。ぜんそくでは、この炎症を抑える「普段からの治療」が重要です。調子が良くても、「普段からの治療」を続けましょう。そうすることで、次に刺激に触れたときに、症状や発作が起こりにくい状態にしていくのです。気道の炎症をしっかりおさえれば、健康な人と変わらない生活を送ることができます。日常生活はもちろん、吸入ステロイド薬で治療しながら活躍しているスポーツ選手もたくさんいます。

「普段からの治療」でぜんそくの管理が適切に行われているか否かは、定期的な呼吸機能の検査や気道に炎症があると増える息の中の一酸化窒素(NO)濃度の測定により、気道の状態を評価してもらうことが必要です。わかりやすい正確な指標があると、治療効果をご自身でも確認でき、治療へのモチベーションも向上し、治療を継続しやすくなります。

症状がなくても毎日の治療をしっかりと継続し、何の制限もない日常生活を送りましょう。

 コラムニスト紹介

はるた呼吸器クリニック 院長  春田 吉則 


このたび2018年12月、広島平和公園近隣である堺町におきまして新規開院させていただきました、はるた呼吸器クリニック院長の春田吉則と申します。
大学病院勤務時代には、喘息・アレルギー専門外来にて15年余り診療経験を積み、また主たる基礎・臨床研究におきましても喘息研究に専念してまいりました。また医薬連携活動として「アズマネット広島」の事務局として企画、運営させていただいており、広島市薬剤師会および広島大学病院薬剤部の薬剤師の方々と連携し、ぜんそく患者さんのための活動を10年余り携わってきました。
今後もここ広島におきましてアレルギー・呼吸器領域の専門クリニックとして、これまでの経験と連携を活かし、微力ながら地域の方々の健康のため貢献できるよう切磋琢磨して参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

【経歴・資格・所属学会】
※略歴
広島大学医学部卒業
中国労災病院・広島大学病院・広島アレルギー呼吸器クリニック八丁堀等で勤務

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