ご存知のように、春先の鼻炎症状やかゆみ目などと言えば、スギ花粉が原因であることが多いです。
一般的にスギ花粉の飛散開始時期は2月で、2〜3ヶ月間に渡り飛散しますが、スギ花粉遅れ後半はヒノキ花粉も飛散してきますので、中国地方ではゴールデンウィーク頃まで続くわけです。
そんなときは別の原因かもしれません。花粉は春だけではなく1年を通して飛散しアレルギー性鼻炎(花粉症)を引き起こしています。その中でも、秋の花粉症は要注意です。くしゃみや鼻みずが出ると、多くの人は「風邪かな?」と思うかもしれませんが、 花粉症の可能性があることも忘れてはいけません。
秋の花粉症の原因として多いのは、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど草の花粉です。
ブタクサとヨモギはキク科、の植物。
夏から秋にかけて花粉の飛散シーズンを迎える植物にはイネ科の雑草とキク科のブタクサやヨモギ、アサ科のカナムグラなどがあり、全体の15%の人がこの季節に目や鼻の症状を呈するので、春同様にマスクなどの花粉症対策と適切な治療が必要です。
これら草の花粉は、どれもありふれた植物で、住宅地やオフィス街にも自生しています。スギやヒノキのような樹木の花粉と違って遠くまで飛ぶことはなく、飛距離はせいぜい数メートルですが、ごくごく身近なところにあるため、うっかり近づいてしまうと花粉を浴びてしまうのです。ブタクサの花粉症では、気管支に花粉が入り込んで喘息のような症状が出ることもあり、熱もないのに咳が続くときは花粉症かもしれません。
風邪と花粉症では、治療がまったく異なります。くしゃみや鼻みず、咳などの症状から風邪と自己判断せず、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。
冬の空気の乾燥と暖房により湿度が低下すると鼻乾燥感・鼻閉が起こるもの(乾燥性鼻炎)と大きな温度差(7度以上)によりくしゃみ・鼻水などのアレルギー症状が生じるもの(寒暖差アレルギー)もありますので、生活環境の工夫も必要です。
このたび2018年12月、広島平和公園近隣である堺町におきまして新規開院させていただきました、はるた呼吸器クリニック院長の春田吉則と申します。
大学病院勤務時代には、喘息・アレルギー専門外来にて15年余り診療経験を積み、また主たる基礎・臨床研究におきましても喘息研究に専念してまいりました。また医薬連携活動として「アズマネット広島」の事務局として企画、運営させていただいており、広島市薬剤師会および広島大学病院薬剤部の薬剤師の方々と連携し、ぜんそく患者さんのための活動を10年余り携わってきました。
今後もここ広島におきましてアレルギー・呼吸器領域の専門クリニックとして、これまでの経験と連携を活かし、微力ながら地域の方々の健康のため貢献できるよう切磋琢磨して参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
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