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眼筋麻痺 | 症状から調べる | ファミリードクター

眼筋麻痺

眼筋麻痺とは、何らかの原因で目の動きを司る筋肉がうまく動かなくなる状態のことです。

原因

目が動くときは脳からの信号が神経を通って目の筋肉に伝わることで目が動きます。この経路のうち1か所でも障害が起きると目が動かなくなり眼筋麻痺となります。

眼筋麻痺が起こる原因は様々なものがあります。

  1. 脳梗塞による神経(核)の障害
  2. 動脈瘤や腫瘍、骨折や副鼻腔炎などによる神経の圧迫
  3. 外眼筋そのものの異常(甲状腺眼症、進行性筋ジストロフィーなど)
  4. 神経と筋肉の接合部の異常(重症筋無力症)
  5. 神経そのものの異常(多くは糖尿病や高血圧などによる神経を栄養する血管の循環障害、ギランバレー症候群)

症状

物体が二重に見える複視が起こります。本来、左右の眼球がそれぞれ統制を取りつつ動くことで、物体が一つの像として認識されます。しかし、眼筋麻痺になるとこの統制が取れなくなるため、複視が起こるのです。

また、病気が原因で引き起こされている場合には、その病気の症状も起こります。脳梗塞やギランバレー症候群を引き起こしている場合には、複視に加えて手の痺れが生じることが一般的です。これらの症状から、眼筋麻痺の原因となっている病気の解明が行うことができます。

治療

原因となる病気を治療することで、眼筋麻痺の回復に繋がります。脳動脈瘤が原因となっている場合には、脳血管内治療によるコイル塞栓術を行います。また、重症筋無力症が原因となっている場合には、胸腺摘除術やステロイド、免疫抑制剤の使用等が検討されます。

血流低下による眼筋麻痺の場合はビタミンB12や脳循環代謝改善薬の内服、ステロイドの内服や点滴で治療します。また、プリズムを用いた眼鏡をかけることで、症状が軽減することもあります。このような治療でもよくならないときは、数カ月経過をみた後に外眼筋をずらす手術を行う場合があります。

眼筋麻痺には隠れた病気が潜んでいる可能性があります。目に違和感がある場合や、複視の症状が見られる場合には、早めに受診し適切な治療を開始しましょう。

この記事の監修

やまだ眼科 院長山田 貴之

2013年6月に安芸郡府中町青崎中でやまだ眼科を開院することになりました。

私はこれまで多数の病院で様々な医療を学んできました。最終的には眼形成を専門とし、聖隷浜松病院眼形成眼窩外科で日本トップレベルの医療を経験しました。眼形成を専門とする眼科は全国でも少ないため、この経験を地元に還元していきたいと思っています。

総合病院では医療の最先端を患者様に提供できますが、患者様との密接な関係が作りにくい状況にあるため、やまだ眼科でかかりつけ医として信頼関係を築いていきたいと考えています。家族的なクリニックにしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【経歴・資格・所属学会】

[経歴]
平成10年3月 広島大学医学部 卒業
平成10年4月 広島大学病院 放射線科
平成11年4月 中国労災病院 放射線科
平成12年6月 マツダ病院 放射線科
平成13年6月 日本健康倶楽部
平成15年4月 広島大学病院 眼科
平成16年1月 中国労災病院 眼科
平成17年11月 広島赤十字・原爆病院 眼科
平成20年4月 聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科
平成22年4月 広島大学病院 眼科
平成25年6月 やまだ眼科 開院

[資格]
日本眼科学会専門医
日本医師会認定産業医

[所属学会]
日本眼科学会
日本眼科手術学会
日本眼腫瘍学会
日本涙道・涙液学会

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