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乳がんセルフチェック

乳がんは身体の表面に近いところに発生するため、セルフチェック(自己検診)を続けることで、ふだんとは違う乳房の変化に気づき、自分で発見できる可能性が高いがんです。乳がんの60%以上はセルフチェックによって発見されていますので、月に1回、下記の手順でセルフチェックを行う習慣を身につけましょう。

Point

セルフチェックは、閉経前の方は乳房がやわらかくなる月経終了後1週間~10日の間に、閉経後の方は日にちを決めて、毎月1回行うようにしましょう。

乳がんが発生しやすい部位

乳がんは、乳房のどこにでも発生する可能性があります。
全体をチェックすることが大切です。
特に左右の乳房ともに「外側の上部」に発生しやすいので、より注意して調べましょう。

セルフチェックの手順とポイント

  • 乳房の変形・左右差がないか
  • しこりがないか
  • 皮膚にえくぼのようなへこみやひきつれがないか
  • 皮膚や乳頭にただれがないか
  • 乳頭から出血や異常な分泌物はないか
  • 乳頭のへこみ・変形はないか

※チェックの結果、問題や異常がなくても、気になることがあれば専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科などの表示のある病院やクリニック)を受診してください。

1鏡の前で見てチェック
両腕を下げた姿勢で、乳房や乳頭をよく観察します。
次に、両腕を高く上げて、正面、斜めからよく観察します。
左右の大きさの変化、皮膚のひきつれやただれ、へこみはないか、チェックしましょう。
2さわって『しこり』をチェック
右の胸は左手でチェックします。右手は頭の上に上げて 、左手を開いて、指の腹で乳房を撫でて調べます。乳房の表面に渦巻きを描くようにして、しこりなどがないか調べます。指先をそろえてわきの下に差し入れ、リンパ節が腫れていないか確認しましょう。ゴロッとした感じや他より硬いところがあれば要注意です。左胸も右手で同様に行いましょう。
次に、乳頭を軽くつまみ、血のような分泌液がないか調べます。
Point

お風呂で、手にボディーソープをつけて滑りやすくしておくと、皮膚の凹凸がよりわかりやすいのでオススメです。

3あおむけになって『しこり』をチェック
仰向けに横たわります。
右手を上に上げ、頭の下に入れるようにします。(背中の下に薄いクッションなどを敷くと調べやすくなります)
左手の指をそろえてのばし、右胸の内側(乳頭よりも内側) にのせ、指の腹で軽く圧迫しながら、胸の中央部に向かって、滑らせるようにして、しこりの有無をまんべんなく調べます。
同じ姿勢のまま、右腕を自然な位置に下げ、今度は乳房の外側の部分を外から内に向かって調べます。(左胸も同様の方法で調べます)
わきの下に手を入れ、しこりがないかなど指の腹でしっかりと調べましょう。
Point
  • 体位を変えて(立ったり、寝転んだり)チェックしましょう。
  • 腕の角度を変えてチェック(ただ挙上するだけでなく、少し下げてみたり、前後に動かしてみたり)してみましょう。
  • セルフチェックを行う時は、指先で乳房をつままないようにすることが大切です。
  • 下着の乳頭があたる部分が汚れていないかも確認してください。茶褐色または赤色の液が出ていたり、いつも下着の片方だけにシミが付いていたりするような場合は注意が必要です。
  • 毎月1回のチェックを習慣にしましょう。普段から自分の乳房の状態を確認していれば、小さな変化にも気づきやすくなります。

変化に気付いたらすぐに受診を

少しでも乳房の変化や違和感に気づいたら、すぐに専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科などの表示のある病院やクリニック)を受診しましょう。

乳がんセルフチェック監修

呉医療センター 乳腺外科 木村 優里

呉医療センター・中国がんセンター 乳腺外科 木村 優里

広島生まれ、広島育ちで、広島カープが大好きです。現在は呉医療センター・中国がんセンターで乳腺外科として勤務し、患者さんお一人お一人に合わせた最善の治療を提供できるよう、日々努めています。一方で大学院にて乳がんの腫瘍免疫に関わる研究を行っています。乳がんの性質や薬物療法の治療効果と、乳がん組織の腫瘍免疫環境との関係を明らかにして、新しい乳がん治療戦略に貢献できればと思います。
「ひろしまピンクリボンプロジェクト」では、乳がん患者さんとその家族が気軽に立ち寄っておしゃべりや情報交換ができ、乳がんについての勉強をする『まちなかリボンサロン』、年に1回、最新の乳がん治療について勉強する『ひろしま乳がんアカデミア』、乳がん専門の女性医師による性教育の一環として正しい知識を伝える『乳がんを知る講座』、広島カープ球団とコラボした『カープピンクリボングッズ』など、乳がんと診断された方、治療中の方の支援や生活の質の向上とともに、乳がん早期発見につながる啓蒙活動に力を入れています。どんな時も、患者さんが住み慣れた地域で健康でいきいきと幸せに生活するためのお手伝いができればという気持ちを大切にしています。

  • 【略歴】
  • 私立ノートルダム清心中・高等学校卒業
  • 広島大学医学部医学科卒業
  • 2013年 広島大学病院(研修医)
  • 2015年 呉医療センター・中国がんセンター 外科
  • 2016年 広島市立安佐市民病院 外科
  • 2017年 広島大学病院 腫瘍外科
  • 2018年 JA広島総合病院 乳腺外科
  • 2019年 広島大学病院 乳腺外科 広島大学・大学院
  • 2020年 呉医療センター・中国がんセンター 乳腺外科
  • 【資格】
  • 日本外科学会 外科専門医
  • 日本乳癌学会 乳腺認定医
  • 日本がん治療認定機構 がん治療認定医
  • 検診マンモグラフィ読影認定医
  • 乳がん検診超音波検査判定医師
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
  • 【所属学会】
  • 日本外科学会
  • 日本乳癌学会
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本オンコプラスティックサージャリー学会
  • 日本人類遺伝学会
  • 日本遺伝性腫瘍学会
  • 日本乳腺甲状腺超音波医学会
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