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おいしいってどういうこと?〜旨味たっぷりレシピ〜

2022/01/11

食べ物を食べて美味しいとなぜ感じるか知っていますか?

食べ物を食べて美味しいと感じるのは、食べた時の化学的・物理的な刺激を、口腔や鼻などの受容器官が受け取り、それが神経を通って脳に送られ、評価された結果なのです。
その過程では、味や香りなどからその食べ物が、安全かどうかが判断されています。

食べ物をおいしいと評価する理由は、見た目や香り、味、歯応えなど様々ありますが、大きなウェイトを占めているのは「味」でしょう。

味は舌にある味蕾と呼ばれる器官でキャッチされます。
この味蕾で感知される「甘味」「塩味」「うま味」「酸味」「苦味」の5つを「基本味」といい、それ以外の辛味や渋味、えぐ味といった味は別の器官が感じています。

例えば、辛味は、味蕾近くの神経に作用して、痛みに近い刺激として受け取られます。
人体に必要なものは甘味やうま味、危険な可能性があるものは酸味や苦味で感じるのです。

今回はそんな基本味の一つ「うま味」たっぷりレシピです。
うま味はグルタミン酸×イノシン酸などかけ合わせることで相乗効果でよりうま味を感じることができます。うま味をかけ合わせたレシピを紹介します。

うま味成分の種類

アミノ酸系 グルタミン酸 昆布、しょうゆ、トマト、玉露、チーズ
拡散系 イノシン酸 かつお節
グアニル酸 しいたけ、えのきたけ
有機酸系 コハク酸 貝類

【グアニル酸×グルタミン酸】しめじとトマトの和風マリネ

材料

じめじ 1/2房
大葉 2枚
*しょうゆ 小さじ2
*酢 小さじ1
*オリーブオイル 小さじ1

栄養価(1人前)

エネルギー 90kcal
タンパク質 4.4g
脂質 4.6g
炭水化物 10.7g

作り方

  1. しめじは軸を切り、1口大にほぐす。耐熱皿に入れてラップをし、電子レンジの600wで2分加熱し粗熱をとる。
  2. トマトは一口大にきり、大葉は千切りにする。
  3. ボウルに*を入れ、(1)(2)を混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やす。

【グアニル酸×イノシン酸×グルタミン酸】しいたけのおかかマヨチーズ焼き

材料

しいたけ 中2個
かつおぶし 5g
マヨネーズ 大さじ1
チーズ 10g
お好み バジルやパセリ 適量

栄養価(1人前)

エネルギー 138kcal
タンパク質 7.5g
脂質 12.0g
炭水化物 3.2g

作り方

  1. しいたけの軸を切り、軸はみじん切りする。
  2. かつおぶしとマヨネーズ、椎茸の軸を混ぜ合わせ、しいたけにのせる。その上からチーズをのせ、トースターで3〜4分焼く。
  3. お好みでバジルやパセリをふる。

【イノシン酸×グルタミン酸】ツナと塩昆布の焼きおにぎり

材料(2個)

ごはん 200g
ツナ 10g
塩昆布 ふたつまみ 2g
しょうゆ 適量
ごま油 適量

栄養価(2個)

エネルギー 362kcal
タンパク質 7.3g
脂質 4.8g
炭水化物 75.1g

作り方

  1. ツナはしっかり油を切る。
  2. ごはんとツナ、塩昆布を混ぜ合わせ、おにぎりをつくる。
  3. フライパンにごま油をひき、(2)を焼き目がつくまで焼く。
  4. 焼き目がついたら、表面に醤油をぬり軽く焼く。

料理で何か物足りないな、、。と思うときはうま味不足かもしれません。うま味を掛け合わせることをぜひやってみてくださいね!

コラムニスト

管理栄養士  天野 裕葵 

給食委託会社で病院の献立作成や厨房業務に携わった後、フリーランス管理栄養士として栄養コラム執筆やレシピ開発、栄養価計算などを行なっています。
私は、管理栄養士が国家資格にも関わらず社会的地位が低いことに疑問を感じています。もっと世の中に貢献できることがあるはずです。管理栄養士の活躍が人々の毎日を健康にすると信じております。
私は、管理栄養士の専門性を活かし、栄養学の楽しさを知ってもらう、興味を持ってもらうことが大切だと感じております。
そして、栄養学を通して「食の大切さ」を伝えてゆき、「健康な毎日」の実現に繋げていきたいと思っております。


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