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病院・クリニックの事業承継:事業承継とは

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病院・クリニックの事業承継

医療法人の持分について~評価額が増加する仕組み~

医療法人の持分とは、定款の定めるところにより、出資額に応じて払戻し又は残余財産の分配を受ける権利のことを言います。持分について、従来は法令に明文規定が存在せず、実務上の呼称も統一されていませんでしたが(「出資持分」「持分」「出資金」「出資」等の様々な呼称が用いられていました。)平成26年の医療法改正に伴って、法令に持分の定義が規定されました。 一般的に、持分の定めがある医療法人は「持分あり医療法人」、持分の定めのない医療法人は「持分なし医療法人」と呼ばれています。(前回参照)持分は貸借対照表のうち純資産の部に対応します。この純資産が増えることにより「出資額に応じた持分」も増えることになります。 以下の簡単な図解で純資産が増える仕組みを確認してみましょう。

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損益計算書で計上された税引き前利益のうち約30%は税金として社外流出され、残りの約70%(税引き後利益)は貸借対照表上、純資産の「利益剰余金」として計上されます。設立当初から毎年計上された税引き後利益と同額が、貸借対照表上の「利益剰余金」に計上され、増減を繰り返していきます。これが、持分が増加する仕組みです。

医療法人の持分について~評価額が増加する仕組み~

具体例:設立後、30期経過した医療法人のケース

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設立後、30期経過した医療法人のケースです。
設立時は出資金10,000千円でスタートし、その後毎期の税引き後利益が30,000千円ずつ積み上がり30期経過した場合、利益剰余金は30,000千円×30期=900,000千円となります。
これに出資金10,000千円をあわせた910,000千円が純資産の部の合計=出資持分の評価額となります。

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設立当初10,000千円であった純資産の部は30期経過後910,000千円になったということは、持分が91倍になったといえます。残余財産の分配・払戻しにおいては、その時点の法人資産を持分割合に応じて分配されることとなりますので、社員が退社する場合や払戻請求権を行使された場合は、その時点での出資持分評価額により持分を払い戻すこととなります。

ここで、30期目に理事長が亡くなり相続が発生した場合の相続税を試算してみましょう。

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理事長は現金・不動産の他に、医療法人の出資持分のうち70%を所有していました。配偶者はおらず、お子さんが2人いらっしゃる場合、お子さん2人は合計513,500千円の相続税を支払う義務が発生します。
しかし、相続財産のうち現金は100,000千円しかないため、相続税を支払うために不動産を売却するか、医療法人の出資持分を払い戻さなければ相続税を支払うことが出来ません。このように医療法人の持分については様々なリスクがあります。

リスクについてまとめたものが次の図となります。

医療法人の持分についての様々なリスク

医療法人の持分が出資者に与える影響

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先ほどのケースのように、医療法人の出資持分は相続税の課税対象となりますので、出資持分に対する相続税の納税が発生します。
お子さん2人が多額の現金をお持ちの場合は相続税の支払いが可能かもしれませんが、そうでない場合は相続税の納税資金確保のために払戻請求をされる可能性があります。医療法人に多額の現預金があれば、払い戻しをすることが出来るかもしれませんが、固定資産が多く現預金が少ない場合、払い戻しが出来ない可能性があります。
そうなると、固定資産の売却や新たな借入を起こす等、現預金を捻出する必要が出てきます。しかし、固定資産については診療に必要なもので売却することが出来なかったり、借入を起こすことで医療法人の財政状態が著しく悪化したりする可能性が高いでしょう。

それでは、相続が発生する前に持分なし医療法人へ移行するとなった場合どのようなリスクがあるのでしょうか。

理事長が亡くなる前に、理事長が持分を放棄した場合、残りの持分を所有しているお子さん2人に贈与があったとみなされ贈与税が発生します。理事長が亡くなる前に、出資者全員が持分を放棄した場合、医療法人は本来払戻しをしなければならない義務を放棄=得をしたということで、法人を個人とみなして医療法人に贈与税が発生します。このように、長年利益を捻出し続けている持分あり医療法人は多くのリスクを抱えているのです。

それでは、持分あり医療法人が持分なし医療法人に移行する場合、どのような選択肢があるでしょうか。次の図の通りとなっています。

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持分なし医療法人のメリット・デメリットについてのまとめ

持分なし医療法人のメリット・デメリット

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まずは、ご自身の医療法人の出資持分評価額を算出し、払い戻し請求をされた場合いくらになるのか、相続が発生した場合いくら贈与税が発生するのか、持分あり医療法人から持分なし医療法人に移行した場合、医療法人がいくらみなし贈与税を払うこととなるのか等、試算をして頂くことが重要となります。

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