秋の植物が花をつけています。彼岸花、くずの花、イヌタデ(赤まんま)等々。自然界では着実に秋の準備がなされています。私たちも夏の疲れを取って、秋の準備をしましょう。秋はおいしいものがたくさんあります。どうも今一つしんどくてと言う方も、まず、しっかり食べて、しっかり寝て規則正しい生活を取り戻しましょう。
(材料は特記がない限り2人分です)
(使用しているめんつゆは2倍濃縮のものです)
(電子レンジは特記がない場合は600wです)
前回:『酷暑』と言う言葉がぴったりと思っていたら、『猛暑』だとか。何とか食べ力で頑張りましょう!

大きな冬瓜を頂いたので、鍋一杯になるほど作りました。味のない冬瓜も炒めてから煮るとコクが出ておいしい煮物になります。
冬瓜は素材を活かして彩良く薄味に仕立てる場合は、皮も薄くむいて翡翠色を残します。反対にこってりとした煮物にする場合はしっかりと皮をむきます。
冬瓜の煮物を煮ている間に、電子レンジを使って手早く仕上げてしまいます。かぼちゃとツナを丸めて衣をつけて油で揚げるだけです。
かぼちゃは皮が硬くて、切るのも皮をむくのも大変です。こんな時こそ電子レンジを使いましょう。100g当たり1分強を目安に加熱してください。茹でると水っぽくなりますので、電子レンジの方が甘いかぼちゃに仕上げられます。
まだ野菜が出そろっていません。小松菜の旬は12月~3月ですが、いろいろな品種がありますので一年を通して頼りになる緑黄色野菜です。
電子レンジ加熱は、野菜を水に入れて茹でる場合と比べて、栄養成分や食材の味や風味が濃く残ります。食材の味が濃いと調味料も少なくて、減塩にもつながる気がします。

まぐろを柵で買いましたので、肉と同じようにステーキにしてみました。少々高価になってしまいましたので、はまちや鯖で作ってみても良いと思います。
使う油は、なければ普通のサラダ油でも良いのですが、たまたまトリュフ入りのオリーブ油を使ったら焼いた魚の切り身がフランス料理のような仕上がりになりました。油はそれぞれ特有の脂肪酸組成を持っていますが、どれも1g当たり9㌔カロリーです。高価な油も酸化しないうちに上手に使い切った方が良いと思いました。
暑かった夏のせいか、冬の野菜である白菜はまだまだ店頭では少ないようです。軟らかくて繊維が少ないのですぐに煮えます。旬になったら丸ごと買って、外側の葉っぱから順に使っていきたいです。
白菜は薄くやわらかな葉先と、硬い芯の部分とでは火の通りが違うので切り方を変えた方が食べやすくなります。また、水分が多いので煮る際に水を入れ過ぎると、水っぽくなります。白菜自身の水分で蒸し煮にすると甘みのある煮物になります。
『白和え』と言う料理名をあまり聞かなくなったように思います。和食の和え物がおおかたサラダに取って変わられたような気がします。豆腐の優しいあえ衣は野菜の旨味を引き立ててくれます。
春や秋の野菜がおいしくなる季節に白和えを作ってみてください。春菊などもおいしい白和えができます。何を入れなくてはいけないというものでもありません。みそ味にしたり、ピーナツバターを豆腐と混ぜて、ミキサーにかけてもおいしいです。

今年のなすは少し皮が硬いように思います。クタクタの炒め煮にするとご飯がすすみそうです。
料理の作り方の説明で状態を、『しんなり』とか『サッと』とか、『ヒタヒタ』になどと言う言葉で説明することがあります。世代が違うと分からないのではないかしらと心配しながらもつい使ってしまいます。
お刺身もとても高くて、家族分買うのは大変です。その点かつおのたたきは比較的安価なので、1人分買ってサラダ仕立てにしてみました。
『目には青葉山ほととぎす初鰹』という有名な句があり、かつおは初夏の季語です。しかし初夏のかつおはあっさり味で、まだ脂がのっていません。秋口になると脂がのっておいしくなります。
さやいんげんは6月~9月が旬で、いんげん豆ができる前の若いさやを食べるものです。幅の広いモロッコいんげんなども同じ仲間です。
この時期には緑の野菜が案外ありません。新鮮な生のいんげんは意外に高くて使いにくいので、冷凍のものを使うことが多いです。緑黄色野菜に分類されていますので、野菜がない時に、和え物に限らず煮物や炒め物にと重宝します。
秋ですねえ。おいしそうなさつま芋がお店に並んでいます。焼き芋も良いですが、大学芋はどうでしょうか?孫の喜ぶ顔を想像しながら作ってみました。
揚げ油をたくさん使ってさつま芋を揚げるところから始めると、揚げ油の処理などてんぷらをするぐらい面倒です。そこで、電子レンジを使って簡単に作ってみました。

具に味をつけて、薄焼き卵で1人分ずつ包むのは忙しい日には大変です。オープンオムレツなら、卵液と具材を混ぜてフライパンに流し入れるだけで簡単にできます。


具材は冷蔵庫にあるものなら、挽肉のようなものでもシーフードでも良いと思います。トマトやピーマンなどでも良いでしょう。卵さえあれば主菜を作ることができます。
酒の肴のような生干しのスルメイカを買ったので、食事用に応用してみました。きのこにイカの味が染みて驚くほどおいしくなりました。
昔はスルメイカが沢山獲れていたのか、もっと日常にあったので料理にも使われていました。するめのだしが出て、おいしいきんぴら風の煮物ができていたように思います。
減塩食が必要な方が、『味噌汁なら良いでしょう?味噌は身体に良いのだから』と言われます。『具を沢山入れるから汁は多くないよ』と言われる方もあります。大さじ1杯の味噌で2.3g位の塩分があります。味噌汁は一般的に1.2g~1.6gの塩分を含むと言われています。
味噌汁だけなら良いですが、どうしても塩分のあるものを一緒に食べてしまいます。高血圧学会のガイドラインが新しくなり、できれば1日塩分を6g以下にと推奨しています。

子供の頃、お正月に次々我が家を訪れる来客のために豚骨のラーメンを作っていました。お肉屋さんからもらってきた豚の骨がかまどでぐらぐら煮えていたのを覚えています。いまだにあの味は再現できません。
時間のある時は鶏がらでスープを取ってみてください。野菜のくずで取るスープもやさしい味でおいしいものです。スープを全部飲んでしまうとかなりの塩分摂取になってしまいます。敢えてしょう油などは加えていません。
こんにゃくは食物繊維が豊富で、整腸作用があります。ぷりぷりした食感が好きな方もあるでしょう。
この煮物では粉山椒がグッと味を引き立ててくれます。粉山椒は山椒の実の完熟したものを粉にしたもので、ピリリとした辛みは入れ過ぎると食べにくくなります。木の芽の季節なら、木の芽を一緒に盛り付けても良いです。
昔のピーマンはもっとくせが強くて、硬かったイメージがあります。最近は独特の癖が少なくて食べやすくなったように思います。
ピーマンが食べやすくなり、肉詰めなどは一般的ですが、大きいものはチーズや卵、サラダの具等いろいろ詰めて楽しめそうです。最近では『子供ピーマン』と言うくせのない唐辛子に近い形状のピーマンも売られています。

茶飯と言う、お茶で炊くご飯がありますが雑誌でウーロン茶飯と言うのを見つけました。作り方は不明ですが、ウーロン茶があったので作ってみました。
加熱時にブクブク吹きこぼれるので、かなり大きめの容器が必要です。この後、別の日にカレー粉を入れてピーマンやにんじん、玉ねぎを小さく切ってベーコンを入れてピラフ風に作ってみましたが、短時間に作ったとは思えないほどうまくできました。電子レンジで1カップずつ変わりご飯を試してみたいと思っています。
アジも形の大きいムニエル用などは高いですが、少し小さめなアジは案外安く買えます。少し多いかなと思っても日持ちがするので、作ってしまいましょう。
魚の下処理はウロコや内臓をきれいに取り除いて、流水で洗っておくことです。1匹物を買ったら大抵店頭で処理をしてもらえますが、安く売っているものを買ってきても、内臓などがそのままの状態だと内臓の臭いが移ってしまいます。面倒でも下処理をして保存しましょう。
もずくは甘酢で味をつけ、そのまま食べられるようなものが売られていますが、魚屋さんで何もしないでそのまま売られているもずくを見つけたら是非スープにしてみてください。
もずくも他の海藻と同様に、買って来たら早めに使い切ってしまいましょう。きゅうりと合わせて酢の物にするのが一般的ですが、サラダにしたり、チジミの中に入れたり、てんぷらにするのもおいしいです。
ようやく「暑いですね!」という挨拶が、「涼しくなって良かったですね」に代わってきました。できるだけ火を使わない、暑いキッチンを避けようと思って始めた電子レンジ調理ですが、今ではすっかり『時短調理』が目的になってきました。忙しい時は本当に気軽に調理ができるような気がします。次回はもっと秋らしくなってくることでしょう。やはり秋の食材を使ってコトコト煮含めるような煮物や汁物も作ってみたいと思います。
