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脳静脈洞血栓症 | 症状から調べる | ファミリードクター

脳静脈洞血栓症

脳静脈洞血栓症とは、脳から心臓へ戻る静脈や静脈洞が詰まってしまう病気のことです。脳静脈や脳静脈洞が詰まると、脳が急速にむくみ、静脈性脳梗塞あるいは脳出血を引き起こします。症状が進行して昏睡状態、急速な神経症状の悪化、局所症状が見られるようになると、死亡する恐れもある危険な病気です。

静脈洞血栓症の原因

脳静脈洞血栓症の原因は多くの場合不明です。ただ、経口避妊薬やホルモン剤、妊娠や出産や自己免疫疾患に伴う凝固異常が原因となることが有ります。また中耳炎などの耳鼻科疾患が原因となることも知られています。

脳静脈洞血栓症の症状

頭痛を発症することが多いですが多彩な症状をきたすことがあるのが特徴的です。

また、けいれん、悪心嘔吐、意識障害、といった症状を発症することも有ります。症状だけでは脳静脈洞血栓症の診断はできません。後遺症を最低限で食い止めるため、早期診断、早期治療が必要です。これらの症状があれば、脳卒中専門医の在籍する医療機関を受診し、CTやMRIなどの画像検査を受ける必要があります。脳血管の状態を確認するためカテーテルを行うこともあります。

脳静脈洞血栓症の治療と予防

脳静脈洞血栓症の治療

脳静脈洞血栓症の治療は、その血栓が脳の灌流にどの程度影響を及ぼしているかにより判断されます。灌流が著しく悪く、脳が腫れている場合には脳浮腫に対する治療を行います。またけいれんがあれば、抗てんかん薬を使用します。血栓を溶かす目的で内服や注射を行いますが、充分な効果を得られない場合、カテーテルでの手術や開頭手術が必要になることもあります。

脳静脈洞血栓症の再発予防

精密検査を受けても脳静脈洞血栓症の原因は不明なことの多い、難しい病気です。また一旦発症すると治療の難しい病気です。再発予防には血液を固まりにくくする薬を内服するのが一般的で、抗てんかん薬も併用することがあります。

この記事の監修

向井内科・脳神経内科 院長向井 智哉

昭和54年に開院した向井麻酔科外科医院を継承し、令和2年4月1日にリニューアル開院しました。41年支えてくださった地域の皆様にお礼申し上げるとともに、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

このたび、生まれ育った矢野でクリニックを開業することができ非常に嬉しく思います。勤務医時代には脳神経内科医として脳卒中の急性期治療や頭痛、認知症などを中心に診療していました。今後はその専門性を活かしつつ、内科医として幅広い診療を心がけます。信頼される地域のかかりつけ医を目指しますので、よろしくお願いいたします。

【経歴・資格・所属学会】

【学位】
・医学博士

【専門医】
・日本内科学会認定 総合内科専門医
・日本神経学会認定 神経内科専門医
・日本脳卒中学会認定 脳卒中専門医
・日本脳神経血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医
・日本頭痛学会認定 頭痛専門医
・日本動脈硬化学会認定 動脈硬化専門医
・日本脳神経超音波学会認定 脳神経超音波検査士
・日本認知症学会認定 認知症専門医

【認定資格】
・難病指定医
・身体障害者福祉法指定医
・認知症サポート医(オレンジドクター)
・産業医
・ボトックス®治療資格

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