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肺うっ血 | 症状から調べる | ファミリードクター

肺うっ血

肺うっ血とは、肺を循環している血管内の血液の量が多くなり、血液の流れが悪くなっている状態のことです。肺うっ血には、先天性のものと後天性のものがあります。

肺うっ血の原因

肺うっ血の主な原因は、肺内部の血液量の増加です。肺内部の血液量が増加する原因はいくつかありますが、多くは高血圧等による心臓疾患です。

また、先天性のものと後天性のもので原因が異なります。先天性のものは、心室中隔欠損症等の先天性心臓疾患が原因で肺うっ血を発症します。一方で後天的な要因としては、急性の心筋梗塞や大動脈弁閉鎖不全等が原因です。

肺うっ血の症状

肺うっ血の主な症状は、呼吸困難や咳、痰です。

初期段階では、階段や坂道を登る等の軽い運動で息切れを起こしやすくなります。症状が進行してくると、安静にしていても息苦しさを感じるようになる他、尿の量が減少したり、むくみが見られることも多いです。心臓病に起因する場合は、夜中に呼吸困難に陥ることが多く、その不安感から不眠症を併発することもあります。

肺うっ血の治療と予防

肺うっ血の治療

肺うっ血と診断されたら、入院での治療が必要です。入院中は絶対安静で、心臓や肺への負担を軽減させなければなりません。また、酸素吸入、強心薬、利尿薬等が投与されます。これらの治療によって改善が見られない場合は、人工呼吸器を使用することになります。

また、食事療法も並行して行います。塩分を摂り過ぎると体内の血液量が増えるため、塩分の制限を中心に行われます。

肺うっ血の治療中は、安静が必須です。症状が改善されたからと運動をすると、再発したり症状が悪化する恐れがあります。また、自己判断で治療を中断するのも危険です。必ず医師の指示通り、治療を受けて下さい。

肺うっ血の予防

肺うっ血を予防するためには、規則正しい生活心掛け、原因となる疾患を厳重に管理することが大切です。特に塩分の摂り過ぎは血液量の増加につながりますので、塩分の摂り過ぎには注意しましょう。また、過剰な水分の摂取も控えたり、コーヒー等の刺激物や大量飲酒も避け、禁煙しましょう。

また、息切れが酷い場合や、咳、痰が多く見られる場合は、早めに病院を受診して下さい。

肺うっ血を発症した場合には、運動は避けて医師の指示通りに治療を受けて下さい。特に症状が改善したからと途中で治療を止めると、却って症状が悪化し人工呼吸器の装着が必要になる等、重症化する危険があります。

この記事の監修

はるた呼吸器クリニック 院長春田 吉則

このたび2018年12月、広島平和公園近隣である堺町におきまして新規開院させていただきました、はるた呼吸器クリニック院長の春田吉則と申します。
大学病院勤務時代には、喘息・アレルギー専門外来にて15年余り診療経験を積み、また主たる基礎・臨床研究におきましても喘息研究に専念してまいりました。また医薬連携活動として「アズマネット広島」の事務局として企画、運営させていただいており、広島市薬剤師会および広島大学病院薬剤部の薬剤師の方々と連携し、ぜんそく患者さんのための活動を10年余り携わってきました。
今後もここ広島におきましてアレルギー・呼吸器領域の専門クリニックとして、これまでの経験と連携を活かし、微力ながら地域の方々の健康のため貢献できるよう切磋琢磨して参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

【経歴・資格・所属学会】

※略歴
広島大学医学部卒業
中国労災病院・広島大学病院・広島アレルギー呼吸器クリニック八丁堀等で勤務

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