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看護師が「医療ドラマ」を見て思うこと

看護師が「医療ドラマ」を見て思うこと

2023.02.17

医療ドラマをみて看護師が思うこと・・・

その一つに
「こんなこと絶対にありえない!!」
という非現実的なシーンがあります。

働くまではそのまま受け入れていたシーンでも
働き始めてから「おや?」と違和感を感じるようになった場面があるんです。

そこで今回は、医療者目線で医療ドラマへツッコミを入れていきたいと思います。

では!医療ドラマないないスタートです!!

今日で何連勤目!?

ドラマを見る度に同じ人が常に日勤で働いています。

いつ休んでいるの?夜勤は?スタッフの人数が少なすぎない・・?などなど、

気になる所はたくさんあります。

現実では夜勤や遅番など様々な勤務形態があり最高でも5日勤が限界です。

そして夜間の急変時にもなぜか現れる日勤帯の看護師もいます。

ドラマのキャストは限られているため非現実的であることは分かってはいるのですが、

私たちからしたら何連勤しているんだろう?軽く10連勤はしているのでは?などと感じてしまい心配になります。

職場内恋愛多すぎじゃない・・?

よくあるのが職場内恋愛のドラマです。

いやいや~そんな佐藤健や玉森裕太みたいなカッコいい先生いませんよ(小声)

先生と話して分かりやすくキュンキュンしている看護師も、

ドキドキさせてくれる医者もいませんよ??って思ってしまうのです。

なにより職場恋愛では先輩方の目が気になる・・とか

なぜか一瞬で広まる噂など・・

職場恋愛のハードルは高いんです。

なんてオールラウンダー!手術室でも大活躍!?

現実であれば配属の部署は決まっているので

病棟看護師は病棟で勤務、オペナースはオペ室専属です。

ですが、、、病棟で容態が急変した患者さんがいた場合、なんとそのまま手術室まで看護師も続投!

新卒役で夜勤まだしてないのに手術室デビュー??それで先生に怒られている場面をみると、負担が大きすぎないかなと考えてしまったり・・。

いつでもどこでも大活躍の主人公はとても大変です。

患者さんとスタッフ同士で屋上へ!

なにか悩みを抱えていたり、1人になりたいと思ったときには屋上へ!

外の風になびかれながら飲み物片手にお弁当・・・なんてことはありません!

ドラマでは場面の切り替わりや心情の変化を表しやすいため、よく使用されています。

ですが、現実では屋上に行くことは全くありません。

なにより常時開放されていないため食堂に行く感覚で気軽に外に出る、なんてことはできないのです。残念ながら病院で食事を摂るなら食堂か休憩室の2択です。

カーテン全開!!

同じ部屋同士の患者さんがカーテン全開にして、仲良くおしゃべり!

これもありません!あるとしても入退院の時の挨拶の時に少しカーテンを開けて話をする程度です。

なぜならカーテンはプライバシーの観点で閉めるようにしているからです。

また、今ではコロナウイルスやインフルエンザ感染症の蔓延を少しでも防ぐためにカーテンは閉めるようにしています。

患者さん同士はお互いになんとなくそれぞれの状況を察して、気まずいながらも同じ部屋で生活しています。

亡くなる瞬間に必ず立ち会える

医療は命が関わるテーマであり、亡くなる瞬間というのは人生のイベントのひとつなので取り上げられることが多いです。

しかし実際は亡くなる直前まで話ができたり、心電図モニターの波形が0になる瞬間にそばにいれることは少ないです。

  • 急に心拍が0の表示になるシーン
  • 会話をしている途中に息を引き取るシーン
  • 手を握りながら、患者さんも手を握り返してくれて旅立つシーン

などを見たことはありますが、現実では徐々に心拍数が減少し話すこともできないまま心拍が0になってしまうこともあり家族は間に合わなかった。ということも多いのです。

病院から逃走!!

朝検温にいったら患者さんがいない!逃走した!!

これは刑事系のドラマで入院した時のあるあるですね。もはや刑事系ドラマで犯人が入院したら「明日の朝には逃走しているのでは?」「それともだれかが薬剤を投与し更なる事件の予感?」などと考えてしまいます。

しかし、これが現実であれば大問題です。

看護師は夜間も2時間程おきには病室を巡回するようになっています。

そのため1回の訪室で患者さんがいない場合は、時間を開けてもう一度巡室します。

そのまま所在確認ができないままに朝を迎えることはありません。

大門道子は存在する!?

これは”ないない”ではないのですが、

現実にもドクターxの大門道子”風”の先生は存在します。

どういうことかというと、「わたし、失敗しないので」と言ってくる、のではなく

「絶対に失敗しない」という自信に満ち溢れているということです。

「絶対に失敗させない」というプロ意識が強く、スタッフからすると少々怖いイメージを持つこともありますが、患者さんからの信頼はとても厚いです。

先生を追いかけて、異動に合わせてかかりつけ医を変える患者さんもいるほどです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、医療ドラマに思わず看護師がツッコミを入れてしまう場面を8つ取り上げました。

ドラマでもあまりにもリアルに描きすぎると面白みに欠けますが、

今回の記事を読んでドラマを見る時の視点を変えてみるのも面白いかもしれません。

この記事のライター

まゆ

はじめまして。 消化器内科で病棟看護師として働いているまゆと申します。 看護師3年目となり、病院以外の場所で社会貢献できるような発信をしていきたいと思い執筆を始めました。 皆様に看護師のことを知って頂いたり、医療に興味を持っていただけるような記事を作成していきたいと思っております。 よろしくお願いいたします!

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