お酒と上手に付き合うために


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2019/05/24

お酒は、私たちに楽しさや気分の転換を図ってくれるものですが、一方で、アルコールからくる健康障害や二次的な問題を抱える事もあります。

アルコール依存症や、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等、心身への悪影響を及ぼす事や、アルコールによる飲酒運転、暴力、虐待、自殺等など様々なものがあります。

このことから、平成25年に「アルコール健康障害対策基本法」が成立し、翌年の平成26年には施行されました。

この法律を受けて、広島県においても、「広島県アルコール健康障害対策推進計画」を策定し、アルコール健康障害の発生、進行、再発の各段階に応じた防止対策を実施しています。(計画期間2017年~2021年の5年間)

広島県人口におけるアルコール依存症者は、約12,300人と推計されています。

アルコールによる臓器障害

飲酒により、肝臓を悪くされる方が多いのは、よく知られている事ですが、肝臓以外の臓器に及ぼす障害も大変多いのもお酒の弊害です。

また、アメリカ臨床腫瘍学会によると、飲酒によるがんの発症率が増えるという結果も出ています。

口腔がん・咽頭がん:5.13倍 / 食堂扁平上皮がん:4.95倍 / 咽頭がん:2.65倍
肝臓がん:2.07倍 / 女性乳がん:1.61倍 / 大腸がん:1.44倍 (1日あたりアルコール50ℊの場合)

また、飲酒によるリスクは体調への影響だけでなく、これから成長が期待される乳幼児や未成年の心身への影響、臓器障害・精神神経障害・社会的な問題、家庭問題、職業上の問題等、社会生活をする上で支障を来す可能性があると言われています。

こんなにある「アルコール関連問題」

出生前・乳幼児期

  • 胎児性アルコール・スペクトラム障害 / 酩酊した親からの子どもへの虐待

少年期・青年期

  • 胎児性アルコール・スペクトラム障害 / 酩酊した親からの子どもへの虐待
  • 未成年飲酒 / 急性アルコール中毒 / アルコールハラスメント / アルコール乱用・依存 / 違法薬物へのゲートウェイ / 望まないSEX・レイプ・性感染 / 家庭内暴力 / 非行

主として青年期以降

臓器障害等
  • 肝臓障害 / すい臓障害 / 胃腸障害 / 心筋症 / 高血圧 / 脳血管障害 / 糖尿病 / 高脂血症 / ホルモン異常 / がん / 骨粗鬆症 / 大腿骨骨頭壊死
精神神経障害
  • アルコール依存症 / うつ / 自殺 / 睡眠障害 / 性格変化 / 嫉妬妄想 / 認知症 / 意識障害 / 末梢神経障害
社会的問題
  • 飲酒運転 / 酩酊時の暴力 / 酩酊時の事故 / 警察保護・救急 / 傷害・殺人 / その他の犯罪 / アルコールハラスメント
家庭問題
  • 夫婦の不和 / 別居・離婚 / DV / 子どもの虐待 / 家族の心身症 / 経済問題
職業上の問題
  • 度重なる欠陥 / 休職 / 失業 / 度重なる転職 / 能力・能率低下 / 産業事故

60以上の病気やケガの原因になる(WHO)、アルコールの依存性・到酔性(中枢神経抑制)・臓器毒性・催奇性が、さまざまな問題を生む。

お酒(アルコール)を飲んで問題が起きてしまう。

それでも、お酒が止めれず、飲酒が続いてしまうと、飲酒により対人関係のトラブル、体調不良や、朝起きれず遅刻する等、仕事への支障を来し、本人も家族も困る事があります。そもそも、お酒には、「楽しくなる」「不安をやわらげる」等の効果があり、これを報酬効果と言います。飲酒により、アルコールが脳(中枢神経系)に働きかけてこの報酬効果が出ます。飲酒でこの報酬効果が増幅されると、耐性といって、お酒の量が次第に増えてしまうという状態が起こります。

今までは、お酒をやめるために、入院・通院治療を受ける場合が殆どでしたが、最近は、お酒の量を減らす(節酒)治療も始まっています。ハームリダクションといって、通院しながら、薬とカウンセリングを組み合わせる節酒治療を行います。この薬は、脳(中枢神経系)に作用して飲酒の報酬効果が増えていくのを抑えて、飲酒量が増えて行く事を防ぎます。

当院では、節酒や断酒のご相談に来られた方に、医師による診察だけでなく、心理士によるカウンセリング、訪問看護やデイケアを組み合わせたプログラムを提供しております。
飲酒の量が気になる方やお酒を止めたいけど1人だと不安な方など様々なケースがあります。
まずは一度お近くの病院に相談するのも第一歩だと考えます。

 コラムニスト紹介

よこがわ駅前クリニック 院長  下原 篤司 


よこがわ駅前クリニックは、2003年7月7日に開業した「よこがわ内科・循環器科クリニック」から2013年6月に名称変更しました。
開業当初より、「安心、安全、真心」をモットーにして地域の医療・保健・福祉サービスのお手伝いができるように、身体とこころの
両方の相談を受けることができるように、職員全員一丸となって日々研鑚しております。
地域社会では、在宅でのサービスが益々重要になってきています。当クリニックでは、訪問看護・デイケア・重度認知症デイケアは
もちろんのこと、在宅療養支援診療所として訪問診療・往診・時間外24時間電話対応などを実施しています。
今後も、地域に根ざした医療・保健・福祉サービスを供給できるよう職員一丸となって頑張ります。

【経歴・資格・所属学会】
• 1983年
広島大学医学部卒業後、国立 循環器病センター・広島大学病院・ 呉共済病院・医療法人あかね会土谷総合病院・医療法人せのがわ瀬野川病院で循環器内科を専門に診療
• 2003年7月
よこがわ内科・循環器科クリニック院長
• 2012年12月
瀬野川病院院長
• 2015年4月
よこがわ駅前クリニック院長に就任

[資格]
スポーツドクター、産業医、オレンジドクター

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