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外食やコンビニ食で栄養バランスを整えるコツ

2021/05/27

外食やコンビニ食で食事をすると偏った食事しかとれないと思っていませんか?

多忙な方、毎日毎日自炊ではしんどくなってくる方もいらっしゃると思います。最近では健康的な商品も増えてきたように思います。食品添加物の摂取量が増えてしまったり、塩分過多、野菜摂取量減少などのリスクがあるので毎食、外食やコンビニ食はお勧めしませんが、外食やコンビニ食でも栄養バランスの整った食事ができます。

今回は、外食・コンビニ食でバランスよく食事をとるコツについてです。

バランス良く食事をするためには、主食、主菜、副菜のバランスが大切です。

「主食」

ごはん、パン、麺類など、米や小麦などの穀類を使った料理

「主菜」

肉、魚介類、卵、大豆製品を使った料理

「副菜」

野菜やいも類、きのこ、海藻などを使った料理

これらをまず揃えることが大切です。お弁当では主食・主菜・副菜の面積を3:1:2にすることでバランスの取れた食事ができます。外食やコンビニ食の際は3:1:2を意識して選んでみましょう。

外食

外食は、エネルギー量が高いものや食塩が多いものが多く、メニュー選びには工夫が必要です。例えば丼物や麺類などの単品料理は、炭水化物が多く食材も偏りがちになってしまいます。バランスのよく食事をとるコツとして、おすすめは複数の料理が食べられる定食です。食材数の豊富な定食を選ぶことで栄養バランスの整った食事をとることができます。

さらに、バランスの整った食事を選ぶポイントとして、

主食を重ねない

麺類にご飯など主食同士を重ねると炭水化物の摂取量が多くなってしまうので避けたい組み合わせです。なにが主食にあたるのかを知ることも大切です。

油を使った料理は一食一品。同じ調理法を重ねない。

一食の中で、炒め物や揚げ物は、蒸す・煮るなど油を使用しない調理法をしている料理と組み合わせることで脂質過多になりにくくバランスがとれやすくなります。

同じ食品を重ねない

一食の中で、主食が肉であった時、副菜にも肉を使用しているなど同じ食品を重ねることはあまりお勧めしません。さまざまな食材を使用することが栄養バランスを整えるコツです。

単品料理を食べる場合は、サラダなど副菜を追加することで栄養バランスを整えることができます。ラーメンやパスタなど単品料理を食べるときは副菜を追加してみてください。ファミリーレストランなどカロリーや塩分をメニューに記載していることも多くなっているので活用しましょう!

コンビニ食

24時間開いているコンビニは便利ですよね。昼食など、コンビニで食事を買う人もたくさんいると思います。このとき気をつけたいのは、食材や料理の組み合わせです。おにぎりやパンのみなど偏ったものにならないようにすることが大切です。コンビニ食も組み合わせ次第でバランスのとれた食事になります。

コンビニ食を選ぶコツとして、

野菜が充実した弁当を選ぶ

単品メニューよりも、幕内弁当のようにいろいろな食材が使われているものを選ぶことでバランスが整います。単品メニューにはサラダなど副菜をプラスしましょう。

おにぎりは主菜と副菜をプラスする。

おにぎりを主食にするときは、お肉や魚などの主菜、サラダや煮物、和え物などの副菜をプラスして定食風にするのがお勧めです。

サンドウィッチは具に合わせて追加する料理を選ぶ

サンドウィッチの具材に主菜となるような卵やカツなどを選んだときは、サラダやカットフルーツ、牛乳などを組み合わせるとバランス良くなります。

コンビニにはゆで卵やツナ缶、蒸し鶏、豆乳などのたんぱく源、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、サラダなどの野菜類、カットフルーツなどの果物類など栄養バランスを整えるアイテムが多くあります。上手に組み合わせて自分オリジナル定食をつくりましょう。

かといって、バランスを気にしすぎるがあまりカロリーオーバーになってしまうのはよくありません。三食トータルのバランスを見て選択することが大切です。食事バランス・量をチェックするために「食事バランスガイド」というものがあります。1日に「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」をそれぞれどれだけとれば栄養バランスが整うか、「コマ」のイラストを使って示したものです。

※画像をクリックするとPDFが開きます。

これらの1/3の量を1食に摂取することが理想です。

《コンビニ食 具体例》

  • おにぎり+焼き魚+サラダ+お浸し
  • おにぎり+おでん(大根・こんにゃく・卵・厚揚げ)
  • おにぎり+生姜焼き+サラダ+味噌汁
  • 卵サンドウィッチ+サラダ+ヨーグルト
  • レタスサンドウィッチ+蒸し鶏+カットフルーツ

このように、「主食」「主菜」「副菜」をバランス良く選択することが大切です。

ただし、外食・コンビニ食は手軽で便利ですが食品添加物を多く摂取してしまったり、塩分過多などになってしまう恐れがあるので、続きすぎないように注意しましょう。また、外食やコンビニ食では不足しがちな野菜などを他の食事で補い、1日トータルでバランスのよい食事にすることが大切です。 外食やコンビニ食を利用するときは、上記のようなことを意識してみてバランスの良い食事をしましょう。

コラムニスト

管理栄養士  天野 裕葵 

給食委託会社で病院の献立作成や厨房業務に携わった後、フリーランス管理栄養士として栄養コラム執筆やレシピ開発、栄養価計算などを行なっています。
私は、管理栄養士が国家資格にも関わらず社会的地位が低いことに疑問を感じています。もっと世の中に貢献できることがあるはずです。管理栄養士の活躍が人々の毎日を健康にすると信じております。
私は、管理栄養士の専門性を活かし、栄養学の楽しさを知ってもらう、興味を持ってもらうことが大切だと感じております。
そして、栄養学を通して「食の大切さ」を伝えてゆき、「健康な毎日」の実現に繋げていきたいと思っております。


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