血尿とは尿の中に異常に多くの赤血球を認める状態をいいます。大きく分けて肉眼的血尿と顕微鏡的血尿があります。
肉眼的血尿は目ではっきりとわかる血尿のことを言います。
肉眼的血尿の原因疾患で頻度の高い泌尿器の病気には膀胱癌、腎盂尿管癌、腎癌、前立腺癌、尿路結石、急性膀胱炎などがあります。
肉眼でもわかる異常ですので放置されることは少ないのですが病気や臓器に対しての何らかの異常が発見される可能性が高いので
肉眼的血尿を認めた場合は放置せず早めに病院を受診してください。
顕微鏡的血尿ですが、こちらは肉眼的血尿と違い肉眼では血尿と確認できないが、顕微鏡などで尿を確認した際に赤血球などが認めらえれた尿のことを言います。
一般的な検診などで指摘される尿の潜血反応は尿中の鉄を含む色素に反応するので、尿潜血反応が陽性だけでは血尿とは診断できません。
実際に顕微鏡で確認すると赤血球が認められないこともあります。
顕微鏡的血尿の原因で最も多いのは特発性(原因がはっきりしないもの)で 約70%とも言われています。
しかし、年齢が50歳を超えると尿路の悪性疾患の確率が増加するとも言われており、さらに尿蛋白が同時にみられると腎臓内科で扱う腎疾患の確率がより高くなります。
顕微鏡的血尿を指摘された方で腎、尿路疾患が発見される方はその2.3%、さらに尿路悪性腫瘍の割合は0.5%程度であるとの報告もあります。
このように異常が見つかる方が極めて少数とも言える顕微鏡的血尿ですが、その中で発見頻度の高い泌尿器科の癌としては、腎盂尿管癌、膀胱癌、尿道癌などがあります。
検診等で尿潜血、顕微鏡的血尿を指摘されて泌尿器科を受診されますと尿検査、採血、尿細胞診、エコー、レントゲン、CT、膀胱鏡等の検査を予定します。
ただ、すべての方に痛みを伴う検査や高額な検査をするわけにはいきませんのでそれぞれの方の状態に合わせてできるだけ見落としがない事に留意し検査を進めていきます。
顕微鏡的血尿などは目に見えないので放置されることもありますが指摘された場合、重大な疾患を放置したままの状態にしておくことにもなりかねません。
尿潜血、顕微鏡的血尿を指摘された場合でも必ず病院で受診されることをお勧めします。
平成7年に鳥取大学を卒業、平成11年から呉共済病院へ赴任し17年間勤務しました。高齢化が進む呉地区で長らく勤務した経験を生かして地域の皆さんと長いお付き合いがしたいと思いこの度呉市中通2丁目にクリニックを開院しました。リオオリンピック開催や25年ぶりの広島カープ優勝の記憶に残る年に開院できた事をうれしく思っています。
受診される皆様それぞれにクリニックに求める物が違うと思いますので、皆様の話をしっかり聞いた上で総合病院や専門病院とも密に連携を取りながら、それぞれのニーズに応じた幅広い診療を地道に続けていきたいと思っています。そのために私をはじめとして職員一同が向上心を持ち日々診療を続けて行く事を大事に思っています。
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