女性の心配事 ~不正出血~


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2019/09/26

男性にはわからない女性の心配事のひとつに不正出血があります。不正出血とは生理でもないのに、膣、子宮、外陰部から出血することをいいます。

その原因は様々ですが、大まかに分けると、機能性出血と器質性出血に分けられます。機能性出血は頻度も高く、多くの女性が経験しています。機能性出血とは女性ホルモンのバランスが崩れたことにより生じる出血のことをいいます。ホルモンのバランスが崩れる原因は精神的なものもあれば、肉体的なものもあります。精神的な原因といえば、最近仕事が忙しくてストレスが溜まってイライラする!なんていうことや、新しく仕事を始めて日常生活が急に変化したといったことなどが挙げられます。肉体的な原因というのは、急に運動が激しいスポーツをやり始めたといったことや、ダイエットや過食による急激な体重変動などが挙げられます。これらの原因は不正出血だけでなく、最終的には生理が止まっていわゆる無月経の状態になる場合もあります。

それくらいの原因でなる不正出血ならほっといても大丈夫じゃない?と思われる方もおられると思いますが、機能性出血はダラダラと続くと最終的には貧血に至ることもあり、長期間放置してはいけません。生理がなかなか終わらないといって来院される方がおられますが、女性ホルモンのバランスの乱れから生じていることも多くあります。長い間放置してやっぱり出血が止まらないので心配して病院受診されると、とてもひどい貧血になっている場合があります。もちろん、出血量と持続期間によって貧血の程度は異なりますが、ひどい場合には輸血をしなければいけなくなったケースもありますので、生理の量が多い日(大体生理2-3日目)くらいの出血量が1週間以上続く場合には産婦人科を受診されることをお勧めいたします。

器質的出血というのは、子宮、膣、外陰に病的な疾患が発症することにより生ずる出血のことをいいます。その中でも子宮の疾患が多いのですが、最も気をつけなくてはならないのが、そう、子宮がんです。子宮がんは、子宮の出口に発症する子宮頸がんと子宮の中に発症する子宮体がん(子宮内膜がん)に分類されます。両方とも不正出血が主な症状ですので、不正出血がある方はまず産婦人科へ行って診察を受ける必要があります。すなわち、機能性出血だと思っていても、子宮頸がんや子宮体がんが発症していた場合、その出血の違いを自分自身で判断できるものではありません。

そこで皆さまに普段からやっていただきたいのが子宮がん検診です。

お住いの地域の役場や保健センターからアナウンスがあると思いますが、20歳以上の女性の方には子宮頸がん検診に対して少なくとも2年に1回の補助があります。クーポン券が送られてきたり、案内のハガキが来ることもありますね。そのアナウンスがあった時にはぜひ産婦人科へ受診されて子宮がん検診を受けるようにしましょう。残念ながら、イギリスやアメリカと比較して日本の子宮頸がん検診の受診率は低く、イギリスやアメリカが約80%の受診率であるのに対して日本では42.4%とおよそ半分の受診率です(2018年厚生労働省データ)。

また、器質的出血の原因でよくある病気に子宮筋腫があります。子宮筋腫というのは子宮の筋肉に発生する良性腫瘍です。女性ホルモンが影響して、閉経後は自然と小さくなる傾向があります。30歳以降の女性の20-30%にみられる珍しくない疾患です。子宮の壁の色々なところに発生し、数や大きさも様々ですが、主な症状として、不正出血だけではなく、月経量が多くなり、場合によっては貧血になることもあります。徐々に大きくなったり、貧血がすすむことがありますので、子宮筋腫を指摘された場合は定期的に検査を受けることをお勧めいたします。

意外にも不正出血を訴えられて来院される患者さまの中には、妊娠されておられる場合もあります。妊娠初期は不正出血を伴うことがよくあり、生理との区別がつかないこともあります。不正出血があり、少しでも妊娠の可能性がある場合には、薬局で販売されている妊娠検査キッドで確かめていただきたいと思います。

不正出血を生じる器質的疾患は他にも多く存在しますが、結局、不正出血がみられたら産婦人科へ受診されることが必要と考えます。ひとりで悩んでいるよりも、産婦人科へ相談されて安心されることが一番の解決策となることをご理解いただきたいと思います。

 コラムニスト紹介

津田産婦人科クリニック 院長  津田 幹夫 


津田産婦人科クリニックは平成20年4月に安芸郡海田町に開設いたしました。先代は昭和51年に三原市で津田産婦人科医院を開設し、没する平成6年まで三原市の地域医療に貢献してまいりました。場所は異なっても先代と同じく地域の周産期医療を担うように日々努力をさせていただいております。

当クリニックではこれまでに多くの赤ちゃんが誕生されてきました。その一人一人の人生が素晴らしいものでありますように心よりお祈り申し上げております。そして将来の日本を担っていく貴重な人材になっていだだきたいと思っております。令和の時代は本格的な少子化時代となり、日本の人口はどんどんと減少していきます。当クリニックではもう一人子供が欲しくなるような医院づくりを目指し、今後も地域の皆様に愛され信頼される産婦人科クリニックになるよう精一杯努力をして参ります。

【経歴・資格・所属学会】
※学歴
・広島大学附属三原小学校卒業
・愛光中学校卒業
・愛光高校卒業
・大阪医科大学医学部卒業

※経歴
・平成6年 医師免許取得
・平成11年 日本産科婦人科学会産婦人科専門医認定
・平成12年 母体保護法指定医認定
・平成17年 医学博士取得

※職歴
・広島大学病院産婦人科(研修)
・広島市立安佐市民病院産婦人科・麻酔科(研修)
・広島県立安芸津病院産婦人科
・広島県立広島病院産婦人科
・広島大学病院産婦人科
・マツダ病院産婦人科

※所属学会
・日本産科婦人科学会
・日本産婦人科医会
・日本周産期・新生児医学会
・日本女性医学会(旧:日本更年期医学会)
・日本動脈硬化学会
・日本東洋医学会

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