広島の子育て世代に向けた、医療・健康・暮らしにまつわる情報を発信

尿道カルンケル | 症状から調べる | ファミリードクター

尿道カルンケル

尿道カルンケルとは、外尿道口にピンクから鮮紅色で出血しやすく柔らかい腫瘤(ちまめ)ができる病気です。
女性の外尿道口内側に発生し、大きい腫瘤では1cm以上のものもあり、血管成分に富んでいるため容易に出血します。

尿道カルンケルの原因

尿道カルンケルが発症する原因は、はっきりとは分かってはいませんが、中高年(更年期)以降の女性に多く発症しているとされています。
また、中年以降の女性の尿道に生じる良性腫瘍としては最も多く見られ、排尿後に拭いたトイレットペーパーに血が付着することも少なくはありません。
近年では、長年尿意を我慢する習慣や癖がある等して炎症を繰り返してきた結果が原因の一つであると考えられており、他にも、尿道へ負荷がかかる出産の回数や便秘が原因ではないかとも考えられています。

尿道カルンケルの症状

尿道カルンケルは女性尿道に発生する腫瘍のことで、小さい内は無症状のことが多く、多くの場合が無症状だと言われていますが、感染等が起こると摩擦による出血や痛みが現れることがあります。
腫瘤の見た目が大豆くらいの大きさになると、下着に血液が付着したり、尿道口が痛い・かゆい等の症状が現れたりします。
他にも、腫瘤が排尿経路を塞いでしまうことで排尿時に違和感や出血による痛みが現れ、排尿障害、血尿、血液が多く流れているため、排尿後にトイレットペーパーで拭く等の刺激だけでも簡単に出血することもあります。
また、外尿道口が腫瘤によって塞がれると細菌感染が起きやすくなるため、膀胱炎を発症することもあります。

尿道カルンケルの治療と予防

尿道カルンケルの治療

カルンケルの腫瘤は良性の物がほとんどで悪性になりにくいため、出血や痛み等の症状がなければ特に処置は必要なく、経過観察を行います。
小さな腫れや軽度の痛み、少量の出血等の軽い症状が見られる場合は、薬や軟膏を用いた治療が行われます。
しかし、腫瘤が大きい場合や出血を繰り返すもの、排尿障害、感染等の症状がある場合は、局所麻酔をかけて切除手術を行うこともあり、その際には入院が必要です。

尿道カルンケルの予防

便秘や多産、尿意を我慢することで炎症をくり返した結果が原因と考えられています。
そのため、便秘の予防をすることや、尿意を我慢しないことが尿道カルンクルの予防にも繋がると言えます。
便秘の予防は、食事のリズムを整えること、食物繊維や水分をしっかり摂ること、腸内環境を整えること等があります。

この記事の監修

いとう腎・泌尿器科クリニック 院長伊藤 誠一

平成7年に鳥取大学を卒業、平成11年から呉共済病院へ赴任し17年間勤務しました。高齢化が進む呉地区で長らく勤務した経験を生かして地域の皆さんと長いお付き合いがしたいと思いこの度呉市中通2丁目にクリニックを開院しました。リオオリンピック開催や25年ぶりの広島カープ優勝の記憶に残る年に開院できた事をうれしく思っています。

受診される皆様それぞれにクリニックに求める物が違うと思いますので、皆様の話をしっかり聞いた上で総合病院や専門病院とも密に連携を取りながら、それぞれのニーズに応じた幅広い診療を地道に続けていきたいと思っています。そのために私をはじめとして職員一同が向上心を持ち日々診療を続けて行く事を大事に思っています。

【経歴・資格・所属学会】

[経歴]
平成7年 鳥取大学医学部卒業
平成7年 岡山大学医学部泌尿器科研修医
平成8年 福山市民病院泌尿器科
平成8年 国立病院機構岩国医療センター泌尿器科
平成9年 倉敷成人病センター泌尿器科
平成11年 国家公務員共済組合連合会 呉共済病院泌尿器科
平成28年 いとう腎・泌尿器科クリニック開院

[資格]
日本泌尿器科学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
腎移植学会専門医
臨床腎移植学会専門医

[学会]
日本泌尿器科学会
日本移植学会
臨床腎移植学会

掲載情報について

本サービスは情報提供サービスであり、本サービスにおける医師・医療従事者等による情報の提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする方は、必ず医療機関や医師にご相談の上、専門的な診断を受けるようにしてください。
本サービスで提供する情報の正確性について適正であることに努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
※掲載情報には自由診療の内容が含まれている場合がございます。費用等については、直接医療機関にお問い合わせください。

トップ