なないろ歯科クリニック(呉市)佐々木 博昭院長
僕以上に歯医者さんが苦手だった子どもはそういないのではないかと思うくらい、歯医者さんが怖くて嫌いでした。だからそんな僕でも行けるような歯医者さんをつくってみようと思ったんです。
府中町の会社員の家庭に生まれました。幼稚園の頃は気が小さくて、いつも姉の後ろに隠れて守ってもらうような子どもでした。小学校でも、わりとおとなしい男の子だったと思います。
高校生になった時にモテたい一心で(笑)友人とバンドを組むことになり、他に希望者がいないという理由からドラムを担当することになりました。中学まで奥手であまりうまく友達が作れていなかった私を心配していた両親が、初めて自分から何かをやりたいと積極的に行動したことに共感して、電子ドラムを買ってくれたのです。そのおかげで家でもずっと練習に取り組むことができて、個々の音を合わせてメロディを奏でることの面白さに没頭しました。それから今でも、音楽を聞くと個々の音に耳を傾けるようになりました。
大学では、181cmという身長からバスケ部に誘われました。それまで経験したことがなかった体育会系の縦のつながりや礼儀に触れ、一緒に汗をかくことの楽しさを知りました。未経験で始めたけれど、引退前にはキャプテンまで務めました。
高校2年生までは本当に勉強をおろそかにしていて、気がつけば学年で下から24番目という成績にまで落ち込んでいました。さすがにこのままではマズイと感じて猛勉強して、最終的には理系で上から5番目にまで成績を伸ばすことができました。そのことで進学先の選択肢も広がり、どの道に進むべきか自分なりに考えました。
そんな時に思い出したのが、自分は歯医者さんが苦手ということでした。子どもの頃に連れて行かれた歯医者さんが怖くて泣いて泣いて手がつけられず、他の患者さんに迷惑がかかると考えられたのか、落ち着くまで暗くて狭い部屋に入らされたことがありました。それがまたトラウマになって、すっかり歯医者さん嫌いになり、そのせいもあって歯の状態もあまり良くありません。虫歯になって神経を抜いた歯が2本もあります。
だから、こんな自分でも「行ってみよう」と思える歯医者さんをつくろうと思い立ち、歯学部進学を決意しました。
大学で同じ学部の同級生だった妻と出会いました。男子校から共学の環境になってうかれ続け、国家試験前に慌て始めた自分と違って、妻はとても優秀な学生でした(笑)。卒業後はそれぞれ開業医の下で勉強と経験を重ねながら、妻との結婚と一緒に開業することを考え始めました。
広という地域を選んだのは、妻の出身地で馴染みがあり安心できることと、幅広い世代の方に通いやすい環境にあるクリニックビルと御縁をいただいたことからです。
クリニックの名前をどうするかは妻と悩みましたが、どんな特色の病院にしたいかを二人で挙げていたら、ちょうど7個になったことから、「なないろ歯科クリニック」と名付けました。
副院長の大学時代の同級生との写真/一番右が副院長の佐々木裕美先生
何をされるかわからないと怖いので、まずはしっかり説明します。麻酔をかける最初のひと針は、患者様の眉間に痛みで皺が寄ることがないように全集中力を注いでいます
先にもお話した通り、この怖がりで歯医者嫌いの自分でも通い続けられるような歯医者さんであることを心がけています。
歯医者さんでまず怖いのは、何をされるかわからない“まな板の上の鯉”にされることです。だから最初に「今日はこうします」という説明をしっかりとするようにしています。
次に嫌なことは“痛い”ことです。だから痛くないように、痛みを伴う治療の時は麻酔をしっかりとかけます。「その麻酔の注射を刺すひと針目が痛い」という気持ちもとてもよくわかるので、表面麻酔を塗布してしっかり時間を置いて、できるだけ痛くない角度でひと針目を刺せるように全力で集中します。少しでも痛みがあると患者様の眉間に皺が寄るので、常に眉間も確認しています(笑)。
麻酔もゆっくり注入した方が確実に効いてくるので、時間をかけます。「長い」と不満に思われる方もあるかもしれませんが、とにかく「痛くない」を最優先にしています。
小さなお子様連れのお母さんが通いやすい歯医者さんにしたい、というのは特に副院長の強い思いがありました。長男がまだ赤ちゃんだった時に開業し、今では4人の子どもがいますので、子育て中の大変さはよくわかるつもりです。子どもは、泣いたり走り回ったり、ちっともじっとしていてくれません。産後や子育て中のお母さんにとって自身の歯のケアはとても大切なので、安心して来院できるようにキッズルーム付きの診療室を設けました。奥の個室になっているので、子どもが脱走したりする心配がなく、少しくらい騒いでも気兼ねがありません。2部屋続きになっているので、兄弟を同時に診療することもできます。
玩具で遊んだり、ビデオを見たりできる楽しい雰囲気なので、「また行きたい」とか、来たら「帰りたくない」と思ってくれる子どももいるようです。
「歯医者さん=怖い」という先入観をなくし、保護者にとっても、子どもにとっても、安心して過ごせる場所になれば嬉しいと思っています。
キッズルーム付きの診療室
自分が治療を受ける時に、他の方の目に触れるのは嫌だという思いがあったので、診療室を全て扉付きの個室にして落ち着いた雰囲気になることにこだわりました。またスタッフと患者様の通路を分けて、動線が交わらないように配慮しました。三方を天井までの壁にしたことは、特にコロナ禍においては院内感染予防の面からも高く評価していただきました。
また自身がきれい好きなところがあるので、開院時から器具の滅菌の徹底にはこだわってきました。3台の滅菌装置を導入して、熱に強いもの、弱いものなど性質に合わせて、高圧蒸気、ガス滅菌などの装置を使い分けて対応しています。“痛くない”ことと同様に、自分が患者の立場でも“気持ちよく安心して”治療を受けられる環境の提供に努めています。
プライバシーと感染防止に配慮した半個室の診療室
口の中を見ることは仕事の使命の半分で、残りは信頼関係を築くことだと考えています。生涯を通じて食べることを楽しんでもらえるように、長くお付き合いをさせていただきたいです
私の仕事は、口の中を見ることが半分で、残りは患者さんと信頼関係を築くことだと考えています。誰でも信頼できない人に、無防備に口の中を見られることは嫌だと思うのです。だからまずは、人対人として向き合うことを心がけています。相手の方の思いに寄り添うことで、その人に合った治療方針や、より心に届くアドバイスの仕方などを工夫します。まだまだ人間としても未熟ですが、日々努力してお一人おひとりに安心して任せてもらえる医師に成長したいと思います。
自分自身も歳を重ねて考えることがあるのですが、子育てや仕事が一段落した時に、“食べること”は人生の楽しみとして、とても大きなものになります。そして、“食べること”を心から楽しむためには、歯はとても大切です。
定期的に通っている患者様でも、前回はなかった初期虫歯が3ヶ月後には見つかることがあるので、定期的な検診・クリーニングを継続することは、口内の健康維持には欠かせません。美容院に行くような感覚で「そろそろ綺麗にしてもらいに行こう」と来てもらえるようになるといいな、と願っています。
歯科・小児歯科・歯科口腔外科・一般歯科 ・妊娠中の歯科治療 ・予防・メンテナンス ・小児歯科・歯周病治療 ・審美治療・ホワイトニング ・入れ歯治療 ・レーザー治療・女医
呉市にある、なないろ歯科クリニック院長の佐々木博昭です。
私自身、子供の頃から歯医者が苦手でした。少し痛がりなところもあり、こうやって歯科に携わることがなければずっと歯医者から足が遠のいていたかもしれません。
そんな私が創りたい歯科医院、それは「私たち自身が受診したい歯科医院」です。歯医者嫌いなあなたに歯医者を好きになってもらうことを真剣に考えています。患者さんの「歯医者=痛い・怖い」というイメージを少しでもなくしていけるように、そして患者さんが少しでも歯科治療を受けやすくなるように無痛治療を日々探究しています。
そして常に患者さんの立場に立ち、分かりやすい説明と、優しく丁寧な診療のご提供に全力を尽くします。
お口の健康や治療について不安に思うこと、またお気づきのことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。