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視神経炎 | 症状から調べる | ファミリードクター

視神経炎

視神経は視覚をつかさどる脳神経で、眼でとらえた外界の情報を脳に伝えるケーブルの役割があります。視神経の疾患は炎症性のもの(視神経炎)と非炎症性のもの(視神経症)に区別されますが、両者の区別がはっきりできないものもあり、一括して視神経炎(視神経症)と呼ばれることもあります。

原因

原因がわからない(特発性)の場合も多いですが、原因としてあげられるものは主に以下のものがあります。また、悪性貧血や糖尿病なども原因となることがあります。

炎症によるもの(視神経炎)

  • 多発性硬化症の初発症状または部分症状として見られる
  • 脳炎、髄膜炎が視神経に及ぶ
  • 感染症によるもの(結核、梅毒、ヒト免疫不全ウイルス (HIV)など)
  • 悪性腫瘍が視神経に及ぶ

炎症によらないもの(視神経症)

  • 遺伝性
  • 虚血性:視神経に栄養を送る血管が閉塞する(高齢者に多い)
  • 自己免疫性:全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ、橋本病、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群などが原因となる
  • 中毒性:薬剤や農薬等によって視神経に障害が生じる
  • 栄養欠乏性:ビタミン不足により発症する
  • 鼻性:副鼻腔の嚢胞や膿による圧迫で起こる
  • 甲状腺眼症(バセドウ病):外眼筋が肥大して起こる
  • 外傷性:視神経管の骨折などでおこる

症状

特徴的な症状は急激な視力低下です。突然あるいは数日間のうちに視力が0.1以下になることがあります。片眼のみに症状が現れることもあれば、両目に現れることもあります。眼を動かすと痛みを感じることもあります。また、ひどくなると見える範囲が狭くなり、色もわかりにくくなります。目を動かすと痛みを生じる場合もあります。
原因疾患がある場合はその症状も現れます。

治療

自然に治る場合もありますが、治らない場合は主にステロイドやビタミン薬の投与や点滴を行います。ステロイド治療の場合は入院が必要となることがほとんどです。
原因がわかっている場合はその原因に応じた治療を行います。腫瘍や炎症などの圧迫によるものの場合は、圧力を取り除くことで視力回復へと導きます。

この記事の監修

やまだ眼科 院長山田 貴之

2013年6月に安芸郡府中町青崎中でやまだ眼科を開院することになりました。

私はこれまで多数の病院で様々な医療を学んできました。最終的には眼形成を専門とし、聖隷浜松病院眼形成眼窩外科で日本トップレベルの医療を経験しました。眼形成を専門とする眼科は全国でも少ないため、この経験を地元に還元していきたいと思っています。

総合病院では医療の最先端を患者様に提供できますが、患者様との密接な関係が作りにくい状況にあるため、やまだ眼科でかかりつけ医として信頼関係を築いていきたいと考えています。家族的なクリニックにしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【経歴・資格・所属学会】

[経歴]
平成10年3月 広島大学医学部 卒業
平成10年4月 広島大学病院 放射線科
平成11年4月 中国労災病院 放射線科
平成12年6月 マツダ病院 放射線科
平成13年6月 日本健康倶楽部
平成15年4月 広島大学病院 眼科
平成16年1月 中国労災病院 眼科
平成17年11月 広島赤十字・原爆病院 眼科
平成20年4月 聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科
平成22年4月 広島大学病院 眼科
平成25年6月 やまだ眼科 開院

[資格]
日本眼科学会専門医
日本医師会認定産業医

[所属学会]
日本眼科学会
日本眼科手術学会
日本眼腫瘍学会
日本涙道・涙液学会

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